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無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

大地の再生&自然菜園コラボ講座8月(1日目:水田の水脈&耕作放棄地の開墾)

2018-08-14 10:51:54 | 出張菜園教室

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本日、のちの予報。
お盆いかがお過ごしでしょうか?

昨日は、関東一円、100mmを超す大雨だったようですが、大丈夫でしたか?

山梨出張中に、35日ぶりに2~3㎜のお湿りがありました。
出張に行く前に、雨が降っても降らなくてもよいように、たっぷり灌水を行っていったので、わずかな雨でしたが久々に葉っぱに天然の雨が当って、帰宅後野菜がもろ手をあげて喜んでおりました。








先週末は、山梨県上野原市に、大地の再生&自然菜園コラボ講座が開催されました。

大地の再生の本拠地である上野原講座では、「日頃の庭や森などの講座と異なり、農地において大地の再生中心に、
1日目矢野さん自身農地での大地の再生を学び、2日目はそれを受けて、自然菜園、自然農法でいかに耕作放棄地を維持管理しながら作物を育てるのか」
を学びます。




矢野さん自身は、7月の西日本豪雨災害地の復興をいち早く行ってきたところでした。
矢野さん自身の話を聴けばきくほど、今回の災害は一概に天災だけでなく、アスファルトやコンクリートによって大地が呼吸できず、溜りに溜った土砂やヘドロが崩壊し、被害を拡大した経緯を知りました。

また、通常被災地で出た、コンクリートや流木などは、重機によって片づけられ、どこか違う場所に運ばれたり、今以上にコンクリートやアスファルトで補強されます。
その結果、被災地予備軍ができ、より一層大地は呼吸ができなくなり、負の連鎖はどんどん拡大するばかりです。




大地の再生の講義のあとは、実習として、上野原で矢野さんたちが維持管理している農地を巡回しました。

土嚢袋の中身は、都会の園芸店で使用済みになった培土でした。
土嚢袋に入れて積んでおきブルーシートで雨水をさけることで、空気が循環することになり、積んでおくだけで培土は再生され、結果また都会に培土を還したいそうです。


この果樹園では、ときどきイノシシが来て大地を撹拌していきます。

一見イノシシが荒らしたかのような場所は、矢野さんの見立てでは、「大地が膿、ガスが抜けにくくなっている場所で、イノシシが撹拌することで、ガスが程良く抜ける」そうです。

実際にそうしてみると、イノシシの荒らしたところは水が停滞しており、ネズミやモグラが穴を掘る場所は、決まって水脈上にあり、自然動物に一切迷いなく、無駄がないことがわかります。


実際に、この果樹園は、中央高速建設の際に出た残土置き場だったそうです。

その残土に水脈を通し、果樹を移植し、現在では、多忙極める大地の再生のメンバーの手入れによって、

果樹の株元には草が生え、土はフカフカになっておりました。








次に向かったのは、水田です。

水田は、水の塊、水脈の知りつくす矢野さんがどのような水田管理をしているのか、とても興味がありました。




水田の水の入口、出口の水管理は、とてもデリケートでした。

ある程度水が流れ、稲が喜ぶ水流にすると草が抑えられ、稲の生育が良くなり、水の浮力がかかることで土がいわゆるトロトロ層になるそうです。


水の流れが良くなるように、のこぎり鎌などで滞りを通してあげます。



1枚の田んぼは、稲がカヤツリグサに飲まれていました。

通常であれば、稲を残して、すべての草を借りたいところですが、矢野さんは、草を全部刈らずに、風が通る程度に草を刈ってまずは風を通し、水の流れを導きます

刈った草は、稲の株元に敷き、敷いた草を踏みながら刈っていく感じです。






もうひとつの田んぼは、初期に水が少なく、畑の草に覆われていました。

参加者全員で、風を通すように草を刈りました。

全く稲がなくなっているところは、適度に草を残すのも矢野さん独自です。


2日目






2日目の朝は、自然菜園講座前に、重機で、耕作放棄地の開墾です。

開墾といっても、土をただ掘り起こすのではなく、硬く締まった大地の水脈沿いを重機でひっかき、


適度にならし、




残した草を「風の草刈り」で、ナイロンコードの草払い機で刈っていきます。


この開墾の様子は、重機⇒イノシシのほじくり


雨や風の整地⇒人の土ならしでした。

こうすることで、硬く締まった大地が呼吸を取り戻し、草が大人しく、雨風で硬く締まらず、かえって土が柔らかくなる開墾です。

自然の理と営みを、常識では計り知れない大胆な大地の再生の手法で、行う現場を体験できました。

今までにない視点と技で今回もとても勉強になりました。


つづく



◆◇◆お知らせ◆◇◆


3/8(木)スタート!! 千曲市戸倉創造館で2018年3~2月に千曲市教室開校します!!
『無農薬無化学肥料でもしっかりやればできる!自給稲作入門講座』

次回は、9/13(木)『はざがけ、脱穀から秋起こし』です。

場所:戸倉創造館2階会議室
日時:第2木曜日 18:00~20:45まで(全12回座学のみ)
受講料:1回1,500円、一括申し込み15,000円
対象:米の自給をしたい方。米作りが初めての方大歓迎!
参考テキスト:『自給自足の自然菜園12ヶ月』(宝島社)153~174ページ

●問合せ・申し込み先●
千曲市役所経済部農林課農業振興係服部
電話026-273-1111(内線7244)
Email:nousin@city.chikuma.nagano.jp(件名を「自給稲作入門講座」として送信下さい)




2018年土内容充実で、
城山公民館「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。
毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

この冬の菜園ができない時期にこそ、知っておいてほしい土づくりの基本を行います。
次回から2回にわたって、今度は菜園の環境を調え、病虫害を出にくくし、体力や持久力をつけるトレーニング(菜園プラン)にするのかを行います。
少量多品目を育てることは農家さんでも難しく、家庭菜園ならではの最低限の知識や工夫を学び、病虫害、連作障害が起こりにくく、それでいて野菜を育てれば育てるほど土が良くなっていく菜園プランをご紹介する予定
です。

今年度は、いつもの第1水曜日に
長野市城山公民館 18:30~21:25(当日、記録用動画撮影いたしております)
18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答


新年度も第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。
◆次回以降の予定
【テーマ】
新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~野菜編~」
9/5(水)夏野菜の自家採種、冬野菜の種まき・定植のコツ「カブとミズナ」


お楽しみに~




現在、『竹内孝功さんの自然菜園講座オンライン動画サイト試験発信中~
※有料サイトの都合、登録などの際に一部英語表記になっております。

※最新動画、「畑での野良仕事(実技編)」前編・後編もアップグレードできました。
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