ボスとひとりの部下と、とまとの3人でミーティングをしていた。
サブリーダーの立場である彼が、来年度の計画を説明するためだ。
ひととおり済んだところで、ボスが
「AかBか?」みたいな質問をした。
その答えは自然と、Aか、Bか、AもBも、あるいはAでもBでもない、
となるはず。まずはね。
でもサブリーダー君は、
「そもそもAに至った理由は、、、、、。で、3年前にBという施策が
始まりました。なぜかというと、、、、、、、。」
ここまでで15分くらいかかっている。
「、、、、そういうことで、AかBか聞かれれば、
Bの方がポイントになりますね。」
さらに5分かかってそれかい。答えになっとらんぞ。
まあこれが初めてではない。
とにかく回って回って、とまとが煙に巻かれてしまってばかりだ。
通訳をしていて、”だから答えは何なんだ!”と声に出さずに叫んでいる。
少々短気なボスも、みるみる不機嫌な顔をしてため息をもらす。
そうでしょうな。すぐに答えが返ってこないんだから。
で、毎度くたくたになってミーティングは終わるのである。
課員のひとりの若大将クンに言うと、
「あはは、彼はいつもそうなんですよ。まずはがっちり
外堀を固めて武装するんすよ。訳しにくいでしょー。」
日本人の中には論理的でなく、主語と動詞があいまいな話し方を
するヒトも多いのだが、ポイントの見えない話し方は良くないぞ。
まずは簡潔に質問に答えてから、後から色々補足すればいいじゃない。
そのつなぎ方は難しいかもしれないけど、そうでなきゃガイジンには
受け入れてもらえないぞ~。
そうなると「アイツはわからん。」という焼印を押されて
常にそういう目でみられるからね。
ひとつアドバイスするとすれば、まず自分が話す時には、
どういう順序で話をすすめるか、先に言ってしまうことだ。
「自分なりの結論を述べて、なぜそれに至ったかを説明します。」とか
「色々な案が出ましたので、ひとつづつ長所短所を述べて、その後に
自分で出した結論を述べます。」
段取りを説明するということ。
話の方向が見えないということにガイジンさんは特に
いらだつようだからね。