気楽なラブストーリーと思ってさほど期待して見に行ったわけではないのですが、これがまた、予想外に極上のラブロマンスでした。
それぞれ大失恋の痛手を受けた、アマンダ(キャメロン・ディアス)とアイリス(ケイト・ウィンスレット)。
ホーム・エクスチェンジということで、ロサンジェルスとロンドンの自宅を2週間交換し、それぞれ全く見知らぬ土地で休暇を過ごすことにするのです。
この2人は、積極的で失恋しても泣けない強い女を実践してきたアマンダと、
いじいじと思い悩む泣き虫のアイリス、性格も対照的。
全く知らない土地で、これまでのしがらみも切り捨てて、独りになってみると、確かに案外気持ちが切り替わるものかもしれません。
そしてまた、これまで出来なかった冒険も出来てしまう。
映画的には、それぞれの家出先で、新しい恋人にめぐり合うのは定石ではありますが、これがまた、飛び切り上質なんだなあ・・・。
片や、ジュード・ロウですよ!
私は、もともと彼のファンですが、この度また、認識を新に、素敵だなあ・・・と思ってしまいました。
どの角度から見ても、笑っても深刻な顔でも、泣いていても、絵になるんだなあ・・・。映画スターになるために生まれてきたって感じです。ふう。
彼はアマンダに気を引かれているように見えながらも、なぜか彼に付きまとう女性の影・・・。
しかも、2人も。
やっぱり、ただのプレイボーイなのかな・・・。
そう思わせておいて、後でわかる事実は・・・と、ここは、お楽しみです。
もう1人のほうは、ジュード・ロウと比べちゃ気の毒ですが、ジャック・ブラック。
まあ、どちらかといえば三枚目。
でも、楽しくてあったかそうで、実際に恋人にするならこっちって感じですね。
それぞれ恋に落ちるのはもう予定調和ですけど、2週間限定のこの出会いが果たしてどのような結末につながるのか。
それが気になってもう、最後まで目が離せなくなってしまうのでした。
ロンドン郊外のアイリスのかわいいコテージ、アマンダの豪華でスタイリッシュな家、どちらもステキです。
また、彼らの会話が飛び切りおしゃれです。
そして、アマンダが映画予告編製作を仕事にしているという設定のため、この作品には「映画」についての様々な話題がちりばめられています。
何と、ダスティン・ホフマンがひょっこり登場したりする。
映画好きにとってはこれも楽しい。
とても幸せな気分になってしまう映画でした
![]() | ホリデイ [DVD] |
キャメロン・ディアス,ナンシー・メイヤーズ,ケイト・ウィンスレット,ジュード・ロウ,ジャック・ブラック | |
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン |
2006年/アメリカ/135分
監督:ナンシー・メイヤーズ
出演:ジュード・ロウ、キャメロン・ディアス、ケイト・ウィンスレット、ジャック・ブラック
<しょうもない追記>
さて、このような思い切りロマンチックな映画を観たとしましょう。
映画館を出て、トイレによる。
鏡を見る。
そこには、まぎれもない東洋人の、くたびれたおばさんが・・・。
どっと、現実にもどりますね。
やはり、銀幕の世界は遠い夢・・・ですね。