とまとのため息

気分一新☆つれづれ日記in大英帝国~

ぜひ読んでください

2006-04-05 21:08:01 | Weblog
しばらく更新がご無沙汰になってしまった。
本を読んでいたからだ。
正確に言うと、本一冊を読み終えるのに、そうとうな
時間がかかったからだ。
何日もかかるような厚さではないんだが、
ページをめくっては止まり、まためくっては止まり。。。

「東京タワー」
 リリー・フランキー著

まいったよ。やられた。

店頭で平積みされたその1冊を手にとってみると
とまとと同郷の福岡出身で同世代のリリーさんが
とっても大事なオカンの話を書いている。
正直、イラストを描くヒトだ、ぐらいしか知らなかったのだが
(初めはガイジンだと思ってたし)
他人事には思えなくなった。

こんなに泣かされるとは予想もしていなかった。
箱入りティッシュが必要ですぜ。
ほぼ同い年のリリーさんの、オカンもとまとのオカンと同い年。
おまけにガンを患ったとこまで一緒だ。
違いといえば、とまとのオカンがまだ生きていること。

リリーさんとオカンの二人三脚人生。
泣かずにはいられない話。
に加えて、全編に地元の方言が溢れている。
思わず笑っちゃうひと言。
正確に書かれた北九州弁。
とまとの出身の博多では「キタキュー弁」と呼んでいる。

「オカン。今日は天気がいいで、よかったねぇ」

博多弁だと”今日は天気がいいけん、よかったね”となるが
小倉出身の友人もおんなじように言っていたな。
文字では表せない抑揚や語尾がきっちり耳に再現される。
みんな思うだろうが、やっぱ地元の方言はいいもんだ。

ほぼ同い年のリリーさんの子供時代。
食卓で晩御飯を食べながら見ていた「ヤンボー・マーボー天気予報」。
おばあちゃんが買ってくれた「プラッシー」。
小遣いで買った駄菓子。

自分の幼少期がぴったり重なり、いろんな記憶が広がっていく。
だから全然ページが進まないのだ。

とまとのオカンは大阪出身だから、まあ言葉も完璧な博多弁ではないと思う。
でも、リリーさんのオカンと同じことを言う。

「オカン、今年は七十やないね」
「どうするかね。あんたもう、いつ死ぬかもわからんばい」
「オカンは死にゃあせんわ。百まで生きるばい」

切ない会話だ。
いつかはその日がくるんだろう。
それまでちゃんと大事にしなきゃ。

来月の帰省には、たくさんお土産を用意していこう。