(TxT)<戯れ言ですよ

とみーのにっき&おえかきちょう

凪のあすから 第五話 あのねウミウシ

2013年11月05日 | 凪のあすから
うるうるしました。

 そんな今回のお話は…
 うろこ様と灯に、至への想い、そして自分の気持ちを打ち明けたあかりは少し笑顔を取り戻していた。
 そんな姉を見てホッとした光は学校へと向かう。いつもの通学路、ひとり遅れたちさきは浮かない顔でウミウシを眺め、まなかの言葉を思い出していた。
 「私の気持ち、なんとかしなくちゃ……」と思っていた時、漁の手伝いで遅れていた紡とばったり出会う。
 そして自分の心を見通されたかのように、自分の気持ちを問いかけられたちさきは、僅かに震えつつ想いを口にする。
 だが視線の先にはまなかが立っていた……。
 以上公式のあらすじ。

 今回はちさきのことを臭わせつつ、あかりの方がメイン。メインと言っても完全決着するわけではないが。
 上記あらすじではちさきメインのように見受けられるが、実際の所は前回よく分からないと書きました美海が本当は何を思っているか、が判明するお話で、上手くいきそうになかったあかりの問題に光明が差す、と言った様相。
 まずは今回の本題的な所の方ですが、わからなかった美海の気持ちは分かってしまえば「ああ、そういうことか」というようなことであったが、それを理解してこの感想を書くにあたってもう一度視聴してみたところ、それと分かる所が随所にあってちょっと感心しました。まぁ、自分が全然読み取れてないともいえるのかもしれないが(笑)。
 ま、自分はともかく、美海が何を思っていたかは、結論を先に言ってしまえば、大好きな母親を失った悲しみを知ってしまったが為に、同じ悲しみを味わいたくない彼女は「大好きな人」を作らないようにしていたのであった。
 正直、その思考は子供過ぎて全然頭になかったのだけれど、美海は小学三年生であることを考えれば、むしろ自然と言えるのかもしれん。というか、その発想が自分になかっただけに「なるほど」と思ってしまったよ。
 お話としては、それと同時にあかりの方も進行していて、前半では野郎ともう終わりにしようと別れ話をするあかりを見せ、前々回だったかの光の回想にもあった母親が亡くなった為に変に大人たろうとする彼女はあきらめようとするのだが、美海が失踪したとなった時の電話での狼狽ぶりであったり、必死に美海を探す様や、居所が知れたと分かってへたり込んでしまい、本音が出てしまう辺りはとても人間臭くて良い。
 高校に行かない云々の回想があったので、おそらくは19かそこらであろうあかりを考えると、そろそろ大人ではあるものの、まだまだ子供でもある年頃なのである。変に良いこと言う、それこそマンガやアニメの登場人物よりは随分と人間らしさを感じるのだ。
 そんな彼女が最後に美海が作っていた謎のガム文字「どっかい」の真意を知った時の気持ちの吐露は、それこそ泣かせ所ではあるのだけれど、それまで変に大人びて本心をあまり表に出さなかったあかりが、美海の真意を知って思わず溢れ出る気持ちをありありと感じられ、あかりというキャラクターの中の人間性が気持ちいい。まぁそこで難点を言ってしまえば、美海が小学三年生らしからぬ落ち着きっぷりが気になったものの、一山越えた気持ち良さを味わうことが出来ました。

 上記が大体のメイン所なのですが、それにちゃんとサブタイがかかってくるのが上手い。
 お腹が赤いウミウシに誰にもいえない気持ちを話すと~という海の村の言い伝えが前回紹介されたが、サブタイからして、その「人に言えない気持ち」を聞いてもらう知ってもらう、というのが今回のテーマになっているわけである。
 転じて、人には多かれ少なかれ他人から見えない、もしくは見せない部分があって、今回その見えない部分を知ることによって、それぞれが新たな自分の気持ちに気付いたり、誰しも口には出さない本当の気持ちがあるのだということを見せている。んだと思う(苦笑)。それを踏まえて物語的な考えてみると、前回で前フッて、今回上記したテーマで持ってみせたい部分を見せ、それを集約するサブタイであるとするならば、よく考えられて上手く作ってあると言えるのではなかろうか。
 個人的にはガム文字の「どっかい」を消して、新しく文字を書くのだと思っていたんですけど(「どっかい」から肯定する方向への言葉を思いつかなかった為)、文字が「どっかいかないで」だったのを見て、初見はけっこう強引?と思ったものの、この感想を書くにあたりもう一度見て、美海の本心がどこにあるかを知った上で見てみると、彼女があかりを好きだからこそ遠ざかり、だからこそ口で言わずにガム文字で伝えようとしていたことが分かって、割と綺麗にそこまでがつながって素直に見ることが出来ました。というか、「ああ、なるほど」と得心し、感心しましたよ。シリーズ構成岡田磨里はよく考えて話作ってるなと思いました。

 他、気になった所としては、やはりちさきのことだろう。
 上記したように、今回ちさきという部分を言えば正しく今後を臭わせるようなところで終わってしまうのだが、まず第一に素直に今後どう展開して行くのかなという部分で興味をそそられる。
 仲良し四人組での中でのこい模様という部分でも気になるが、ちさきが「光を好きで居続けると、どんどんイヤな自分になっていく。どんどん自分、許せなくなってくる」等と考えているのを見ると、彼女が自分の気持ちのどう折り合いや決着をつけるのかが気になってしまうのも無理かならぬ話であろう。
 それと、そこで印象的であったのは、ちさきが紡をウミウシ代わりに話を聞いてもらおうと上記台詞を言うのだが、体調が悪くちさきが遅れてくると聞いていたまなかは彼女を心配し迎えに来てその話を聞いてしまう。思いがけずちさきの心中を知ってしまったまなかの唖然とした表情が妙に印象に残った。
 ちさきの光への想いは劇中見て分かる通り、けっこうなバレバーレ感(笑)なのだけど、あの表情からまなかがその想いに全く気付いていないことが分かるのと同時に、そんなことがあろうとは全く思っていなかった、正に青天の霹靂であったことをまざまざと見せつけていて、誰が演技を付けたのかは知りませんが(監督か演出でしょうけど)、その表情がとても印象に残っているのだから、上手いこと作ってあると言える。

 最後にもうひとつ気になったことを。
 アバンでのうろこ様の台詞で「海と陸は境を完全にすべし。陸はいずれ……」等々言っており、どうも何かしらの問題があるようで、紡も最近の海がおかしいみたいな事を言っておりました。
 まぁ最終的に、そこら辺で話が動くのであろうと思うのだけど、何がどうなるのか予想もつきませんなぁ。光たちが作っているおじょしさまも、そこへつながってくるのだと思うけど、なんにせよ、同時進行で色々な問題を進ませて物語を気にさせているのだから、やっぱりシリーズ構成はよく考えて作っている。
 ともあれ、今の所はこい模様がどうなっていくのかを楽しみにしていきたい。

 どーでもいーけど、どうも散漫な感想だよねー。お話を追って書き辛いんだよね。この物語は色々起こることが多くて。


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