天真寺日記

天真寺の日々を綴ります

北風と太陽

2007-03-28 17:27:27 | 日々
仏教情報センターの仏教テレフォン相談の担当日でした。

http://www2u.biglobe.ne.jp/~bukkyo/2tele/index.html


仏教テレフォン相談とは、超宗派のお坊さんがテレフォン相談員を務めます。ですから、仏事のことから信仰、人生、墓地のことまでさまざまな悩みや疑問の電話相談が寄せられます。

火曜日が浄土真宗の日なのです。

その中で、

「問題のある新興宗教団体からの脱退させるにはどうすればいいのか」

という話題があがりました。

私だったら、「あなたのやっていることは間違っているんだからやめなさい」と言ってしまうかも。しかし、それはよくないという。真剣に信仰心を持っている人は、余計鎧を固めることになり、脱会させることが難しくなるという。

Yさんがこんな話を紹介してくれた。脱会経験者の本の中にあった言葉だそうです。

「脱会をさせるには、身近な人がこれだけ心配していると分からせることが一番。その思いを感じ取った時に、自分自身に疑問を思い始める。脱会させる際のカウンセラーの役割は1割くらい、あとの9割は身近な人の思いなんだ」

と。

同じ目線にたち、お互いの心が通じ合った時に、共に歩んでいこうと大切な一歩を踏み出すのです。

そんな心を昔から『北風と太陽』というイソップ童話で伝えられてきた。

〔松戸市在住MATYさんによる北風と太陽〕
 ↓   ↓   ↓
http://contest.thinkquest.jp/tqj1998/10035/tales/world/sun/sun01.html


ビュービュー吹きつける北風は、旅人の心を閉ざしてしまう。
けれども、旅人を照らす太陽のあたたかな日差しは、旅人の心を暖かく溶かしていくのです。

「北風と太陽」
人の心を動かすには力ではなく、相手を包み込み、ありのままに認める時につながりがうまれていくというメッセージが込められているのではないだろうか。

「あなたが間違っている」というその一言、相手を傷つけるナイフになる。
そうではなく、「なにか悩んでいることあるの」という思いで共に悩みを共有しながら歩んでいくことが大切なのだろう。

また1つ教えてもらった。

(龍)


一芸と川の歌コンサート07

2007-03-27 10:37:53 | 日々
美しい川を取り戻し、誇りと自慢のできる地域づくりのために平成7年に始まった川の歌コンサート。
昭和40年代、松戸市内を流れる川はひどく汚れ目も当てられないほど。ゴミが水面を覆い汚辱が進んでいたといいます。
最近では行政や市民の環境への意識の高まりからずいぶんきれいになってきたとはいえ、本来の美しさにはまだまだ。
そこで、川で生まれた音楽に触れ、一人でも多くの方々に川への関心を高めてもらうきっかけにと開催されているのが川の歌コンサートです。
年に1回で、今年は12回目。
私は今回のご縁で初めて知りました。

前半は一芸のご披露。
後半がコンサートです。
門徒のTさんご夫婦、またお母様が出演されるとのことで、みんなで楽しみに行ってきました。



素敵なバイオリンの音色にうっとり。




この衣装は花嫁さんの丸帯をドレスに仕立てたもの。
とっても豪華で目を奪われました。




こちらは総絞りの生地で、波のように薄い水色がさわやかできれい。
コンサートのテーマにぴったりのドレスです。








最後にみなさんで記念撮影。


あっという間の1時間半。
手作りの感じがあったかい、にぎやかでとっても楽しいコンサートでした。
出演された皆さま、ありがとうございました。
お陰で素敵な時間を過ごせてうれしかったです。

今週末の桜まつりにまたご出演されるそうなので、ぜひお近くの方は足をお運び下さい。

常盤平桜まつり
3/31(土)12:00~ 西友駐車場にて


(静)





あなかしこ あなかしこ

2007-03-25 19:38:29 | 天真寺
お経教室の日でした。

お経教室は、日常勤行聖典を1人で読めるようになりたいから皆さんで練習しましょうと、ご門徒のSさんが発起人となって下さり始められました。

『讃仏偈』『重誓偈』『十二礼』

『正信念仏偈』草譜・行譜・和讃の読み方などなど。

先週からは、蓮如上人がお書きになられたお手紙『御文章』に入りました。

いつもお経練習の前に少しお話をさせていただいており、今日は『御文章』の最後の言葉「あなかしこあなかしこ」についてお話をしようとネットを見ていると、「ジャイ子の徒然日記」というブログにこんなことが書かれていました。
(勝手に拝借しまして、失礼します。)


 http://ameblo.jp/dear-woman/

今日は、朝4:30起き。法事のため、新幹線で遠方へ行ってきました。

というわけで坊さんの有難いお話を聞いて、チョット思ったことを書かせていただこうかなぁ。

わたしがビビッときた↓

蓮如さんの御文にでてくる あなかしこ という言葉。

あなかしことは、『おそれおおいことでございます』という意味らしいのですが昔の女性は、手紙の締めに あなかしこと同じ意味のかしこ とかならずつけていたということ。

手紙の結びに使っていたかしこの意味は、『おそれながら以上のことを申し上げます』ということらしいのですがこれって、相手に対する気遣いをあらわしているんですよね、きっと。

なんか慎ましやかで素敵じゃないですか?

電子メール電話・・・”かしこ”なんて使うことほぼないですね、私は。

無駄なもの余計なものは、どんどん省きスピードが重要視される今の世の中昔からの古き良き伝統や作法も消えていくながれになってきているけど昔からの伝統・作法には、失ってはいけない大事なこと、良いことがたくさんあるんじゃないかなぁって最近良く思います。

今NHKで放送している朝の連続テレビ小説『純情きらり』でとっても活発で行動力のある主人公が姉に手紙を出す時に、やはり結びにかしこを使っていましたが”かしこ”という言葉を使うだけで活発な主人公に慎ましく清潔感のあるな女性を感じました。

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この日記を読みながら、ビビットくるどころか、いつも当たり前に御文章の最後「あなかしこあなかしこ」と読んでいる自分に気付きました。

蓮如上人は「あなかしこ あなかしこ」にどんな思いを込められたか。
大いなる仏様のハタラキに映し出される自らの姿を実感しながらお手紙を書かれていたのだろう。

お経教室のたびに、教えていただくことばかりです。

(龍)


築地本願寺常例法座にて

2007-03-24 23:38:03 | 仏教
築地本願寺の常例法座の2日間ご縁を頂きました。

1時間のご法座もあり、今までそれほど長くお話をしたことがなかったので、どうなることやらと思っていましたが、無事終えることができました。


(天真寺門信徒の方々と一緒に)


今回のテーマは、「願い」「縁起」「幸せ」「布施」。
しかし、お話が苦手な私、いつも通りご法話ができあがったのが前日という感じです。
先月パレスチナ・イスラエルに行ったばかりでしたので、印象が強く、そのお話が多かったかなと・・・

初めて築地本願寺常例法座のお話をさせていただき、
何十年とご聴聞を重ねてこられたお同行さん達の姿には、なにか安心感を感じました。

そして、お話を聞きに来て下さった人たちには感謝します。

天真寺門信徒、アーユス関係者、築地本願寺の方々、東京仏教学院の同期生と皆様と楽しい時間を過ごせて良かったです。

なによりも一緒にお酒を飲めて気分が安らぎました。

(龍)


お彼岸法要終了後。。

2007-03-23 13:22:20 | お寺でNGO
昨年の7月に行った「ボラン寺―お寺でボランティア―」活動の事後報告をしていただきました。

昔お寺は葬儀や法事だけの場ではなく、地域の中心でありました。
しかし残念ながら、現在ではその役割も薄れつつあります。
ですから、接点が少ない地域の方々にも関わっていただける活動をしようという目的で、始めたのが「ボラン寺」。
皆さんにご協力いただき、ご縁あって昨年は「NPO法人 幼い難民を考える会」の「みんなで布チョッキン」という活動のお手伝いをさせていただきました。
http://www.cyr.or.jp/news/nuno/institution.html【みんなで布チョッキン】


カンボジアの子供たちへお人形を送る活動で、私たちがするのは使わない布を集めて型紙通りに切るところまで。

後はその切った布をカンボジアへと送り、
現地の女性が縫製をし、仕上がったお人形は子どもたちへとプレゼントされます。


事後報告では、お人形が真っ黒になるまで遊んでくれる子どもたちの様子をご紹介いただきました。
とにかくみんなニコニコと笑顔です。
たくさんのものに囲まれているよりも、一つのものを大切にするこころを育ててもらう方がずっと幸せなんだということ、子どもたちの笑顔から教えてもらいました。

まずは知ることが大切ですから、事後報告を聞かせていただくのもありがたいなと思います。






(スタッフの方よりご説明いただきました。)



(皆さん熱心に聞いて下さる様子。)



(カンボジアの絹製品の販売会も行われ、女性陣はたくさんお買い物下さいました。
これも活動の助けとなります。ありがとうございました。)


今年も「布チョッキン」の計画をしております。
今回は日本の子どもたちにも参加してもらえるようにと考えています。
また決まりましたらご案内させていただきます。

使わなくなった綿の布がありましたら、今から集めておいていただけると有り難いです。
ご協力お願い致します。


(静)