天真寺日記

天真寺の日々を綴ります

証誠寺の狸囃子

2006-06-28 21:11:38 | 日々
友人のFさんが大阪から天真寺にお参りに来て下さった。
千葉に初上陸と言うことで、
タヌキで有名な木更津の証誠寺さんをお参りした。

証誠寺のたぬきたち












証誠寺の狸囃子
証 証 証誠寺 証誠寺の庭は
ツ ツ 月夜だ みんな出て 来い来い来い

この歌を聞くと、なにかなつかしい香りが漂ってくる。

お忙しい中、前住職さんが、いろいろとお話をして下さった
精神科医でもあられたということで
「医療と仏教」から「木更津の狸伝説」などなど、
温厚な語り口で楽しそうにいろいろとお話を下さった。
まるで、現代の妙好人のような人である。

その中にこんな話があった。
「狸は化けるのですか」とよく質問されるそうだ。
が、証誠寺で40年間狸を飼っていたが化けたところをみたことがない。
逆に「化ける動物はいるのでしょうか」と問い返すという。
化ける動物は私たち人間ではないだろうか。
着飾ったら、取り繕ったり、私たち人間だけが化けているのではないでしょうか。

お話を聞きながら「納得してしまった」
昔の人々が狸が化けると言い伝えてきたのは、
太った狸の姿に自らの姿を映し出していたのではないだろうか。

お忙しい中、長い間お話を下さりありがとうございました。

(龍)

布に込めて

2006-06-27 21:43:12 | お寺でNGO
今日はご門徒のSさんから、7月10日の布チョッキンボランティアに使ってと、
布をいただきに行って来ました。

たくさんの綿製のお洋服です。
大変だからお寺で切りますと、そのままの状態で受け取りました。
お姉さんが手縫いで仕立てて下さったワンピースやスカートだそうです。

きっと着てもらいたいな、気に入ってくれるかな、と思いを込めて仕立てられたであろうお洋服の数々。
お洋服としての役目は終えたけれど、
また形を変えて、今度はカンボジアの子どもたちのためのボールやお人形になるのです。
きっとたくさんの子どもたちを笑顔にし、今度は擦り切れるまで使われることでしょう。

ボランティアって、
「何かしてあげたい」という気持ちが出発点ですが、
結局は私が忘れている大切なことを教えてもらう機会となりました。

お寺にいるとそれだけ勉強させていただくことがいっぱい!

(静)

ザ・インタビュー

2006-06-26 21:48:32 | 天真寺
ナマステ
今日は、コスモスさんによる数年に一度のパソコンの点検日

パソコンの知識がないと大変である。
どれもこれも指示通りにインストールをしていたら、
メモリが少なくなり、パソコンの動作が遅くなる。
パソコン・ソフトを立ち上げるのが一苦労である。

コスモスさんからこんな話を伺った。
あるお客様に「パソコン立ち上げるのに何分もかかったら大変でしょう」と聞くと、
「時間はたっぷりあるから気になりません」との答えが返ってきたという。
なんと懐の広い方だと感心してしまった。
学ばなければならないと思いながら、ついピリピリと

午後から、
「松戸ジャーナル」のHさんが
『ザ・インタビュー はじめまして』のコーナーの取材に来て下さった。
趣味などなど質問を頂いたが、止まってしまった
意外と自分の事って知っているようで、知らないんだなぁと思った。

仏教は、おのれを知ることから始まる。
改めて、仏教の奥深さ・自分の未熟さを感じた。

でも、Hさんは物知りで、お話をしていると楽しい。
ここで、今日教えていただいたHさん直伝の新聞の書き方。

私たちは、ものを書くときに、縦書き・横書きで書く。
しかし、読む方は飽きてしまう。
記事などは縦書き
宣伝などは横書き
というように、バリエーションをいれた方が見やすい。

早速、天真寺の寺報にも生かしてみようと検討中です

(龍)

築地文化講座

2006-06-25 12:56:58 | 仏教
昨日は午前中の法事を終えて、
午後からは築地本願寺で行われる「仏教文化講座」に参加しました。
武蔵野大学でお世話になったケネス・田中先生がご講師です。
講題は『アメリカ仏教について』

日本だと多くの人たちは、
お盆やお墓参り・先祖崇拝という習慣によって
仏教に触れる機会を持ちます。
しかし、
なかなかその習慣の域を出ないというか、
私は仏教徒です、という人は少ないのが現状です。

それに対しアメリカは、
宗教を大事にする考えがベースにあり、
また日本のように習慣に邪魔されず、
仏教の本質・お釈迦さまが説かれたことをストレートに求めます。
今をよりよく生きるため、生きることの意味を問うために、
仏教を聞いていくのです。

なるほど~と思ったのは、
アメリカは、仏教を国家のために用いなかった初めての国かもしれないというお話。
日本でも、鎮護国家の教えとして仏教を利用しました。
それで教えが弘まったわけですが、
教えの本質が求められずにきたのはそのせいもあるでしょう。

いろいろ勉強になるお話を聞かせていただきました。

会場では、
天真寺の総代Oさんにお会いしました。
この講座は皆勤とのこと。
そのお聴聞の姿勢、見習います。

夕方からは、
以前から興味のあった『英語法座』にも初参加。
英語でご法話を聞くのもなかなか新鮮です。

仏教讃歌を3曲ほど歌いました。
お経もいいけれど、音楽も楽しくていいですね
お寺でももっと歌を通して仏さまの教えに触れる機会を増やしたいな~と思ったことでした。

(静)






キッズ・サンガ

2006-06-23 23:25:17 | 日々
1泊2日で平成18年度 第一ブロック少年連盟研修連絡協議会に出席、
少年教化についての会議。

お寺といえば、日曜学校であったが、今は、子供たちが集まらない現状がある。
最近の子供たちは、平日は学校、土日は塾・習い事となにかと忙しい。
栄養ドリンクを飲む小学生なんて放映されていた。

そんな子供たちを取り囲む状況は、毎日の報道からわかるように、
子供たちのいのちの尊厳性が失われている時代であり、
昔はおじいちゃん・おばあちゃん・雷親父が教えてくれたことが伝わりにくい現状がある。

それは、感謝する気持ち、そして、びっくり水?落としぶた?など
昔は当たり前だった言葉も伝わりにくくなっている。
 
今回の会議は、親鸞聖人750回大遠忌に向けて、
本願寺が始める「キッズサンガ」構想について。

「キッズサンガ」とは、
少年教化を日曜学校に止めるのではなく、お寺を子供たちのホームグラウンド、心休まる場所にしてもらおう、
そこで家族で伝えられないことをお寺で伝えていこうというプランである。

以前、インドにいる小学校の天才少年の姿が放映されていた。 
7,8歳位の少年だったと思うが、大学の授業を受けて、医療行為をすることができる。
なぜ、医師が癌細胞を壊滅できないのか、と批判をするほどである。
しかし、医師が、その子供の脳を調べたところ、協調性に欠けていると診断された。
子供のうちは勉強はほどほどに、遊ぶことが大事なんだといっていた。

今の教育は、知識の詰め込みという傾向がある、
が、その分子供たちの心のゆとりがなくなってきている。

そんな時代だからこそ、「キッズサンガ」の存在意義があるのだろう。
これから前途多難だが、楽しみなプランである。

午後からは、
船橋常圓寺での千葉組親鸞聖人750回大遠忌ご消息披露に出席。


(会場の様子)

第1部は、
開会式→正信偈和讃→消息披露
天真寺からはMさん、Kさんがご参加下さり、
住職が司会する中、厳かに執り行われた。

第2部は、
ご法話・話し合いなど盛りだくさんの法座である。

また今度、親鸞聖人750回大遠忌ご消息をご披露をしたいと思います。
お待ち下さいませ。

その後、
アーユス仏教国際協力ネットワークの総会へ

「今、築かれる平和」と題して
ジュマネット代表 下澤氏の記念講演を頂いた。

今回は、現在取り組んでおられるチッタゴン問題について熱く語って下さった。
この問題は以前アーユスブログでも
http://blog.goo.ne.jp/ayus1993/c/f15c08dfc62e83b4ba07225c19883389

この事件、一見入植者が加害者にみえるが、
入植者も先住民も被害者であると、下澤氏は語っていた。

入植者は、軍部の口車に乗せられて、
先住民が住んでいるチッタゴンの地によりよい生活を求めて集まってきた。
が、現実には思い描いたような生活を送ることが出来ない。
目の前には、ゆったりと生活をしている先住民の姿がある。
そこで戦いが起こる、どちらも自らの身体に傷をもつ。

ただ利益があるのは、軍部の人たちであると、おっしゃっていた。

今回の講演を聞いて、だれが、加害者?被害者?
この問題で得をするのは、軍部の人たちであると、おっしゃっていた。

世界戦争にしてもそうだが、常にお金・利害関係が絡んでいる。
「平和とはなにか?」
改めて考えさせられる講演だった。

(龍)