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多聞 きもの手帳 <男の着物日記>

男の着物、和服で外出、着物関連図書、その他いろいろ

男性の礼装の変遷

2009年05月16日 | 和服の不思議
「江戸モードの誕生」で少しふれた、男性の正装に見られる「形式昇格の法則」についておさらいしてみよう。
日本の衣服の変遷については学校の歴史の教科書や資料集にも載っていものであるが、どうも覚えにくい。
その理由は、ある時代で略装や普段着であったものが次の時代には正式な衣服になっていくという法則があるからだ。
男性の正装の変遷をリンク画像とともにまとめてみる。
リンクはのほとんどは「風俗博物館」のサイトにある「服飾史資料」のものです。

平安時代後期
束帯(そくたい):公家の正装。 リンク:公家冬束帯 公家夏束帯 武官束帯
衣冠(いかん):公家の略礼装。 リンク:冬衣冠
直衣(のうし):公家の常服。 リンク:冬直衣 夏直衣

院政期から鎌倉時代初期
衣冠:公家の正装。
直衣:公家の公服。
狩衣(かりぎぬ):武家の公服。元は公家の遊び着。 リンク:狩衣
水干(すいかん):武家の公服。元は庶民の衣装。 リンク:水干

鎌倉後期
直垂(ひたたれ):武家の公服として普及。元は庶民の衣服。 リンク:直垂姿の武士 平安時代の庶民の直垂

室町時代
大紋の直垂:武士の礼装。 リンク:大紋の直垂
素襖(すおう):武士の礼装。 リンク:素襖

安土桃山時代
肩衣袴(かたぎぬばかま):武士の礼服として普及。 リンク:肩衣袴の武士
小袖(こそで):武士や庶民の常服として小袖が台頭。

江戸時代
長直垂:大名の正装(一位~三位)。 リンク:長直垂の大名
狩衣:四位の武士の正装。
大紋長袴直垂;五位の武士の正装。 リンク:大紋長袴の大名
素襖:六位以下の武士の正装。 リンク:素襖の武士
肩衣長袴:高級武士の礼装 リンク:高級武士の礼装
裃(かみしも):無冠の武士の正装。
紋付羽織袴(もんつきはおりはかま):武士の略礼装。庶民男子の正装。
小袖:武士から町民の普段着として定着。


超簡略まとめ
束帯→直衣・衣冠→狩衣・水干→直垂・大紋・素襖→肩衣袴→裃→紋付羽織袴

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