キュートなバアサンになるために

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8月は命日の月

2008-08-10 22:21:21 | 正しいバアサンへの道

 この薄い冊子は 私の祖父が原爆で亡くなった伯母のことを書いたものです。

小学校の先生をしていた伯母は広島の爆心地近くで被爆し、全身大火傷を負い、8月9日に亡くなりました。
 戦後25年以上経ち、当時中学生だったか高校生になっていた私は ある夏の日、新聞を読んでいて 飛び上りました。
 読んでいたのは原爆で亡くなり遺骨の引き取り手のない人の名簿だったのですが そこに母の姉にあたる人の名前を見つけたのです。
 でも 伯母のお墓は既にあるし、まさか、とは思ったのですが 祖父母に確認をしてみました。
 私以上に祖父母も驚き、遺骨の確認に出かけました。 そして遺骨を引き取って戻ってきました。 お墓の中には遺髪や爪が入っていたのだそうで、遺骨は大勢の人と一緒に火葬をするので分からなくなる、と言われ引き取るのを諦めて帰ってしまったのだそうです。原爆の時の混乱がよく伝わってくる話だと思います。

 祖父がこの冊子を書いたのは 伯母の遺骨が戻ってきたあとであることは分かっていますが いつこの冊子が書かれたのか ちょっと分かりません。
 でも、伯母のことを懸命に思い、祖父が一生懸命書いた文章だと思います。

 ツレアイのお母さんが亡くなったのも8月でした。
当時私たち一家は南太平洋の小さな国に住んでいて 不運なことにお盆の時期と重なり 義母が亡くなった、と連絡を受けてもすぐに帰国できず、ニュージーランドまで出たものの日本行のチケットが取れず仕方なくニュージーランドで時を過ごし、私たちが帰国した時にはすでにお葬式も終わってしまっていました。
 一時帰国した時に もう生きて義母に会えないかも、と覚悟はしていたものの お葬式に間に合わなかったことで申し訳ない気持ちになっています。

 私の父が亡くなったのも8月です。
父が危篤になった、と言われてもピンとこないまま父との別れを迎えました。
当時のことをほとんど思い出せないのはなぜなのでしょう? 

 暑くてぼーっとしてしまう8月、でも忘れることのできない8月です。
コメント (4)
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