TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

小野の金比羅岳

2023年02月28日 | 諫早
諫早の小野にある金比羅岳は標高250mの小高い山です。
以前一度だけ車で行ったことがありましたが、今回は歩いて登ってみました。

登山口は小野の天満宮の横です。

小野天満宮


すぐ横に


石柱が立っています。


それには
「曹洞宗性圓寺登口」
と書かれています。

性圓寺は天祐寺の末寺で、金比羅岳山頂にあるお寺ですが、山頂には金比羅大権現の社があるなど、神仏習合の一大霊場を形成しています。


「歩いて登る人が少なく登山道は荒れている」と聞いていたので覚悟して登ったのですが、登ってみてビックリ、それはそれは趣のある立派な道でした。


登りはじめ


今どき珍しい木の手すりが設置されていました。



左が登山道です。


道脇にある石は丁石のようです。この道は元々性空寺の参道なので、一丁(109m)ごとに立てられているようです。



林に残る石垣が往時の面影を残しています。

丁石


アップ


「九丁」と寄進者の名前を読み取ることができます。



鳥居が見えました。


松尾社です。


松尾社はお酒の神様です。
地元の酒蔵のお酒が供えられていました。


杵の川酒造のお酒です。栓は開いていましたが、フルーティーな香りがしてまだ飲めそうでした。

社も酒造関係者の寄進のようです。石柱に刻んである「施主 酒屋中」の字が読み取れます。



ここにはひときわ目を引く大きな石灯籠があります。

(鳥居の左側)


文政5年(1808年)に建立されています。
この灯籠について、山口八郎著の「諫早を歩く」には次のように書いてあります。
「この灯籠の灯が、遠く橘湾を有喜に寄港する、漁船の目印になったと言います。-略-航海安全の守り神として、金比羅信仰は広まっています。」

確かにここは見晴らしの良い高台です。




山頂の手前に「翁塚」がありました。


「初しぐれ猿も小蓑をほしげなり」という芭蕉の句が刻んでありました。


そして性圓寺へ


往時の隆盛を物語る他県の寄進者名

「博多」「佐賀」「柳川」の地名が刻まれています。

鳥居と思ってら


石造りの山門でした。


山門は立派でしたが寺はなくなっていました。


静かに佇む石仏


井戸


2つも井戸があるのに驚きました。

昔はかなり栄えたお寺だったのでしょう。


境内の様子




苔むした参道が続きます。


丁石


頭部が壊され、代わりに石が載せられた石仏




こういう石仏に合うとほっこりします。


カニさん




ユーモラスな石仏も




大きな石が祀ってあり



金比羅大権現



そして展望広場


雲仙や橘湾が一望できます。



ここに大きな岩があって


「八天狗」の刻文

さらに岩の上には


烏天狗の座像が祀ってありました。



金比羅岳は登山道(参道)もそうでしたが、山頂付近もきれいに除草がなされ、とても大切にされている所だと感じました。

よく整備された展望広場





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