ものすごい、せっぱつまったカラスたちの声がした。
ふつうに
「アー アー」
という高い声ではなく、
低い声で、でも焦ったように、
「ウー ウー」
と、複数のカラスたちが、お互い何か真剣に話しているのだ。
ひっきりなしに、大声で、話している。もう、ずっとだ。
何かあったに、違いない。
あまりに尋常でない声なので、気になって、窓を開けてみた。
うちのマンションの前の道路をはさんで
向かいのマンションの駐輪場の横の隙間に、
何かあるようだ。
「生ゴミか何か・・・・落ちているのか?」
カラスたちは、その方向を向いている。
うちのベランダからでは、はっきり見えない。
一羽のカラスが、一番低い位置で、じ~っとみている。
他のカラスたちは、近くにいながらも、
周りを見回したり、威嚇するように鳴きながら飛び回ったり、している。
それをもう、ずっとやっている。お互い大きな声で話しながら。
すると、
一羽のカラスが、その「何か」に向かって、飛んで行った。
バサバサバサバサ・・・・・・・・
ものすごい羽音がする。攻撃をしているのか?
・・・・ちがう、その「何か」の音のようだ。
あ・・・・・
そこにいるのは、
「カラス」
・・・・・らしい。。。。。
上からでははっきり良く分からない。
ただ、バサバサ音がしたときに、羽のような黒いものがバサバサと見えた気がする。
一瞬、ぞっとした。
「弱るのをまっているのか?・・・・狙っているのか?」
一番近くにいる一羽のカラスは、ずっと近くにいて、じっとみて大声で話している。
カラスの生態というものを私は知らない。
動物は、弱ったものの命を、自分の命にかえるものも、いる。
そのカラスたちは、獲物を狙っているのだろうか・・・・?
弱るまで待ち、食べようとしているのだろうか?
カラスは共食いをするのだろうか?
飛び回っているカラスたちは、
周りのものを大声で威嚇しているようにみえる。
「自分たちのものだ!」
とでも言っているのだろうか?
それなら、もう、カラスの世界はカラスの世界にまかせるのがいいのか?
弱肉強食なのか?
でも、何か、違う気がする。。。。。
カラスたちが何を大声でずっと話しているのかは、わからない。
でも、
せっぱつまったように、何か焦っているように、見えるのだ。



ふと何か思い、管理人さんのところに行った。
ちょうどその日は、男性の管理人さんの日だった。
「あの・・・・前のマンションのあの隙間に、
カラスらしいものが、いるような気がするんです」
と話した。
「もう、さっきからすごい鳴き声ですね~。。。何かあるのかね~。。。」
管理人さんも、尋常ではない鳴き声をただ事ではないと思っていたという。
管理人さんが隣の部分からのぞいてみると、
動けなくなった一羽のカラスが、目をパチパチさせているという。
「あ~・・・まだ、生きているんだけどねえ・・・・
かなり弱っているんじゃないかね・・・・」
管理人さんは市役所?に電話してくれた。
カラスだけは、他のものと扱いが違うという。
カラスは頭がいい。さらに威嚇する。普通の人間には手は出せない。
その後、業者さんが来てくださり、その時はもう死んでしまっていたということを、
後日、管理人さんから聞いた。
私はあの時、管理人さんのところに行った理由がある。
あのカラスたちは、
あの弱ったカラスを見守っていたのではないか?
一緒に連れて帰りたかったのではないか。
あの時の状況では、
あのものすごい話し声に圧倒され、威嚇され、
人間には全く、カラスたちが何をしたいのか、話し合っているのか
分からない。
でもやっぱり、あのカラスたちは、仲間を助けたかったのではないか、
そう思う以外考えられない。
一番近くでじっと見ながら大声で何かをいっていたカラス。
あのカラスは「頑張れ!」と声をかけ続けていたのではないか。
そう思うと、なんか、涙が出る。
人間には、
「こいつはおれのもんだ・・・」と弱るのをまっているのか、
「頑張れ!一緒に帰ろう!」と応援しているか、
全くわからない。
全く逆の、二つの取り方さえ、できてしまう。
本当のことはわからない。
でも、
死骸が荒らされていないことが、結果なのかも、しれない。
私はそう思える。
そう思えたら、なんかとても感動してしまった。
定期的に飛んで威嚇していたあのカラスも、
あのカラスを守っていたのかもしれない。
周りにいた、他のカラスも、
食べごろを狙っていたのではなく、
一緒に飛んで帰ることを待っていたのかもしれない。 でもやっぱり、わからない。
カラスって、愛情が深いのではないか?
そうか、「ななつの子」の歌も、
カラスは子のために山へ帰るというし。
生ゴミに一斉に集まってくるのも、
仲間意識が高いから、みんなに伝達してるのかもしれない。
カラスは、頭がいい。
いじめた人だけを覚え、いじめた人だけを狙ってくるという。
他の人を傷つけない。
それに、いつも「対話」している気がする。
必ず、相手がいて話している気がする。
一度味をしめた、月曜日の生ごみの日だけをしっかり覚え、
まだゴミなんてだされていない暗いうちから、
外で「アー アー」
と、みんなで話す声が聞こえる。「今日はゴミの日だ」といっているかのように。
不思議なのは、
水曜日などに
「おっと間違った。今日は生ごみの日ではなかったな
」
と、フェイントさえしないことだ。
必ず、ゴミの日の、「出される前から」、準備しているのだ。
現在は生ごみを荒らされることもなくなったため、
久しぶりにあんな尋常ではないカラスたちの大声を聞いた。
目を合わすこともちょっと怖いカラス。
でも、本当は
ものすごく愛情深くて、人間よりも精神的に大人なんじゃないか、
そうしみじみ感じてしまった、出来事でした。。。。。。
どうしても記録しておきたかった出来事のため、長文覚悟で書きました
最後まで、どうもありがとうございました
いつもどうもありがとうございます
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ふつうに
「アー アー」
という高い声ではなく、
低い声で、でも焦ったように、
「ウー ウー」
と、複数のカラスたちが、お互い何か真剣に話しているのだ。
ひっきりなしに、大声で、話している。もう、ずっとだ。
何かあったに、違いない。
あまりに尋常でない声なので、気になって、窓を開けてみた。
うちのマンションの前の道路をはさんで
向かいのマンションの駐輪場の横の隙間に、
何かあるようだ。
「生ゴミか何か・・・・落ちているのか?」
カラスたちは、その方向を向いている。
うちのベランダからでは、はっきり見えない。
一羽のカラスが、一番低い位置で、じ~っとみている。
他のカラスたちは、近くにいながらも、
周りを見回したり、威嚇するように鳴きながら飛び回ったり、している。
それをもう、ずっとやっている。お互い大きな声で話しながら。
すると、
一羽のカラスが、その「何か」に向かって、飛んで行った。
バサバサバサバサ・・・・・・・・
ものすごい羽音がする。攻撃をしているのか?
・・・・ちがう、その「何か」の音のようだ。
あ・・・・・
そこにいるのは、
「カラス」
・・・・・らしい。。。。。
上からでははっきり良く分からない。
ただ、バサバサ音がしたときに、羽のような黒いものがバサバサと見えた気がする。
一瞬、ぞっとした。
「弱るのをまっているのか?・・・・狙っているのか?」
一番近くにいる一羽のカラスは、ずっと近くにいて、じっとみて大声で話している。
カラスの生態というものを私は知らない。
動物は、弱ったものの命を、自分の命にかえるものも、いる。
そのカラスたちは、獲物を狙っているのだろうか・・・・?
弱るまで待ち、食べようとしているのだろうか?
カラスは共食いをするのだろうか?
飛び回っているカラスたちは、
周りのものを大声で威嚇しているようにみえる。
「自分たちのものだ!」
とでも言っているのだろうか?
それなら、もう、カラスの世界はカラスの世界にまかせるのがいいのか?
弱肉強食なのか?
でも、何か、違う気がする。。。。。
カラスたちが何を大声でずっと話しているのかは、わからない。
でも、
せっぱつまったように、何か焦っているように、見えるのだ。



ふと何か思い、管理人さんのところに行った。
ちょうどその日は、男性の管理人さんの日だった。
「あの・・・・前のマンションのあの隙間に、
カラスらしいものが、いるような気がするんです」
と話した。
「もう、さっきからすごい鳴き声ですね~。。。何かあるのかね~。。。」
管理人さんも、尋常ではない鳴き声をただ事ではないと思っていたという。
管理人さんが隣の部分からのぞいてみると、
動けなくなった一羽のカラスが、目をパチパチさせているという。
「あ~・・・まだ、生きているんだけどねえ・・・・
かなり弱っているんじゃないかね・・・・」
管理人さんは市役所?に電話してくれた。
カラスだけは、他のものと扱いが違うという。
カラスは頭がいい。さらに威嚇する。普通の人間には手は出せない。
その後、業者さんが来てくださり、その時はもう死んでしまっていたということを、
後日、管理人さんから聞いた。
私はあの時、管理人さんのところに行った理由がある。
あのカラスたちは、
あの弱ったカラスを見守っていたのではないか?
一緒に連れて帰りたかったのではないか。
あの時の状況では、
あのものすごい話し声に圧倒され、威嚇され、
人間には全く、カラスたちが何をしたいのか、話し合っているのか
分からない。
でもやっぱり、あのカラスたちは、仲間を助けたかったのではないか、
そう思う以外考えられない。
一番近くでじっと見ながら大声で何かをいっていたカラス。
あのカラスは「頑張れ!」と声をかけ続けていたのではないか。
そう思うと、なんか、涙が出る。
人間には、
「こいつはおれのもんだ・・・」と弱るのをまっているのか、
「頑張れ!一緒に帰ろう!」と応援しているか、
全くわからない。
全く逆の、二つの取り方さえ、できてしまう。
本当のことはわからない。
でも、
死骸が荒らされていないことが、結果なのかも、しれない。
私はそう思える。
そう思えたら、なんかとても感動してしまった。
定期的に飛んで威嚇していたあのカラスも、
あのカラスを守っていたのかもしれない。
周りにいた、他のカラスも、
食べごろを狙っていたのではなく、
一緒に飛んで帰ることを待っていたのかもしれない。 でもやっぱり、わからない。
カラスって、愛情が深いのではないか?
そうか、「ななつの子」の歌も、
カラスは子のために山へ帰るというし。
生ゴミに一斉に集まってくるのも、
仲間意識が高いから、みんなに伝達してるのかもしれない。
カラスは、頭がいい。
いじめた人だけを覚え、いじめた人だけを狙ってくるという。
他の人を傷つけない。
それに、いつも「対話」している気がする。
必ず、相手がいて話している気がする。
一度味をしめた、月曜日の生ごみの日だけをしっかり覚え、
まだゴミなんてだされていない暗いうちから、
外で「アー アー」
と、みんなで話す声が聞こえる。「今日はゴミの日だ」といっているかのように。
不思議なのは、
水曜日などに
「おっと間違った。今日は生ごみの日ではなかったな

と、フェイントさえしないことだ。
必ず、ゴミの日の、「出される前から」、準備しているのだ。
現在は生ごみを荒らされることもなくなったため、
久しぶりにあんな尋常ではないカラスたちの大声を聞いた。
目を合わすこともちょっと怖いカラス。
でも、本当は
ものすごく愛情深くて、人間よりも精神的に大人なんじゃないか、
そうしみじみ感じてしまった、出来事でした。。。。。。
どうしても記録しておきたかった出来事のため、長文覚悟で書きました

最後まで、どうもありがとうございました

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