早稲田大で行われた辻村寿三郎の講演での、和服のデザインは韓国のものだという発言。
氏がどのような韓国ドラマを見たのか?また氏の言う「和服」がどの時代のどの階級のものを指すのかはわかりません。
奈良時代などの制服である朝服が唐のものを模倣していることは明らかなので、ここでは「和服」を、室町以降普及し、現在の着物の原型になった小袖であるとして説明します。
まず、日本の服飾史を扱った書物は日本の着物 . . . 本文を読む
10月3日に早稲田大学で受講した辻村寿三郎氏の講演の中で気になる発言がありました。
以下のようなものです。
・(辻村氏は最近韓国のドラマをよくみているらしいのですが)それにより、日本の着物のデザインは韓国から来たとわかった。
・(寿三郎氏が兎の意匠が好きであることに関連して)古事記に登場する稲葉の白兎に登場する「ワニ」とは倭人のことであり、この話の起源は韓国にある。
・同じく古事記に登場する . . . 本文を読む
「江戸モードの誕生」で少しふれた、男性の正装に見られる「形式昇格の法則」についておさらいしてみよう。
日本の衣服の変遷については学校の歴史の教科書や資料集にも載っていものであるが、どうも覚えにくい。
その理由は、ある時代で略装や普段着であったものが次の時代には正式な衣服になっていくという法則があるからだ。
男性の正装の変遷をリンク画像とともにまとめてみる。
リンクはのほとんどは「風俗博物館」のサイ . . . 本文を読む
前回の記事から時間が開いてしまったが「江戸モードの誕生」に関連して、小袖の歴史を整理してみたい。
・小袖が登場するのは平安時代。庶民の衣服であり、意匠も無地や簡単な模様のみである。
・室町時代には現代のきものとほぼ同じ形に定着する。この時代には衣服の男女の差はあまりない。桃山期の文様形式は段替り、肩裾模様、総模様などで意匠も定型的、幾何学的で左右対称形が多い。
・江戸時代に入ると衣服の男女差が顕 . . . 本文を読む
先日葬式に出席したのであるが、その際の喪服の選び方についていろいろ勉強することがあったので書き留めておきます。
今回の葬式では私の立場は喪主であったので正装が基本である。
で、和服の喪服である黒紋付羽織袴なのであるが、初めてのことでよくわからないので調べてみると、詳細が本によって違う。
喪服として着る場合の半襟、羽織紐、足袋、雪駄の鼻緒の色がばらばらなのだ。
手持ちの本の記述を列挙してみると・・・ . . . 本文を読む