浴衣売り場で売られている「甚平」。この二部式の夏着に対する名称はすっかり定着したようだが、本来の意味は違うものだったようだ。
「甚平」を主婦の友社の「きもの用語大辞典」で引くと次のように出ている。
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盛夏に男性が家庭で着るもの。多くは麻で作り、身丈は羽織よりも少し長く、膝が隠れるほどで袖は筒袖。帯は用いずにつけひもを結び合わせて着る。
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刑事と書いて「デカ」と読む。古くは「太陽にほえろ」などテレビドラマや漫画の世界でもお馴染みである。
この「デカ」の語源が和服に関係するということを私が知ったのは着物を着始めてからだ。
明治時代に洋式の警察制度が導入された。巡査の制服は当然洋服である。
サーベルを腰に提げたいかつい格好で、当時はまさに国家権力の象徴のような存在であっただろう。
明治初期では庶民はみな和服である。洋服を着ているのは、 . . . 本文を読む
毎回独特の商品名で楽しませてくれる「玉のり」さんであるが、夏の新商品のひとつに「雨ズカート(あまずかーと)」がある。
これは裾よけ状の雨具である。いうまでもなく雨は着物の天敵で、特にやわらかものを着ているときの雨には本当に困り物だ。
雨の日のお出かけには雨ゴートと雨下駄と雨傘が必要になり、これが結構な荷物になる。しかし、全身を包む雨ゴートを着た時も傘はさすワケで、コートの上半身は無駄であるといえる . . . 本文を読む
先日、日本テレビの番組「ザ!鉄腕ダッシュ」で、TOKIOのメンバーが木綿を紡いで糸をつくり藍や紅花で染め、それを織って旗を作るということをやっていて、ついつい見入ってしまった。
機で木綿を織っていくのだが、その時の合言葉が「トントンカラリ トンカラリ」。この妙に懐かしい言葉を調べてみると、いろいろな昔話や唄に取り入れられている擬音語のようだ。
太鼓が「ドンドコドン」で笛が「ピーヒャララ」であるの . . . 本文を読む
別珍とビロードの違いを最近になって知った。
ビロード(ポルトガル語veludo):織物の表面を毛羽や輪奈で被った織物の総称。日本語では天鵞絨(てんがじゅう)
ベルベット(英語velvet)=ビロード
別珍(英語velveteen):英語のvelveteenから転化。綿のビロードのこと。
本天:絹のビロードのこと。天は天鵞絨の略。
こまでくれば何故コーデュロイをコール天というのか理解できる。
コ . . . 本文を読む