昭和二年の発行。定価二円二十銭である。
この本は一部で有名な本で、著者の富織部はこの本の他に「屁」「臍」という著作があり三部作を構成しているらしい。
富は本名が松本実であるという以外は正体がよくわかっていない人物。
因みにペンネームの「富織部」は室町時代の「富草子」に登場する、屁を自由自在にひりだすことが出来る名人の名前をとったものだ。
この本は日本人の服飾の歴史から始まり民俗学的な考察、 . . . 本文を読む
最初は六尺褌は白の晒と綿モスで満足していた。
しかし物足りなくなったので、家庭用化学染料で染めてみることにした。
染料は英国のトップメーカー「ダイロン」社のもの。
ダイロンには冷たい水で染められる「コールドタイプ」のものとお湯を使う「ホットタイプ」のものがある。
最初は「コールドタイプ」で染め方に慣れ、次に「ホットタイプ」に挑戦。
「ホット」を使用するため専用の鍋と電熱コンロを量販店で買ってきた。 . . . 本文を読む
六尺褌を作るのに最も簡単なのは晒し木綿を切って使うことだ、と前回書いた。晒木綿のいいところは安価でどこでも手に入ることだ。
売っているのは、まず乳児用品店、生地屋さん、裁縫道具屋、そして大きな病院の売店だ。値段は大体10mで600円~1200円。10mで4本の六尺が作れる。
一方「綿モス」というものがある。これは綿モスリンのこと。
モスリンはもともと薄地の毛織物の名称で、和服では襦袢の生地などに . . . 本文を読む
漫画「サザエさん」一家は日本で最も有名な家族の一つだろうと思う。
磯野家の設定年齢は以下のとおりである。
波平54歳。
フネ52歳。
マスオ28歳。
サザエ24歳。
思っていたよりみな若い。連載開始が昭和21年(1946年)だから生年を(仮に誕生日を1月1日として)逆算すると次のようになる。
波平は明治25年(1892年)、フネは明治27年(1894年)、マスオは大正7年(1918年)、サザエは大 . . . 本文を読む
浅草「ひさご通り」にある祭り用品店「あだち屋」さんも褌愛好家の強い味方だ。
ここは自分が知っている限り首都圏で唯一、「六尺褌用の生地」を売っている店なのだ。
私は、早坂伊織さんの本を読んでこの店を知った。
ご存知のように六尺褌はただの一枚の布である。一番簡単なのは晒木綿を適当な長さに切ることであるが、しばらすると柄物もほしくなる。洋服の生地からつくるとなると少々厄介で、2m以上の長さの生地を買う . . . 本文を読む