シソ科、Lamiaceae、ニガクサ属、ヨーロッパ~西アジア原産、多年草、
学名:Teucrium chmaedrys、和名:ウォール・ジャーマンダー、
英名:Germander、Wall Germannder、葡名:Camédrius、
2014年6月12日、21日、2016年2月29日、6月9日、2017年5月21日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、
テウクリウム・カマエドゥリス Teucrium chmaedrys の花。高さ 20~30cm 程度になる常緑の多年生草本。葉は長さ 1~2cm 程度、周囲に鋸歯があり小さなカシの葉にように見える。よく広がって地面を覆う習性から chamaedrys(ground oakの意)と名付けられている。
初夏から秋にかけて青紫色からピンクの花が穂状に一面に美しく咲く。
ローマ時代のディオスコリデスの薬物誌にも記載されていて、古来から欧州では地上部を胆のうや消化器系の病気に使われてきた。痛風やリウマチ、解熱などにも利用されていた。
多量に服用すると黄疸をはじめとする肝臓障害が出ることがわかり死亡例も報告されたことから使用が厳しく制限され、現在では使用されなくなった。(日本新薬のサイトより)テウクリウム・カマエドゥリス Teucrium chmaedrys でした。
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(GKZ植物事典より)和名は、英名の音読みから。属名はギリシャ語で、ディオコリデスによってこの属につけられた名前 teucrion を語源としている。種小名はギリシャ語の chamai(=地面)と drus(=柏)の合成語からで、葉形がカシワの葉に似ていることからで、「ジェルマンダー」の名もこの種小名が転訛したものと言われている。また、フランス語名に見られる petit-chêne も「小さな柏」の意である。
ウォール・ジャーマンダーはシソ科の常緑低木樹である。樹高は 30~50㎝ 程度で、茎は直立するか斜上する。根茎によって横に広がり、群落状となる。小形の楕円形葉が茎に対生する。葉には疎らな鋸歯が見られる。茎・萼には白色の軟細毛が密生する。7~8月頃、茎上部に桃紫色の小花を 2個づつつける。手で葉を揉むとスパイシーな香りがする。かつては西洋社会では、風邪や痛風の特効薬として用いられて来たが、今日では、長期使用すると肝臓障害を生じるとの指摘もあり、あまり利用されなくなってきている。(GKZ植物事典より)
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