知られざる戦慄の脅威
* * * * * * * * *
スカーペッタは、殺人鬼ドーン・キンケイドを産んだキャスリーン・ローラーに求められて
サヴァンナの女子刑務所を訪れる。
が、その面会を仕組んだのは姪のルーシーと別れたジェイミー・バーガーだった。
弁護士となって9年前の一家惨殺事件の再審を目指す彼女は、
再鑑定でドーンのDNAが見つかったと言う。
* * * * * * * * *
パトリシア・コーンウェル「検視官」シリーズ最新刊。
今作では前作の事件でまだ心の傷がいえずにいるケイ・スカーペッタに、
また大きな試練がもたらされます。
ケイの片腕であったジャック・フィールディング、そして殺人鬼ドーン・キンケイドの惨劇に関連し、
ジョージア州サヴァンナの女子刑務所、キャスリーン・ローラーのもとを訪れたケイ。
ケイは思いがけずそこで、かつてのルーシーの恋人、ジェイミー・バーガーに呼び出されます。
刑務所内で起きたいくつかの不審死。
9年前の一家惨殺事件。
そして新たにケイの目の前で起きた事件。
これらを関連付けるものは何なのか。
そしてそれを操るものは・・・?
今作ではある戦慄すべきモノが話題になります。
ケイは持ち前の洞察力でそれを特定していきますが、
世の中には知られざる脅威が色々あるものですね。
・・・こんなものがテロ行為などに利用されたら大変・・・と、
一人恐怖してしまいました。
そしてまた、ケイの推理力・・・これにはかないません。
ミステリの原点ではありますが、推理材料は確かに与えられていたのです。
でも私には、これらバラバラのピースをどうつなげばよいのか、
見当もつきませんでした。
これについては、さすがの元FBIきっての切れ者捜査官であり、ケイの夫でもあるベントンもついていけません。
ケイが確かめてほしいことを次々にベントンに電話で話をするシーン。
「いったいどういうことだ?」
「この話は一体どこに向かおうとしている?」
「悪いが、話についていけない」
と、タジタジ。
ベントンの戸惑いはまさしく私たちの戸惑いでもあるのです。
ベントン、お前もか・・・。
ベントンと同じ位置にいるのがちょっぴり嬉しかったりして。
今作がベストセラーを続けていることに今更ながら納得しました。
これだけ続いているシリーズでもちっともダレずに、また新たな驚きを私達にもたらします。
「血霧 上・下」パトリシア・コーンウェル 講談社文庫
満足度★★★★☆
![]() | 血霧(上) (講談社文庫) |
池田 真紀子 | |
講談社 |
![]() | 血霧(下) (講談社文庫) |
池田 真紀子 | |
講談社 |
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スカーペッタは、殺人鬼ドーン・キンケイドを産んだキャスリーン・ローラーに求められて
サヴァンナの女子刑務所を訪れる。
が、その面会を仕組んだのは姪のルーシーと別れたジェイミー・バーガーだった。
弁護士となって9年前の一家惨殺事件の再審を目指す彼女は、
再鑑定でドーンのDNAが見つかったと言う。
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パトリシア・コーンウェル「検視官」シリーズ最新刊。
今作では前作の事件でまだ心の傷がいえずにいるケイ・スカーペッタに、
また大きな試練がもたらされます。
ケイの片腕であったジャック・フィールディング、そして殺人鬼ドーン・キンケイドの惨劇に関連し、
ジョージア州サヴァンナの女子刑務所、キャスリーン・ローラーのもとを訪れたケイ。
ケイは思いがけずそこで、かつてのルーシーの恋人、ジェイミー・バーガーに呼び出されます。
刑務所内で起きたいくつかの不審死。
9年前の一家惨殺事件。
そして新たにケイの目の前で起きた事件。
これらを関連付けるものは何なのか。
そしてそれを操るものは・・・?
今作ではある戦慄すべきモノが話題になります。
ケイは持ち前の洞察力でそれを特定していきますが、
世の中には知られざる脅威が色々あるものですね。
・・・こんなものがテロ行為などに利用されたら大変・・・と、
一人恐怖してしまいました。
そしてまた、ケイの推理力・・・これにはかないません。
ミステリの原点ではありますが、推理材料は確かに与えられていたのです。
でも私には、これらバラバラのピースをどうつなげばよいのか、
見当もつきませんでした。
これについては、さすがの元FBIきっての切れ者捜査官であり、ケイの夫でもあるベントンもついていけません。
ケイが確かめてほしいことを次々にベントンに電話で話をするシーン。
「いったいどういうことだ?」
「この話は一体どこに向かおうとしている?」
「悪いが、話についていけない」
と、タジタジ。
ベントンの戸惑いはまさしく私たちの戸惑いでもあるのです。
ベントン、お前もか・・・。
ベントンと同じ位置にいるのがちょっぴり嬉しかったりして。
今作がベストセラーを続けていることに今更ながら納得しました。
これだけ続いているシリーズでもちっともダレずに、また新たな驚きを私達にもたらします。
「血霧 上・下」パトリシア・コーンウェル 講談社文庫
満足度★★★★☆