『着物がくれるとびきりの毎日』
きくち いまさんの最初の本。普段着としてきものを着ることで広がる日常の楽しさを、ご自身のイラストとともにつづった本である。
著者が名づけた「「なんちゃって長襦袢」や風呂敷をただ挟んで帯揚げにする「総入れ歯式帯揚げ」など、結構面白い。
きもの生活のススメ、あるいは普段着としてのきものを推奨する立場の本やサイトでは、一種の自己矛盾が付きまとう。
「きものは特別なも . . . 本文を読む
きものは衣服である。
当たり前のことであるがこのことを確認する意義はあると思う。衣服には大きく分けて二つの機能がある。
まずは物理的な機能。
これは、暑さや寒さ、尖った物、あるいは摩擦や衝撃から身体を守るという役割だ。下着に関しては体を清潔に保ち、病原微生物から体を守るという機能もある。
また人間においては、服を着ることで自分の内部と外部を認識できるのだという意見もある。
もう一つは心理的・社 . . . 本文を読む
男のきものの専門ではないが、厚木市にある「たちばなや」さんは、キモノ好きの男性にとって強い味方だ。
ご主人の橘川さんはご自分でもきものを着る方。しかもありきたりのものではなく、野袴や袖なし羽織などご自分で色々工夫されている。わたしと違って180cmの長身なので、仕立の際の苦労・工夫なども豊富である。
私のお気に入りの袖なし羽織も、もともと橘川さんがご自分用に考案されたもの。羽織の袖を取っただけでは . . . 本文を読む
この本 『「柄」きものと帯』 は小学館文庫のための書き下ろしだが、写真は「家庭画報」に1984年~1993年に掲載されたもの。
はじめは、この本に載っている写真にはさほど魅力は感じなかった。因みにモデルはすべて女優の高橋恵子である。
撮影されたのが10~20年前なので時代による感覚のずれなのかとも思っていた。
しかし、読み進んでいるとの言葉と写真が呼応していることに気がつくようになる。
「洋服と . . . 本文を読む
着物を着始めたときにまず探ってみるべきなのは実家の箪笥であると思う。
親が着物を着ている姿なんて見たことがない、と思っていても意外と箪笥の中にブツは眠っているのだ。
これらを借りる、又は貰う、場合によっては勝手に持ち出す(笑)などをしてどんどん活用しよう。
着物を滅多に着ない人のなかには、高価なモノなのでもったいなくて着られない、とおっしゃる方がいる。
この場合「一回着用料」を計算してあげると良 . . . 本文を読む