FX寺子屋 by 葛勝老師

残りの人生FXに預けた!

ユーロ・円相場の予想レンジ 年末年始に向けての展開。

2011-11-15 06:00:00 | 日記
一昨年の秋にギリシャの財政赤字の虚偽申告問題が発覚して以来、欧州の債務問題については、様々な筋からいろんな情報が飛び出してきて、あれこれ2年以上も反復劇が続いています。 欧州債務問題の解決までにかなりの時間がかかることは、既に市場に織り込まれているとみられるため、それだけが理由で今後ユーロの価値が一方的に下がり続けるとも思い難いですが、今後は次第に欧州経済の下振れリスクと、ECBによる金融緩和の可能性が注目されてくるのではないでしょうか。

ユーロ圏債務問題に対する過度の懸念が一段と緩和すれば、一時的にはユーロ・ドルが再び1.40ドル台に乗せてくる可能性はあるかもしれません。 この場合、ドル・円のレベルが今とそんなに変わらなくても、ユーロ・円は110円手前くらいまでなら上昇する可能性もあるでしょう。

しかしながら今年の春にECBが時期尚早の利上げ政策への転換を仄めかす前のユーロ・ドルの安値が1.287ドルだったことを考慮すると、今後ユーロ圏で金融緩和観測が一段と強まった場合、ユーロ・ドルが10月安値の1.314ドルを下抜けし、1.300ドルの大台を再び割り込む可能性も否定できないと思います。 この場合、ドル・円が今と余り変わらない水準にあれば、ユーロ・円が100円割れに差し込む可能性が現実味を帯びてくる可能性があります。 最近のユーロ相場はボラが高いので予想レンジは広めに考えざるを得ませんが、今後年末から来年年明けにかけてのユーロ・ドルは1.280ドルから1.420ドル、ユーロ・円は98円から110円ぐらいの大ぶりなレンジで乱高下しつつ、徐々にレンジを切り下げるような展開を想定しています。 

合わせて12月度のアメリカのFOMCの政策によって大きく変動する可能性も含んでいます。 もし量的金融緩和策に踏み込めば、ユーロ・円は100円の攻防に入るのではないかと思います。