天真寺日記

天真寺の日々を綴ります

「アーユス」勉強会に参加しました

2007-04-28 17:24:08 | 宗教
「アーユス」で若手僧侶の勉強会がありました。
活動に関わろうという思いはあっても、実のところあまり理解していない私。
そんな私たちのために、スタッフのEさんにお話を伺う貴重な機会でした。





NGOとNPOの違いとは・・・
さまざまあるボランティア団体の始まりとは・・・
そしてその活動の形態とは・・・

専門的な知識がほとんどない私にとっては「なるほど~」と頷かされることがたくさんでした。

特に今活発に活動している日本のボランティア団体の多くが、1970年代のインドシナ難民の救済のために立ち上げられた団体だったこと、初めて知りました。
そのなか「シャンティ国際ボランティア会」の曹洞宗僧侶・有馬実成さん。
当時宗派から派遣され現地に向かうも出遅れ、支援はほとんど他国からの団体がしている状況。
そんななか、自分たちにできることを模索し、子どもたちと遊ぶことを考えついたそうです。
一緒に遊んだり、本を読み聞かせてあげると、子どもたちの目がキラキラと輝き出します。
その喜ぶ様子に、活動を続けていこうと宗派から独立したボランティア団体を設立されたとの歴史を聞きました。

お話からたとえきっかけは小さなことでも、人が人を動かし、心が心を動かし、大きな活動へと広がっていくんだな、とつながりの大切さを実感。

Eさんのご自分のご経験を通してのお話も、刺激的。
やっぱり頭で理解している私とは大違いです。
実際に活動をされていることには、いつもすごいな~と尊敬してます。

ちなみに、天真寺でもインドに学校を作るNPO活動をしておりますので、ぜひご協力下さい。

「PROJECT VAIDEHI」

(静)


お育て

2007-04-27 11:34:29 | 日々
龍谷大学のO先生が亡くなりました。
先日目に止まった先生の著作を読み返したところです。

私は短大卒業後、専門学校で英語を学び、就職。
その後仕事を辞めて、京都へ仏教を学びに行くというややこしい経歴なので、龍谷大学へは編入学をしました。
本当は修士へも進みたかったのですが。。前住職の具合が悪くなり、法務の手伝いのために自坊へ帰りました。
今振り返れば短かったからこそ、充実した時間となったのかなとも思います。
私があれ程真面目に学校へ通い、一生懸命勉強した経験はあの時だけです。
ですから2年という短い大学生活ながら、印象に残る先生のお一人がO先生でした。

仏教の勉強はお聖教を読みますから、どうしてもテキストは漢文ばかり。
しかし文字面を追うばかりで難しく思っていた漢文を、語った人書かれた人から伝わる情熱や願いや想いを感じながら読めるようになったのはO先生に教わったおかげ。
お聖教も読めば面白いものなんだな~と気づかせていただいたのです。

先生のゼミでもなかったし、親しくお話した経験もなかったのに、授業を通して一生の学びに通じる教えをいただいたのですから不思議なものです。
たくさんのお育てのなかにあること、今改めて感謝の思いを新たにしています。

(静)

「ボラン寺」ありがとうざいました

2007-04-25 17:33:06 | 天真寺
今日は午前9時より「ボラン寺」~お寺でボランティア~の日。
毎月寺報発送を皆さんにお手伝いいただいております。
今日は朝から雨が降る中、11名が集まって下さいました。

来月分は発送物が多いので、昨日準備をした時には積まれた紙の量を見て心配していましたが。。
それぞれ作業を手分けして手際よく進めて下さり、無事に終了。
途中はおしゃべりをしながら、そして最後には皆さんと美味しいお茶とお菓子で疲れを取っての楽しい時間になりました。





お寺では私が寺報の担当なので、送り終わると毎月のことながら肩の荷が下りて本当にホッとします。
これで月末まではなんとなく解放される気分。
ですから、皆さんにお手伝いいただけるととってもうれしいです。

来月からは『御堂さん』の着日が間に合わないため、毎月の作業日が25日から 30日に変更になります。
ぜひまたお手伝いいただけると有り難いです。

今日も皆さんに感謝感謝です。

(静)

仏前結婚式

2007-04-24 15:08:56 | 天真寺
天真寺本堂にてよろこびの仏前結婚式が執り行われました。

新郎新婦にとっては人生の門出。

私たちも共に迎える、晴れの舞台。

うれしいご縁の春の一日となりました。





以下が式の差定です。

 一,親族着座
 二,開式の言葉
 三,行事鐘
 四,新郎新婦入堂・着座
 五,司婚者登礼盤
 六,勤行(お参り)
 七,司婚者降礼盤 
 八,司婚・誓いの言葉
 九,記念念珠授与
 十,指輪交換   
十一,新郎新婦焼香 
十二,親族代表焼香
十三,司婚者祝辞
十四,仏教讃歌
  「やさしさにであったら」
十五,司婚者退席
十六,閉式の言葉
十七,新郎新婦退席 
十八,親族退席
       以 上

これからの新郎新婦の歩みが楽しみであります。





皆さんも人生の大切な節目を、阿弥陀さまの前で迎えませんか。

合 掌

(龍)


思い込み

2007-04-22 14:56:39 | 天真寺
今月の仏教講座会、ご講師には松本智量先生が来て下さいました。
私はアーユスで、姉は築地新報編集で共に大変お世話になっている先生です。

ご法話では抱腹絶倒の笑いの中、諸行無常・煩悩・お念仏とお話を下さいました。
その中で、「思い込み」について聞かせていただいたお話を一つご紹介します。
先生が先輩から聞かれたというお話です。

                                   

息子さんが遠足に向かうバスの中 一人一芸を披露することとなったそうで、色々と頭を悩ませた末「いいクイズを思いついた!」とお父さん(この方が先生の先輩)に聞かせてくれました。

「さてクイズです。
 太郎君が風邪で入院しました。
 そこでお友達の恵子ちゃんは、太郎君のお見舞いに出かけました。
 すると道の途中で牛が現れ、「モー」と鳴きました。
 今度は、蝶がひらひらと飛んで来ました。

 そこで、問題です。
 太郎くんの病気は何でしょうか?」というもの。

そのお父さんはこれを聞いて、我が子ながら、小学校5年にもなってなんと下らないクイズを思いついたものか・・・
とがっかりしたといいます。
当然、牛がモーと鳴いて蝶が飛んできたというのだから、「もちろん盲腸だろう」と自身満々に答えます。
すると、「ブー!」。
息子さんから不正解との返事、正解は「風邪」だと言うのです。
もう一度クイズを聞いてみると、確かに「風邪で入院した太郎君」と初めに言っているではないですか。

がっかりしているところへ、幼稚園に通う下のお嬢さんが帰ってきたので、今聞いたこのクイズを出してみました。
すると「風邪でしょ」とあっさり正解。
お父さんが「牛がモーと鳴いて蝶が飛んで来たといんだから、盲腸だと思うだろう」と話したところ、お嬢さんは「もうちょうって何?」と答えたとか。

                                      

知らなければ、だまされるはずはありません。
私たちは知っている、分かっているという思い込みから、実は本当のものを見えなくしているのです。
私もすっかり盲腸だと思っていましたから、そんな我が身のすがたを思い知らされるお話です。
こんな思い込み、そしてさまざまなものに惑わされている私たちの姿を聞かせて下さいました。

これも身も心も煩わす「煩悩」があるから。
煩悩とは、
「自分は正しい」
「自分は一人だ」
という思い込みです。
一人というのは、私はどうせ一人なんだから卑屈になったり、かと思うと逆に、私は誰にも世話にならず一人で生きているんだと高慢になったり、
私たちはこうして卑屈と高慢の間を揺れ動きながら生きているんだよ。
そして、そんな私のすがたを照らし出してくれるのが「南無阿弥陀仏」のお念仏。
お念仏とは、私に届く阿弥陀さまからの促しとお示し下さいました。

大変尊いご縁のお聴聞の一日となりました。
松本先生、ありがとうございました。

(龍)