人生ここらでジャカルタン

タンザニア、タイ、そしてインドネシアへ。タイ人の妻と進む平凡でクレージーな人生の考察をつづるブログ。

ガソリン値上げに大規模デモ!ジャカルタ

2012年03月25日 14時13分07秒 | 人生ここらでジャカルタン
2005年以来、政府の補助金によって永く定額で小売りされてきたガソリン価格が
この4月1日からいよいよ値上げされそうだ。

現行価格リッター当り4500ルピアは45円を切る価格。
生産コストは8200ルピア(約80円)とも言われるから、4500ルピアで売り続ける
わけには行かなくなっているのは明らかだ。
4月1日より改正される新価格は6000ルピア(60円弱)というから、補助金をゼロに
はせず、補助の額を少なくするだけに過ぎない。6000ルピアでも赤字ということになる。

交通インフラが整っていない国において、ガソリン価格の高騰は日本人が普通想像する
以上に一般国民の生活に影響を与えるのである。ガソリンで運ばれる商品のすべての
価格は上がらざるを得ない。車で通勤する人に代替交通手段がなければ、
通勤費はその分だけぴったり高くなる。

メダンという北スマトラ州の街ではデモにより空港が閉鎖されてしまい、首都ジャカルタでも
大統領府の前など政府の建物周辺で大きなデモが発生している。地元のテレビ局などでも
デモの様子を刻々と放送しているのだが、暴力的なデモに発展する可能性が少なくない国で、
テレビが映す様子もなかなかスリリングである。

一方、知識層は今回の値上げをよく理解しているような印象もうける。
主要国のガソリンの小売価格を引き合いに出し、インドネシアは高いわけではないと冷静に
分析している。引き合いに出される日本の価格は17000ルピアであった。
値上げされてもなお3分の1ほどである。

引き上げられてもなお赤字であるにもかかわらず、まだ反対する人たち。

と書いたところでふと思った。

日本の消費税増税とそれに反対する人たちの話と同じである。