天真寺日記

天真寺の日々を綴ります

今月の便り発送しました。

2007-06-30 14:04:24 | 天真寺
お手伝いいただいた皆様のご協力により、お寺の便りを発送しました。

今月の「門信徒会だより」は、いつもの行事案内に加えて、

「今月の法語カレンダー」
「永平寺プチ修行体験記」(若住職)
「天真寺永代経法要に家族でお参りいたしました」(門信徒Tさん寄稿)
「築地新報」(静香)

などなど内容が盛りだくさんになったため、紙面が一枚増えました。

その分発送作業が大変でしたが、もう作業に慣れた皆様のお力で無事終わりました。


(みんなで発送作業)


(お盆用冊子も準備完了です)

最後に、今月の便りから法語カレンダーのお言葉を紹介します。

仏は濁れる世に 信じ難き法を お説きになる

『阿弥陀経』のことばです。「濁れる世」とは、仏教で「五濁悪世」と説きます。
 
 劫濁(社会悪が増大すること)
 見濁(邪悪な見解がはびこること)
 煩悩濁(煩悩がさかんになること)
 衆生濁(衆生の資質が低下すること)
 命濁(寿命が次第に短くなること)

自らのすがたに頷かされることばかりです。私たちは仏法に遇わずば、濁れる世にあり、生かされている慶びも知らぬまま一生を終えるのです。「信じ難き」とは、自己のとらわれが強いため真実が見えないすがたをあらわします。仏法を聞くとは自己を知ることです。


本当にお手伝いありがとうございました。

(龍)

老人ホームでコンサート

2007-06-29 21:17:49 | 日々
今日は近所の老人ホームでご門徒Tさんとそのお母様がボランティアでコンサートをされるというので声をかけていただき、ご一緒させていただきました。

今までその老人ホームを知りませんでしたが、行ってみるとすぐ近く。
施設案内をしていただくと、とても明るい雰囲気できれいです。
そこでは10人ずつが1つのユニットとなっていて、それぞれのユニットごとにリビングや食堂があり、そのまわりに個室が並んでいます。
地域に開放するカフェもあって、施設内で習い事もできるようです。
これなら大人数で機械的に管理されず、かといって個室で孤立する心配もなく・・・
皆さんある程度自由に生活を楽しんでいらっしゃるようで、ここならいいな~と思いました。

というのも、つい先月近くの老人ホームで大阪から姪御さんを頼りに千葉へいらした方のお参りをしたから。
どうしてもこちらの生活になじめずに、結局1年余りで大阪に戻られることになったのです。
お参りに伺ったときのシーンとした施設内の様子に、これじゃさみしいだろうなと感じたことを思い出しました。

午後2時からのコンサートは満席で、皆さんとってもよろこんで下さいました。



皆さんと「ふるさと」「茶摘み」「ローレライ」「芭蕉布」などなど、たくさんの歌を一緒に歌いました。

Tさんのピアノとお母様の歌声はいつも素敵で、私も一緒に楽しませていただきました。
特にご年配の方々が歌う「ふるさと」を聞くと、とてもいい曲なのはもちろん、それぞれに歩んでこられたであろう人生を思って、いつも感動してしまいます。
それにしても、たくさんの人にこれだけ喜んでもらえるものがあるってうらやましい~



最後には、素敵な絵のプレゼントがありました。


コンサートを一緒に楽しみながら・・・昔のお寺はこういうところだったんだろうなとふと思いました。
みんなと楽しみながら、そして安心して過ごすことのできる場所。

なんといっても、天真寺にはこういう活動を熱心に続けていらっしゃるTさん親子のような尊敬できるご門徒さんがいるんです、心強い。
少しずつでも・・・皆さんと力を合わせて、これからのお寺の歩みを進めていけたらなと思います。

(静)




1グラム 1万円

2007-06-28 12:12:33 | 日々


この立派な桐箱の中味は1グラムのお香です。




先日祖母の誕生日プレゼントを探している時に、京都薫玉堂でであったお香です。

お香といっても、スーパーや100円均一にあるものからお香専門店で売っているものまで、本当にピンキリです。

このお香は伽羅というお香

人の心を清浄し落ち着かせる安らぎの香りという伽羅は、ベトナム周辺で採取されていますが、一部の地域でしか産出せず、近年産出量もわずかな最も貴重で高価な香木といいます。

言われれば、なるほど。
確かに伽羅の香りには甘みがあり、一瞬でその空間を不思議な世界に変身させてしまうパワーがあります。

だからこそ、値段も高価なのです。

最近高騰している金の価格は1グラム2000円台、プラチナは5000円台。

それに比べると、1グラム1万円の伽羅のお香は別格です。

今回初めてお香を購入したのですが、沈香やら白檀やらたくさんの種類のお香があります。
そのお香が日本で流通したルーツで面白い話を聞きました。

平安朝の貴族たちは、沐浴する機会が非常に少なかったため、体の臭いを消すために香をさかんに使用していたそうで、だからこそ香の文化が発達した、とのこと。

そんな日常生活の中から流行した文化であるとは驚きです。
平安貴族がお香を使用している姿が思い浮かべるとほっこりしますね。

この伽羅の1グラムのお香もたくさんの人たちに香りを運んでいます。1グラムとはいっても少量で香りがうまれるため何度も香りを楽しめるのです。祖母もお茶教室や身近な人たちと一時の香りを楽しんでくれたようです。

桜が散っていくすがたが「無常」の姿を感じさせるように、お香の香りが至福の時を運び、そして消えていくすがたの中にもなにか「言葉では言い尽くせない世界」を感じさせます。

何千年と変わらずに、たくさんに人に香りを運ぶお香は不思議なものであります。

(龍)

東儀秀樹「TOGI+BAO」

2007-06-24 16:15:50 | 日々
松戸森のホールで開催された東儀秀樹コンサート「TOGI+BAO」に行ってきました。

今回はご門徒Nさんのご親戚が関わっている団体のチャリティーコンサートということで、ご門信徒の方々と一緒です。

私は初めての東儀秀樹さんのコンサートだったのですが、ポップな曲から伝統を感じる曲まで古の雰囲気に浸ってきました。







歌の曲調によってバックが変化する舞台は、とても幻想的でした。

「TOGI+BAO」とは、「雅楽師「東儀秀樹」が新たなる試みとして、上海へ渡り本人自らがメンバーをオーディション。そこで出会った才能溢れる若きミュージシャン達、それが「TOGI+BAO」。上海音楽院で幼い頃から特別な訓練を重ね、超絶技巧をこなすエリート達。「TOGI+BAO」の演奏は、まさに時空を超えてシルクロードと都会を行き来するような心地よい感覚に誘われる。」

・・・と紹介文にあった通り、彼らの演奏には驚愕しました。
プロフィールをみると、6、7歳から楽器を手に演奏を始めているのです。
それぞれ琵琶や二胡や笛の独奏がありましたが、言葉になりません。

この春からお寺で雅楽教室を始めた私たちには、いい刺激になりました。


こちらから東儀秀樹さんが奏でる篳篥の音色を聞くことができます。

 http://mv-jpop.eplus2.jp/article/42562539.html

(龍)


「節談説教」

2007-06-20 23:52:50 | 天真寺
毎月20日は天真寺仏教講座会の日。
今日も連日続くもう夏到来!?と思うような暑い一日でした。

ご講師は熊本県の佐々木高彰師で、講題は「阿弥陀さまの宗教」。
「節談説教」で有名な先生というので、楽しみにしておりました。

ちなみに「節談説教」とは、美声とジェスチャーを交えながら、ことばに独特の節回しをつけてする浄土真宗独特のお説教です。
花節・講談・浄瑠璃・チョンガレ節・落語などなど・・・日本の話芸大衆文化全てはこの節談説教から派生したものと言われております。
要するに、元祖。
長い間伝承者が少なくすたれていたものが、ここ最近見直されつつあるようです。








美声が特徴と言う通り、佐々木先生もとてもしぶいお声で、ご法話中に歌を歌われたところご門徒Kさんは「声が村田秀雄に似てると思わない?」と仰ってました。
私は村田秀雄の歌声を知らないので、何とも分かりませんが・・・

今日のご講師・佐々木先生も出講される「節談説教布教大会」が近々ありますので、ぜひこちらにお参りいただき、村田秀雄似(?)の美声を楽しみに、有り難いお説教をお聴聞下さい。


ご案内 


kobouzu.netより)

「節談説教布教大会」

場所 : 東京 築地本願寺
日時 : 7月3日(火) 午前10時~午後3時半30分


入場無料ですので、ぜひお出かけ下さい。

今日は午前中の「写経会」から、暑いなかをようこそお参り下さいました。

合 掌

(静)