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ミナツキ朔 『御潜神事』鳥羽市国崎

2017-07-21 22:40:02 | いせしまホツマ
伊勢志摩ホツマ 御潜神事(海士潜女神社)

旧暦六月一日に行われる御潜(みかづき)神事は、
伊勢神宮へ奉納するアワビを採る、
ヤマトヒメの志摩巡行に由来する、
遥か二千年の歴史を誇る海女の大切な神事です。

御潜神事の伝わる鳥羽市国崎町は志摩半島の最東端。
「志摩の国の先」にあることから「くざき」と呼ぶそうです。
伊勢神宮に奉納するのは、身をそいで乾燥させた熨斗鮑です。
※国崎の「熨斗鰒づくり」の伝統技法は、
平成十六年三重県無形民俗文化財に指定されました。



過去には国崎を含め、答志村、神島村、菅島村、石鏡村、相差村、安乗村が参加して行われた志摩地方で一番大きな祭りとして知られていましたが、明治四年の御贄献身制度の廃止に伴い、盛大な神事は絶えてしまいました。

平成十五年、パールロードの一部無料化により百三十二年ぶりに復活しましたが、
平成十八年で再び断絶、国崎の海女だけが参加する祭りとして再興されました。
平成二三・ニ四年は東日本大震災の影響で開催自粛。
平成二五年は、神宮式年遷宮記念として、
平成二八年は伊勢志摩サミット記念として開催され、
今年は残念ながら行われないようです。

また、同日に開催される海士潜女(あまかづきめ)神社の例大祭では、
伊勢神宮から神職や舞姫(巫女)が訪れて神楽を奉納し、
海女が総出で一年の操業の安全を祈願します。

海士潜女(あまかづきめ)神社の主祭神の潜女神(かづきめのかみ)は、
垂仁天皇二十六年(紀元前四年)、、
伊勢神宮への御贄地を求めて諸国巡幸していたヤマトヒメが国崎を訪れた際に、
アワビを献上した伝説の海女、海女の始祖といわれる「おべん」さん。

以来、国崎は伊勢神宮の神戸に選定され、
外宮旧神楽歌に「ひめ社」として歌われていたそうです。

また、潜女神はめまい除け、トモカヅキ除けにもご利益があるとされ、
地元の海女だけでなく、日本中のダイバーの信仰も集めています。

「トモカヅキ」とは、、
鳥羽・志摩に伝わる海に潜る者にそっくりに化けるという海の妖怪で、
鉢巻の尻尾を長く伸ばしているのが特徴で、、
人を暗い場所へと誘ったり、鮑を差し出したりして、
この誘いに乗ってしまうと、命を奪われると恐れられています。

海女たちはこの怪異から逃れるため、
五芒星と格子の模様を描いた「セーマンドーマン」と呼ばれる魔除けを描いた服、
手ぬぐいを身につけるとの説もあります。



「セーマンドーマン」は、陰陽道に由来するともいわれますが、
陰陽五行の発祥が古代中国の夏(カ)の時代というのも、
ホツマ的には大変興味をそそられます。

ニ千年の歴史を誇る御潜神事、日頃から自然に感謝と祈りを捧げ、
海女の祭りとして伝えられた神事、、大切に遺してゆきたいですね。

参考文献・参考資料
◎ウィキペディア「海士潜女神社」「御潜神事」
◎日本紀行「国崎に海女の祭り御潜神事」
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