山口県・周防大島町の「久賀の棚田」
ここは山口県・周防大島町・久賀・庄地
民俗学者の宮本常一氏はこの周防大島町の生まれです。
宮本常一氏が記録した石積みの棚田跡を確認した。
「久賀の棚田」は海岸から標高五百メートル付近まで連なり、
その高低差は全国的に例のない規模とされる。
久賀の棚田は「宮本常一著作集第二十六巻」に「海岸から五百メートルのところまで棚田が連なっている。
棚田一枚一枚の高さを二メートル平均と見ても二百五十段は積み重ねてある。
よくこれほどまで開いて石を積み重ねたものだと感心せざるをえない」と記されています。
今はミカンの段々畑に代わっていました。
昭和30年代のミカンの栽培がブームとなるまで、周防大島町・久賀地区には 見事な棚田が広がっていました。
このミカンの段々畑も以前は水田でした。
法面は石積みで、踏み石が設けられています。
踏み石は石積みの中段に足がのる程度の石を20cm飛び出させて約1mの間隔で 組み込ませてあります。
踏み石から次の踏み石へ渡り歩いて石積みに生えた雑草を採りました。
「庄地のスイドウ」です。
このスイドウは山の傾斜地にある棚田に水をうるおすために築かれた、
長さ160mの地下トンネルの水路のことです。
この地域では古くから、農業用水を確保するため工夫がなされてきました。
そのつくり方は、山に横穴を掘って水を探し出し、 上の棚田をつくる時に、前もってトンネルのような石垣の水路をつくって、 その上に棚田をつくり、棚田の下を通して水を流しました。
撮影者:今井 英輔
撮影日:6月16日
投稿者:今井 英輔
【交通】
・鉄道・バス/JR山陽線「大畠」駅から
防長バス「周防油宇」「(久賀経由)町立橘病院」「周防八幡」行
「県大島総合庁舎前バス停」下車 徒歩で
・車/山陽自動車道「熊毛IC」⇒県道63号線 で周防大島へ国道437号線 宗光西で左折し、
(大畠駅からバス19分、宗光下車 徒歩30分 普通車可)
山口県・周防大島町の「久賀の棚田」への地図
33°57'07.0"N 132°14'45.9"E - Google マップ