TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

国東半島へ⑥ 国東の石仏

2022年04月18日 | お出かけ
60を過ぎたあたりから少し石仏に興味をもつようになりましたが、石仏については全くの素人です。
ましてや2,3日の国東旅行で、国東の石仏について論じるのはおこがましいと思いましたが、素人なりの気づきを述べてみたいと思います。

国東は「仏の里」と言われていて、多くの石仏があります。

有名な国東塔


いたるところで目にすることができる石仏








大きな塔(文殊仙寺:大宝篋印塔:9m)



そんな中、国東を巡る中で発見がありました。
それはレリーフ調の石仏の割合が多いということです。何となく多いとは感じていましたが確信に変わったのは、富貴寺の参道入り口に建つ石幢を見たときです。



左手の石塔は六地蔵石幢ですが


幢の六地蔵が、私がこれまで見たのとは違い、レリーフ調だったからです。
(「レリーフ」という言い方が適切かどうか分かりませんが、素人なので)

諫早の六地蔵(参考画像)


さらに富貴寺の参道を行くと、龕部が置かれていましたが


やはりレリーフ調です。
六面ではなく四面に、2体と1体を彫り込み、合計で6体の六地蔵です。

真木大堂の六地蔵





次に仁王像について



両子寺の仁王像ですが、ふつう仁王像はこんな感じです。ところが、旧千燈寺跡の仁王像はちょっと感じが違っていました。



レリーフ調なのです。
後ろや横から撮していないのが今思えば残念です。

このような仁王様は珍しいのではないのでしょうか。



役行者の石像
文殊仙寺の役行者は一般的な石像ですが


天念寺の役行者は


崖に彫られたレリーフです。


その隣の石仏もレリーフです。


レリーフと一般的な石仏のどちらが優れているというのでなく、私が言いたいのは、国東半島にはレリーフ調の石仏の割合が多いということ、そういう特徴があるということです。
半島全部を調べ歩いたわけではなく、専門の先生方からは、「ほんの一部分を見ただけで何を言っているのか」といわれるかも知れませんが、素人が感じた率直な感想です。

「国東にはレリーフ調の石仏が多い」
それは国東の独特の地形からレリーフが多く生まれたののではと考えました。

あまりにも有名な熊野磨崖仏はレリーフです。
国東のそびえ立つ岩峰や磨崖に畏怖の念じ、そこに仏を刻んだのでしょう。




不動明王と如来に目が行きがちですが、その間にも小さな仏が刻んであります。


岩峰と磨崖の多い国東の地形がレリーフを多く生み出したのではないでしょうか。
磨崖に仏を彫るのには危険が伴い相応なエネルギーが必要ですが、そうさせるだけの力を岩峰や磨崖に感じたのでしょう。

元宮磨崖仏







天念寺川中不動尊





名前は知りませんがレリーフ調の石碑




走水観音の裏にも



ついつい長くなりましたが、「仏の里」国東では、石仏の他にも心を癒やしてくれる風景がありました。

間戸の岩屋 


そこを流れる川岸の桜は終わりかけでしたが


川面を花びらで埋め尽くしていました。「花筏」です。



田染荘小崎地区の田園風景




田の区画は、1000年以上前の姿と同じで、世界農業遺産に認定されているそうです。

6回に渡り国東の山、史跡、石仏などを綴りました。それらは魅力あふれるものでしたが、今回紹介できなかった普通の景色、場面の中にも国東の良さは満ちていました。

-「国東半島へ」終わり-








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