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「流されるにもホドがある キミコ流行漂流記」北大路公子

2017年07月28日 | 本(エッセイ)
流れようにも流れられない

流されるにもホドがある キミコ流行漂流記 (実業之日本社文庫)
北大路 公子
実業之日本社


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好きなものは、おビールとお相撲と蟹など。
平和と安定を好むキミコ氏が、まったく興味のない「流行」に挑んだ!
人気アプリに触発された感涙の人情話、
某流行ランキングに従い、北陸新幹線に乗って金沢を目指す旅行記、
かの名作に想を得たハロウィン物語、
北海道の土産についての考察と試食レポなど。
多彩な筆致を堪能できる傑作エッセイ集。


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キミコさんの本。
麻薬のようについ惹きつけられてしまいます。
ただ、この間読んだ「日記」のほうはややマンネリ気味だなあと感じたのですが、
エッセイはやはりサスガにさえています。


本巻ではキミコさんが「流行」について語る・・・
というか、語れないことを語った本。
例えば『日経トレンディ』の2015年ヒット予測ランキング。

1グルメ"健康"系フーズ
2セルフィースマホ
3北陸トライアングル
4ライスミルク
5得するスマートウエア

・・・などとあるのを、キミコさんがどういうものであるのか予測。
ハナから何のことかはわかっていません。
しかし、それは何もキミコさん一人の恥ではない。
私も立派にわけがわかりません。
でもわからなくてもいいんですよ・・・
多分それらは少しは流行ったのかもしれないけれど、
2017年の今見ても何のことかわからない。
つまり、忘れられてそのまま消え去っていったということで、
流行なんか知らなくても全然OKということですね、結局。


そんな中で、私にもバッチリわかってしまったのは「縁側日記」という章。
やけに落ち着いたトーンで、庭にネコを呼び集めることにした
・・・というその話は、分かる人にはわかる、
ゲーム「ねこあつめ」の話なのでした。
わからない人には全然わからないでしょうけれど・・・。
私も一時はずいぶんハマったのですが、さすがに飽きた・・・。
まあ、流行りモノというのはそんなものですね。

「流されるにもホドがある キミコ流行漂流記」北大路公子 実業之日本社文庫
満足度★★★.5


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