人生ここらでジャカルタン

タンザニア、タイ、そしてインドネシアへ。タイ人の妻と進む平凡でクレージーな人生の考察をつづるブログ。

レディ・ガガ公演中止!インドネシア

2012年06月10日 11時57分27秒 | 人生ここらでジャカルタン
2012年6月3日に予定されていたアメリカの人気歌手レディ・ガガのインドネシア公演は中止となり、
騒ぎは大きくならずにひとまず事なきを得た。インドネシア公演中止のニュースは
BBCやCNNといったメジャーネットワークにて世界中を駆け巡ったようだ(写真参照)。

当初、インドネシア政府(警察当局)がレディ・ガガの入国を禁止すると発表し、
レディ・ガガ側は強行して入国・講演する姿勢を示し、物議をかもした。

筆者はレディ・ガガを知らないのであるが、イスラム教信者にとってはその歌詞や
ファッションがよろしくないということらしい。

イスラムのあるグループはもし強行して講演を実施するなら、大量のチケットを購入して
会場に侵入し、公演を妨害すると脅した。

過激にも映るこの反対運動に対し、大方のインドネシア人は賛同して連日公演反対のデモを
繰り広げた。両者がどのような判断をするのか注目していたのだが、結局、強行公演は参加者や
レディ・ガガ側の安全を確保できない可能性があるとして、主催者側が中止を決断すると
いうすべての方面に配慮したスマートな幕引きとなった。うまく治めたな、という印象である。

それにしても、芸能活動が自由に行えないことなど、「表現の自由」が当たり前の日本では考えら
れないことだ。それゆえにインドネシアがまだ開かれた国ではないという意見も聞こえてくる。

一方で、日本のようにくだらない番組が溢れ、教養のかけらも見えてこない芸能人を涙を流して
追いかけている日本人をテレビで見ると情けない気分にもなる。

政府の強行的な判断で禁止でき、それを大多数の国民が支持するインドネシア。
ある意味スゴい、とも思うのであった。うらやましいのかもしれない。

筆者は、レディ・ガガを知らず、彼女のパフォーマンスを誹謗中傷しているものではないので、
念のため。