とまとのため息

気分一新☆つれづれ日記in大英帝国~

マンマ・ミーア!イタリア日記17

2006-07-30 20:26:21 | Weblog
(ゴンドラの内装は持ち主によってさまざま)


ちょっと横道にそれる。

旅行が終わってから、霊の話をオカンにしてみた。
まず第一声は「寝ぼけとったんやろーもん。」だ。
ふむ、予想通りだね。

「だけど、うんうん唸りよったろ?まさにあの時がそうやったとよ。」
「うーん。。。」

「そう言われればさ、オカンもなんかあの部屋おかしいなと思っとったんよね。」
へぇ?

「だってヒトが居ないのに、カタンとかコトンとか、音がしとったもん。
アンタが買物に出て行った後やったけん、音がするはずないやん。」

「それに、あの日の部屋の様子がおかしかったやろね?」

滞在3日目、朝、メイドさん向けにチップを置いて
アカデミア美術館に出かけて行ったのだが、昼過ぎに部屋に戻ってみると
ベッドはちゃんと直してあったのだが、チップはそのまま、バスルームは
前日のタオルは引き上げられていたものの、新しいタオルが置いてない。
ペーパーもない。
なんじゃ、この中途半端さは?
で、改めて色々と備品を持ってきてもらったのだが、チップだけでも
取っていきそうなものじゃない?

で、オカンのにわか推理によれば、
「メイドさんもきっと幽霊に遭遇したんよ。だけん、気持ち悪くなって
チップのことも忘れて、慌てて出て行ったに違いない。」

もちろん、真相なんかわかりっこない。

幸いにもあれから一度もとまとの前には出てきていない。
でもあの感触だけは、今でも憶えてるんだよねぇ。(冷汗)


マンマ・ミーア!イタリア日記16

2006-07-30 20:02:01 | Weblog
(ムラノ島の水上八百屋さん)


6月28日(仕切り直し)

気持ちはまだ寒いのだけど、やっぱり普通に一日を始めよう。
気にしてしまってせっかくの旅行を台無しにしたくはないもんね。
「幽霊さまよ。とまとをイジメないでね。」と真剣に心でお願いしつつ
しっかり朝食をとって、いざ、ムラノ島へ。

ムラノ島へも、水上バスの乗り放題チケットで行くことができる。
サンマルコ広場から乗換えなしで30分ぐらいだろうか。
結果として言えることなのだけれど、ホテルがサンマルコ近辺で良かった。
観光の中心であることに加え、主なショップ(ブランド店も含め)が集中している。
だからさんざん迷って買わずに帰り、やっぱり気になるからと
戻っていくこともたやすい。
食事処もピンキリだがやはり困らない。
そしてこうやって島行きの水上バスもたくさん出ている。
もし迷っている方がいるなら、ぜひサンマルコをお勧めしたい。

ムラノ島で降りると、客引きのおじさんが居て、「こちらで~す。」と
皆を誘導している。
ガラス工芸で有名な島だから、恐らく工房に連れて行かれるんだろう。
まあ、時間はあるし、たいへんなガラス職人さんの仕事ぶりが見学できるのは
ちょうど良かった。
実際、ホントに、工房というよりは、作業所というほうが正確な職場に入り、
親方を中心とした数人の職人さんの共同作業が見られた。

ここでは特に何も買わずに、ぶらぶらと運河沿いに数珠繋ぎになっている
お店を見て回る。
どこも似たようなガラス細工をとり扱っているが、値段が微妙に違っているので
慎重に品定めをするべし。
しかし、お客でにぎわっているのは特定のお店だ。ちょっと垢抜けてる商品が
多いのか、外国人観光客受けするものが多いのか、とまと親子の買物も
そういう所で落ち着いた。

ランチを済ませて、水上バスでサンマルコまで戻り
気が進まないけれどホテルで一休みすることにした。

マンマ・ミーア!イタリア日記15

2006-07-27 21:17:42 | Weblog
(ああサンマルコ様、助けてぇ~)


6月28日(水)

出た。
ゼッタイ出た。
誰が何といおうと出た。
出たものは出たんだから仕方ない。

明け方に、霊が出たのよ。

またぁ、と言われるだろうが、目で見たのではなく、
肌で重さを感じたんだから「それ」はそこに居たんだな。

いつもの習慣で、オカンはほとんど毎朝、5時から6時ぐらいの間にトイレに立つ。
そのまま一日を始めることも多いが、眠ければもうひと眠りすることもある。
場所が変わってもそれは同じのようだ。

この日の朝もオカンがトイレに起きたので、とまとも目を覚ました。
目覚まし時計を見るとまだ6時にもなっていなかったので、
もうちょっと寝ようと思って目を閉じた。
トイレからオカンが戻り、またベッドに潜ったその直後、
仰向けになっているとまとの足元から「サァ~~ッ」と胸元にかけて
風が吹いたように感じた。
いや正確には風よりは重さがあって、例えれば、誰かに足元から
羽毛布団をふわぁっとかけられたような感触だった。
そして、胸のところで止まった「それ」は、ぐっとそのまま重く
のしかかってきた。

「うそ。ちょっと待って。止めて。」と言いたいのだが、
いわゆる金縛り状態になって声も出ない。目も開けられない。身体のどこも
動かせない。
「んんん、んんん。」とうめいていると、
オカンが「なんね?」と声をかけた途端に「それ」はすっと居なくなった。
身体も元通りになり、声もちゃんと出た。

はあ、なんだか気味が悪くなってきたぞ。
あの重みがゾワゾワと思い出されて寒くなった。
ホテルの部屋に何か居るのだろうか?
あるいは、とまとが教会かどこかで拾ってきちゃったんだろうか?
いずれにしても、フンワリと乗ってきた様子だったから
「恨みつらみ系」ではないんじゃないかな。
ちょっといたずらされたとでも言えばよいだろうか。。。

窓を見るともちろん閉まっている。ちゃんと夕べ閉めたからね。
じゃあ、ここにまだ居るってこと?
一刻も早く部屋から出たくなったが、怖がるからオカンには言えないし。
ああ、やだ~。なるべく外に出ていよう。

そう、だからホテルの名前が明かせないのである。
だって、ホテル付きの霊かどうかも証明できないので
お客を減らすかもしれないような営業妨害をしてはならないでしょ。
なので勘弁してね。

マンマ・ミーア!イタリア日記14

2006-07-26 23:00:14 | Weblog
6月27日(つづき)

これがリアルト橋かあ~と見上げたら、大運河にかかる最も大掛かりな橋の
ひとつだろう、優雅で威厳がある。
いいアングルで写真をとるためにあれこれと場所を変えてみる。

オカンはといえば、初めて目の当たりにする光景をそれなりに理解しようと
無言であたりを見回している。
普段は、「写真なんか撮ってもらったって、後から見返す時間なんて、
もうあんまり残ってないから」と言って被写体になるのをイヤがるのだが、
今回ばかりは「あの建物をバックに。この花と一緒に。」としきりに
写りたがっている。

あちらこちらと道に迷いながらも、絶えることのないベネチアンガラスのお店や
お祭り用の仮面(マスク)のお店であれこれと見ながら、
またサンマルコ広場に戻ってきた。
日本でベネチアンガラスを見ても、さして感動はなかったのだが
さすがにお膝元にくるとそれはもう、美術品のような大作やランプから
アクセの小物に至るまで、あれもこれも欲しいものばかり。
オカンはネックレスを、とまとはペンダントと小皿を購入。
小さいものしか買えなかったが、次にくる時はゼッタイに事前計画をたてて
予算をたてて、買い込むぞ~。

サンマルコ広場はとにかくハトだらけ。
しかも人間に慣れきっていて、豆を手にしているヒトにたかりまくっている。
鳥が苦手なヒトには拷問に近いかもしれない。
でも、なんだか平和な景色だ。

夕食は、「エノテカ・サンマルコ」でとった。
これは、ガイドではなくネット上で評価されていたレストランで、
新しいタイプのイタリアンとワインのお店だそうだ。
たしかに料理はイケる。「コペルト」という、まずテーブルに出される
パンやグリシーニ(有料)も、他所の店より格段に美味しい。
地元のワイン「ソアヴェ」も日本で飲むより数倍味がしている。

でも、ここはベネチア。
めちゃくちゃ高いんである。
パスタ一皿と手長エビのグリル、ハーフボトルワイン1本で約8000円。
この分だと、食事代は相当用意しておかねばならないだろう。
でも、他に特段散財する予定もなかったので、それぐらいはケチらず
払ったろやないかい。



マンマ・ミーア!イタリア日記13

2006-07-25 22:08:47 | Weblog
(サンマルコ大聖堂正面)


6月27日(つづき)

水上バスがサンマルコ広場近くに停泊して、とまと親子はスーツケースを
引きずりながら下船した。
ホテルには、自分で地図を確認しながらたどり着かねばならない。

ベネチアの道は、細くて曲がりくねっていて、橋は多いし、石畳だし
暑いし、でエラくたいへんな思いをして、やっとこさホテルは見つかった。
一応は4つ星なのだが、路地のそのまた奥が玄関になっており、
さびれた裏宿か?といぶかしんだのだが、客室はフィレンツェのホテルよりも
充実していたくらいだったのでわからないものだ。

このホテルの名前は残念だが書けない。書けない理由がちゃんとあるのだが、
これは後日説明しましょう。
サンマルコ広場から5分とかからない、かなり便利な立地で、スタッフも
感じの良い人たちである。

部屋で荷物を広げて、バールで買ってきたパニーニサンドでランチをとって
ひと息入れた後、早速街を散策することにした。

どこかのガイドにも書いてあったが、とにかくアメリカ人ツーリストが
うじゃうじゃしている。そう、老若男女、カップル、ファミリー、フルムーン、
何でもござれだ。
いや、きっとイギリス人やオーストラリア人だっているに違いない。
だけど、身体も声もデカいアメリカ人がやたらと幅をきかせているのだ。
これにベネチアの街並みがくれば、ここは「ディズニー・シー」だと
言われても違和感はないな。

仕方ないから、ヒトの流れに沿って散歩を続けると、なるほど
「リアルト橋」のたもとにたどり着いた。

マンマ・ミーア!イタリア日記12

2006-07-24 20:57:47 | Weblog
(サンマルコ大聖堂が見えてきた)


6月27日(つづき)

ベネチア・サンタ・ルチア駅に着くと、構内の店には有名なベネチアン・ガラスが
とりどりに飾られており、太陽光を浴びてキラキラしている。
さあ、華やかな空気に突入だ。

目の前にはすぐ運河、対岸にはどこかの教会のドォモ。
水上バスの乗場もあるので、ツーリストがうじゃうじゃしている。
フィレンツェとは全く異なる光景に、自然とニンマリ顔に。

3日間の滞在だから、値段を比較して水上バスの72時間パス(25ユーロ)を
買った。1回券5ユーロ、24時間パス12ユーロもある。
迷うだろうが、割高な1回券だけは買わない方が良いと思う。
何回も乗って運河を行き来するだけでも楽しいので、パスをおすすめする。
ここでもやはり切符に「刻印」をすると、水上バスの乗場は双方向とも
1箇所しかないから、どちらの行先のバスかをボードで確認して乗り込む。

確認した、はずだったんだが、ガイドのマップとは違う方向を進みだした。
やば!とあせったが、どうも夏場の臨時ラインのようで、
間違いなく「サンマルコ広場」に止まるというので安心して
座席に座り込む。

暑いことは暑いが、海風(潟風?)が吹き抜けていくのでイイ気持ち。
顔を左右にキョロキョロして眺めていると、隣に座った地元のおばあちゃんが
イタリア語であれこれ建物の名前を言ってくれる。
よくわからないが、確かにガイドに載っている写真と同じものだ。

20分ほど揺られていると、見えてきたよー、サンマルコ大聖堂と鐘楼が。
海の色がグリーンなのもあいまって、柔らかく優しい色合いに癒されつつ
見とれてしまっていた。

ちょっと小休止

2006-07-21 23:51:53 | Weblog
今日は、日記はお休み。

そして、先にお詫びします。
とってもミーハーなことを書かせてもらいます。

仕事帰りに会社の同僚と品川の串焼き屋さんに入って、
おいしい地鶏の串をがっついていたところ、
カウンター席に座っていたとまとの隣にカップルがやってきた。
何気に見たら、ありゃ、お笑いのモンキッキーと彼女の
山川えりか(漢字は知らない)ではないの。

プライベートだからジロジロ見ては悪いので、時々ちら、ちら、と見てると
山川えりかって小っちゃくって、細くて、色白で、顔小さいのに
目がくるんと大きくて可愛いーー!。見とれてしまいそうでした。

モンキッキーには特に感想はなかったのだけど(!)でもこの二人、
こんな庶民のお店に普通にやってきて、格好も特に目立たない、
これみよがしのブランドで固めている感じでもなく、
嫌味なハデさのない、とても微笑ましいカップルでした。
モンキッキーも優しそうだった。

末永くお幸せに~。

マンマ・ミーア!イタリア日記11

2006-07-20 20:50:54 | Weblog
(ユーロスターの切符。二人でも一枚。)


6月27日(火)
フィレンツェ→ベネチア

今日は朝から列車で移動。
「ユーロスター」2等の切符を片手に、足場の悪い石畳の道をスーツケースを
ガタガタ引っ張りながら駅まで歩く。
8:39発なのだが、8時過ぎには到着。
発着番線を確認したいのだが、出発10分前にならないと掲示板に出ない、
とガイドさんは言っていた。ホントだ。
ちょうど10分前に表示されると、乗客はやおら自分の車輌番号の位置目がけて
ゾロゾロ移動する。

イタリアの列車に乗る前には、駅内の機械で刻印(Varidate)をしなければ
ならないのだが、ガイドさんは、ユーロスターの場合、「シテモシナクテモ
ドッチデモイイデス。」と言う。
信用しないわけではないが、それならしておこう。
どうしても100%信用できない心配性のとまとである。

さて、列車の旅、はとても快適である。
冷房は弱めだが、振動も少なく、ほぼ定刻通りに停車駅に止まっていく。
トイレも日本のとかわりない。車内販売はなかったようだけど。
1等に乗る、と決めている場合は別として、2等でも別に全然問題はない。
とまとは、むしろその分のお金を違うことに使う方が良いな。

3時間ほど走ると、「VE. Mestre」という駅に到着だ。
ここで、いかにもツーリストさんたちが、そわそわしている。
要は、ベネチアに行く場合はここで降りるのか?と迷っているのである。
そう、この駅は「ベネチア・メストレ」という名前だから。
でも、切符に「Venezia Santa Lucia」と書いてあれば、
運河の街が目的地であればここで降りてはいけない。
ひとつ先の、終点がそれだ。

メストレを出発すると、いよいよ海に挟まれた線路をすすみ、
15分程で到着である。

マンマ・ミーア!イタリア日記10

2006-07-19 21:00:29 | Weblog
(駅のプラットフォーム)


6月26日(長いけど、つづき)

ランチ後はまたウロウロ歩いていたのだが、とうとうオカンが
「ホテルに帰る」宣言をしたので、タクシーに乗った。

ホテルのロビーに入ると、小さなスペースだから、
何だかゾワゾワした雰囲気がすぐ伝わってきた。

そうだった!今からワールドカップ決勝トーナメント、
イタリア対オーストラリア戦が始まるんだった。

この暑さですっかり忘れていたが、間に合って良かった~。
ロビーとバーの間のスペースに大スクリーンが設置されていて
気の早い客たちが飲み物片手に陣取っている。
もちろん、イタリア人だ。
とまとも後ろの方で交じることにしたが、オカンは疲れたので
部屋に帰っていった。

まあ、この試合は荒れたというか、ゴールに見放されたというべきか、
決勝戦で一躍名が知れたマテラッツィ選手が一発退場をくらったりと
叫びと嘆きとため息、それに「マンマ・ミーア」の繰り返しだ。
と、暗い気持ちになっていたら、トッティ選手がフリーキックを決めて
そのまま逃げ切ったのだった。
もう、大騒ぎ。外でも若者が騒ぎ、叫び、車のクラクションが鳴る鳴る。

良かった良かったと部屋に戻ってみれば、オカンがひとりで
テレビで試合を見ているではないか。なんだ、気になってたんだな。
そして、「ゴールした選手、男前やね♪」だってさ。よく見とるわ。

その後、しばらく休んで、夕食をとりにでかけることにした。
ホテルからあまり遠くない所がいいということで、複数のガイドで
紹介されていた「13(トレディチ)・ゴッビ」というレストランへ行ってみた。

そんなに広くないながら、中庭があり、トロピカルな植物であふれている。
メニューは、多分、普通にイタリアンだったと思う。
種類は多くはないが、頼んだパスタは茹で具合もよく、ソースの味も
しっかりしていて、しかもまあ良心的な値段だった。

ところが、オープンな中庭には当然蚊がいて、
とまとは計5ヶ所も刺されてしまう始末。
せっかく「お出かけカトリス」をスーツケースに入れてきたのに
油断してしまった。かいーっ。
イタリアのバールやレストランは「オープン」なスペースが多いから
気をつけるべしだよ。


マンマ・ミーア!イタリア日記9

2006-07-18 21:01:45 | Weblog
シニョーリア広場の像(像といってもたくさんあるけどね)


6月26日(つづき)

あれこれお店を見たものの、欲しいものがなかったので
最後に「トッズ」を見て買物タイムを終えることにした。

夏らしい鮮やかな色たちのバッグが並べられていて良いのだが
いかんせん、ここのはかなり高いから買えないだろう。
と、何となく眺めていたら、いかにもイタリアンな店のお兄さんが耳元で
「ここの棚はセールで、30%オフになりますよ♪」と囁く声が
とまとの買物ツボを刺激した。

ということは、免税手続きも合わせれば、合計40%オフぐらいになるじゃないの!

ひゃあ~!
ということで、夏のイタリアらしい「オレンジ」のショルダーを
買い込んでしまいました。
多分、7万円くらいだったと思うが、日本じゃ12,13万ぐらいするはずなので
けっこうお買得と喜んだが、カードの請求書が届くと慌てるんだろうな。きっと。
ま、今はそういうことは忘れるに限る。

さて、本日のランチは、初日に色々教えてくれた中国系ガイドさんが
推薦していたお店「アニータ」へ行ってみた。
とにかく安いらしい。それに”作り置き”などもしないので安心だと。
「地球の歩き方」にも載っているらしい。ウフィツィからそこそこ近い。

通りを曲がった奥の、まったく目立たないところにポツンとあるアニータは
地元っ子らしきお客がたくさん入っている。

全然垢抜けないお兄ちゃんみたいな店員さんが持ってきたランチメニューを見て
確かに驚いた。
パスタ、メイン、サイドメニューでひとりたった6ユーロだ!
フィレンツェ名物のビステッカというビーフステーキだと8.5ユーロ。
あまりに安くてかえって不安になるが、大丈夫。
量も多いし素朴だが味は悪くない。
もちろん、高級感はないけど、かえって気を使わず楽しめる。

オカンとふうふう言いながら食べていたら、となりのテーブルに
日本人の女の子ひとりが案内されてきた。
イタリア語も英語もいまひとつみたいで、とまとは店員さんに
「おい、ちょっとアンタ、メニューの説明をしてやってくれ。」
みたいな感じで頼まれてしまった。

そんなんで話がはずみだし、聞けば佐賀から一人旅でやってきて
ユースを泊まり歩いているらしい。リュックも背負っている。
オカンがしきりに感心し、なおかつ母心で心配をしだす。
「ひとりですごいねぇ。気をつけてねぇ。」を繰り返す。
せっかくなので、彼女の写真を撮ってあげて、メールで送る約束をした。

確かに油断をすると危ない、と思う。
だけど、若くないとできない経験だし、ヒトの親切に触れることもあるだろう。
許された時間とお金でめいっぱい楽しんでほしいものだ。
とまとには、もう到底できない旅だな。。。