TCC・竹島クラフトセンター TAKE-LOG 竹ログ

愛知県の観光名所[竹島]の俊成苑に構える手織り工房
[竹島クラフトセンター]の主人が送る大きなひとりごと。

今日は綿糸の精練をする

2024年02月20日 | 私の草木染め教室

野原に咲いた草木を頂きその木がもっている色素を抽出して

その色素で糸を色で染める

その前に色素が糸に染まりやすいように前処理する必要がある。

人間が自然から糸や色を手にするには一年以上の時間が掛かる事を

知らなければならない

 

糸を染めるには糸を綛にする必要がある

糸の汚れや油分を洗い落とすのだが、

紡績をした糸は意外に沢山の油分や添加剤が含まれている

生の糸で汚れているのはまだ良いが、蛍光晒しの糸や布は使わない。

煮るには私は石油コンロを使う、以前はガスコンロを使ったが

アトリエの土間での作業が多いので、今はもっぱらこのコンロである。

寸胴に入れるが熱湯を扱うので重量には気を付けて、

水の量は多くても30ℓ位までに制限してしている。

 

今からいよいよ精練に取り掛かる、

灰汁煉は大変なので、炭酸ソーダーを小さな容器で熱湯に溶かし、それを寸胴の湯に入れ

充分に溶けたら、前もって水で湿らせておいた綿の枷糸を浸ける。

 

(このストーブコンロは火力が弱いので沸点まで時間が掛かる、その代わり焦げ付くことが少ない)

寸胴に蓋をして80度まで時々攪拌しながら待つ、

 

攪拌しながら1時間ほど経ったら

火を止めて糸を取り出したら、湯で洗い、脱水して乾かす。

 

長い時間屈んだ姿勢での作業は腰に悪い、

悪いことはやらないのが私の作法?、

だから今日の作業は終わる


今日はミカワカリヤスを鉃で媒染しました

2023年11月17日 | 私の草木染め教室
昨日は三河苅安を煮出した煮汁に綿糸を漬けました。



今日はその糸を鉄媒染液につけます
昔から鉄の成分を酢分の液に鉄釘などを入れてお歯黒を作りました。
その媒染液に昨日苅安で煮出した糸を漬けます。



お歯黒液に浸けた瞬間写真の様に苅安の色素を黒く変色させます
昔の人はどうやってこれを発見したのだろう、
アルミ成分と銅の成分と鉄の成分を使い分ける事で
同じ染め材の苅安でも違う色の糸を作り出すことができるのだ



濡れた染め糸が乾くことで少し濃度が違って見えるが
希望以上の糸が染めることが出来たので ご機嫌だ。


化学染めとは違って、自由に色を染められないが、
自然から頂いた偶然の出会いの様に、運命みたいなものを
感じて感激するものである。


上の写真はミカワカリヤスを銅焙煎で染めた糸である



この黄色はアルミ媒染で染めた糸である
この3色を縞にデザインして三河地綿のストールを織って見ようと思っている

次は乾燥よもぎを染めてみようかな😀