キュートなバアサンになるために

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『夜の光』坂木司

2019-01-23 20:37:23 | 読書
                         
 殺人事件の起こらない推理小説の作者坂木司さんの作品です。

本を買う前に 本の紹介文を読むと「高校生のスパイ」という単語が・・・
高校生でスパイ? これ現代小説? なんなんだ?・・・・と謎だらけだったのですが 坂木さんの作品なら間違いない、と買ってみました。

 なるほど高校生でスパイでした(笑)

 天文部に在籍する4人の学生たち。 彼らは密かなミッションを持ち高校生活を送っている。 お互いに約束は交わさない、別れはひきずらない、自分に課せられたミッションを遂行するだけ。 お互いをコードネームで呼び合う性格も付き合う友達も全く違う高校生たち。
 ミッションというのはそれぞれの抱えている問題。 彼らは表の顔では平気そうに暮らしているが裏ではそれぞれが大きな悩みを抱えている。しかし、お互いに自分の抱えている問題を話したりしない。ただ、月に一度学校の屋上で天文観察をして同じ時間を過ごすだけ。

 この本は4人のメンバーがひとりずつ語っていく4章と その後が描かれている最後の章で構成されています。

 やっぱり読んで大正解でした!!
謎解きもあるし、高校生たちが抱えている問題の重さも、それを自分の力で解決していく彼らのしたたかさ、しなやかさもとてもさわやかでした。
 なんだか自分が高校生の頃のことを思い出してしまいました。
あの頃、自分の中では結構大きな悩みを抱えていました。 きっとこんな悩みを持っているのは自分だけで友達はみんなのんびり暮らしているんだろう、なんて思って。
でも今ごろになって友人たちと話しているとあの頃みんなそれぞれが悩みを抱えていたんだなあ、と分かってきました。
なのでこの本を読んでとても懐かしくやさしい気持ちになりました。

 ちなみに この本はアマゾンで古本を買ったのですが本の扉の内側にこんなサインが。
                     
 これってサイン本だったのでしょうか? それともどの本にもこのサインが印刷されているのでしょうか?
本物のサインだったらうれしいのですけど。

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