京都三条通にある老舗、分銅屋足袋に伺った。
黒い外観がカッコイイ古色蒼然とした店。店の中には足袋の金型が並んでいる(写真)。
この店の特徴は足の幅に合わせて、三種類の形が選択できること。
日本人標準よりやや甲高で、革靴を買うときなど苦労する自分にはうれしい店だ。
男物の足袋は、紺・鼠・深緑・茶の四色が基本だが、別途の注文も受けてくださるとのこと。
出来上がり次第郵送してくださることになったので、画 . . . 本文を読む
三月二十日、京都にやってきた。夜は京都在住のきもの友達の紹介で、伊太利系洋食の店で夕食を食べ、おいしい料理と楽しいおはなしでお腹いっぱいになり就寝。
翌日は夜明け前に起きて東寺の弘法市をめざす。さすがに肌寒く、ハクキンカイロを持ってこなかったことを後悔する。
広い敷地にたくさんの露店が並んでいる。駐車場に止まっている業者の車の車両番号を見ると、近隣の府県からも店を出している様子。
準備中の店の多 . . . 本文を読む
先日某I百貨店の呉服売り場を訪ねた。大島紬を販売する一角が新しくできていて、大島で作った小物(鞄、財布、ネクタイ等)と反物が展示してある。小物には興味がないが、反物に見慣れないものがあったので覗いてみた。
ちなみに私の格好は、金茶色の変わり織木綿の長着に袖なしのぶっ裂き羽織、細君は龍郷柄の大島に会津木綿の綿羽織である。
私が「薩摩上布」と表示された反物を見ていると、五十歳代ぐらいの作務衣を着た店員 . . . 本文を読む
「へうげもの」 山田芳裕 講談社モーニングKC
各所で話題になっている漫画なので知っている人も多いだろう。
織部焼で有名な茶人古田織部(古田左介)の数奇者としての人生と、武人としての生き方の両方を描く漫画である。
「数寄」の中には衣装に関することも含まれていて、きもの好きとしても読んでいて面白い。
織田信長の派手な南蛮衣装、千利休が考案した(といわれている)雪踏、縞模様の語源、当時の侍が合戦で絞 . . . 本文を読む
「男の着物 練達への近道読本」 塙ちと 日東書院
新しく男のきものの本が出版された。
著者は塙ちとさんで、男のきもの入門の「男のきもの雑学ノート」と、着物を着ている男性へのインタビュー集である「男のきもの達人ノート」に続く三冊目の本となる。
本書の特徴はQ&A形式をとっていることと、読者層を中年以降の年配の男性とはっきり決めていることだ。おそらく著者が頭に浮かべているのは、定年退職を迎えた現在の . . . 本文を読む