FX寺子屋 by 葛勝老師

残りの人生FXに預けた!

総選挙に水をさす、FOMCの追加金融政策。

2012-12-11 12:06:44 | 日記
昨日のドル・円相場は、82.11~82.64円のレンジで推移しました。 東京市場では本邦経常収支が予想を上回る黒字となった事などが円買い要因になり、欧州市場序盤(モンティ伊首相の辞任を嫌気して欧州株が下落スタートでリスクオフ)にかけてじりじりと軟化しましたが、その後は緩やかに反発して10日の取引を終えています。

NY市場に入り、NYダウが堅調にスタートすると、クロス・円の反発とともにドル・円も再び82.30円台まで値を戻す。 その後、一部報道で ”日銀、次回会合で追加緩和検討” と伝わると82.43円まで上昇。 株高を背景に米10年債利回りが低下幅を埋める上昇となった事もドル・円をサポート。 しばらくは82.40円挟みの展開が続いたが、米財政の崖問題に目立った進展がなかったため、NYダウと米10年債利回りが伸び悩むと82.30円付近まで小緩んで、クローズは82.35円。

日銀の追加緩和観測が高まる一方で、本日から始まる米FOMCでも国債買い入れ実施が規定路線と見られており、一方的に円売りやドル売りが進む地合ではなさそうです。 米国では ”財政の崖” 問題の協議に目立った進展がない事、本邦では今週末の衆院選の結果を見極めたいとするムードが強い事も様子見姿勢につながっているようです。 ドル・円は82円に近付くと押し目買いが、82円代後半では戻り売りが出やすく、本日の段階ではこのレンジを抜け出す事は難しいのかも知れません。

昨日の終値で、82.50円を超えるような展開となればトレンドを形成する可能性もある旨を投稿させていただきましたが、またまたレンジ相場をたどることになりそうです。 本日から始まるFOMCで追加緩和策が打ち出される可能性が高く、総選挙で自民党が大勝することでの相場にも調整局面が出てきたようにも見受けられます。

総選挙寸前で83円近くまで上昇の可能性はありますが、総選挙後には利食いにより大きく調整される可能性が高くなったようにも思われます。 地合いが良ければ83.25位迄はありそうですが、当面84.17(今年最高値)に迫る勢いはなさそうです。 逆にFOMCの追加緩和策の内容により下値を模索する展開にもなり易い地合いと見た方がよいでしょう。