<ユーロ・円の動向から>
注目されていたイタリア5年債の入札は予定の30億ユーロの調達に成功したようですが、調達コストの上昇は避けることができず、結果に対する評価はまちまちです。 ただ、同国の10年債利回りは再び上昇(価格は下落)に向かったことで、入札結果についてはネガティブな見方が優勢で、モッティ新政権に対する期待も不透明の様です。 5年債の落札利回りは、流通利回りより低かったものの依然高水準であることには変わりはなく、今後順次償還される国債の借り換えコストの上昇は避けられない見通しです。
また、スペイン国債も大きく下落し、ユーロ導入以降最高の利回りとなる6.11%まで上昇しています。 流通利回りが危険水域の7%に徐々に近づいてきているほか、ドイツ国債との利回りもスプレッドも4.32%と拡大し、イタリア国債暴落のきっかけとなっています。
また週足では雲の中におり、この雲の下抜けは1.34前後にあることから、この水準を下抜けすると下落に拍車がかかりそうです。 市場の関心は既にギリシャからイタリアに移っており、さらにスペイン、フランスのソブリンリスクを意識し始めています。 欧州金融安定基金(EFSF)の拡充案も1兆ユーロとの計画はありますが、その具体性は進んでおらず、どのような形で増額するのか未だに決まっていません。
ここは早急にEFSFに拡充案を具体化し、欧州ソブリンリスク懸念を払しょくし、さらにECBなどが無制限に域内の国債購入をおこなう決意を示すなど、信用不安の収束に努めない限りユーロの下落がとまらない状況です。 もっともこの点についてはドイツが反対の立場を崩しておらず、このあたりの足並みの不一致が市場の標的にされ易い状況です。
<ドル・円の動向から>
77台円半ばが重くなる展開が予想される、一気に75円に向かうことはないとしても、ジリジリと円買いが進む可能性は十分考えられます。 欧州のソブリンリスクが一向に収まる気配がなく、米国では追加緩和観測が根強い状況では、消去法的な円買いが継続されるのは避けようのないことかもしれません。
FOMCメンバーの中でもタカ派のフィッシャー・ダラス連銀総裁は昨日の講演で、 ”われわれが向かっている方向は明るい” と述べ、米経済は来年にかけて成長に向かっており、FRBが一段の緩和を実施する必要がある確率が低下しているとの認識を示しています。 また、先週発表されたGDPについても、時間の経過とともに徐々に良くなっていくとの見方を示しました。 同総裁は個人的な見解としながらも、一段の緩和を予想しないことにさらに違和感が無くなっているとも述べています。
読者の皆様が一番興味をお持ちの日銀介入は、76円40~60銭あたりが意識されそうです。
注目されていたイタリア5年債の入札は予定の30億ユーロの調達に成功したようですが、調達コストの上昇は避けることができず、結果に対する評価はまちまちです。 ただ、同国の10年債利回りは再び上昇(価格は下落)に向かったことで、入札結果についてはネガティブな見方が優勢で、モッティ新政権に対する期待も不透明の様です。 5年債の落札利回りは、流通利回りより低かったものの依然高水準であることには変わりはなく、今後順次償還される国債の借り換えコストの上昇は避けられない見通しです。
また、スペイン国債も大きく下落し、ユーロ導入以降最高の利回りとなる6.11%まで上昇しています。 流通利回りが危険水域の7%に徐々に近づいてきているほか、ドイツ国債との利回りもスプレッドも4.32%と拡大し、イタリア国債暴落のきっかけとなっています。
また週足では雲の中におり、この雲の下抜けは1.34前後にあることから、この水準を下抜けすると下落に拍車がかかりそうです。 市場の関心は既にギリシャからイタリアに移っており、さらにスペイン、フランスのソブリンリスクを意識し始めています。 欧州金融安定基金(EFSF)の拡充案も1兆ユーロとの計画はありますが、その具体性は進んでおらず、どのような形で増額するのか未だに決まっていません。
ここは早急にEFSFに拡充案を具体化し、欧州ソブリンリスク懸念を払しょくし、さらにECBなどが無制限に域内の国債購入をおこなう決意を示すなど、信用不安の収束に努めない限りユーロの下落がとまらない状況です。 もっともこの点についてはドイツが反対の立場を崩しておらず、このあたりの足並みの不一致が市場の標的にされ易い状況です。
<ドル・円の動向から>
77台円半ばが重くなる展開が予想される、一気に75円に向かうことはないとしても、ジリジリと円買いが進む可能性は十分考えられます。 欧州のソブリンリスクが一向に収まる気配がなく、米国では追加緩和観測が根強い状況では、消去法的な円買いが継続されるのは避けようのないことかもしれません。
FOMCメンバーの中でもタカ派のフィッシャー・ダラス連銀総裁は昨日の講演で、 ”われわれが向かっている方向は明るい” と述べ、米経済は来年にかけて成長に向かっており、FRBが一段の緩和を実施する必要がある確率が低下しているとの認識を示しています。 また、先週発表されたGDPについても、時間の経過とともに徐々に良くなっていくとの見方を示しました。 同総裁は個人的な見解としながらも、一段の緩和を予想しないことにさらに違和感が無くなっているとも述べています。
読者の皆様が一番興味をお持ちの日銀介入は、76円40~60銭あたりが意識されそうです。