The wild flowers of Portugal. ポルトガルの野の花 

学名など判ったものだけ明記しています。和名などをご存知の方はどうか教えてください。

ウレックス・デンスス Ulex densus

2021-12-31 12:51:04 | ポルトガルの野の花

マメ科、Fabaceae、ハリエニシダ属、ポルトガル、中西部地域原産、固有種、常緑低潅木、

学名:Ulex densus、

和名:ハリエニシダ、

葡名:Tojo-da-charneca、Tojo-gatunho、Tojo-gatunha、

2010年4月22日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2009年3月20日、2011年2月12日、2015年1月12日、24日、27日、2月1日、11月28日、2016年2月7日、2020年2月20日、6月17日、コスタ・アズール地方で、2016年9月25日、ベイラ地方で撮影、

 

ウレックス・デンスス Ulex densus の花。海岸の崖など、沿岸地域の石灰岩質の土壌に分布。

 

花の直径は8mmほど。潅木の高さは1mほど。3月から6月に開花。

 

冬から早春に咲き始め夏には枯れてしまう。枯れた棘も鋭く残り前年の枯れ枝の間から新芽が出てくる。

 

 

 

ポルトガル名は荒地のエニシダまたは泥棒エニシダ。種小名のdensus は「子孫」の意。棘は非常に鋭い。ウレックス・デンスス Ulex densus でした。

©2021 MUZVIT

 

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ゲニスタ・アカントクラダ Genista acanthoclada

2021-12-30 10:02:15 | ポルトガルの野の花

マメ科、Fabaceae、ゲニスタ属、ヨーロッパ、地中海沿岸地域に分布、

学名:Genista acanthoclada、

英名:Spiny Broom、Harrow wattle、

2009年6月19日、2015年5月5日、ポルトガル、ベイラ地方で、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ゲニスタ・アカントクラダ Genista acanthoclada の花。花の直径は1cmほど。草丈は1mほど。

 

石灰岩の山肌を覆うように広がっている。ハリエニシダの近縁種。ハリエニシダと同様棘は鋭いが棘の形状が異なる。

 

20畳敷きもあるほど大きく広がる。

 

 

棘は鋭く近寄りがたい。近くには数種類のエリカが自生、花をつけている。ゲニスタ・アカントクラダ Genista acanthoclada でした。  

©2021  MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より) 和名は、学名の音読みから。属名は、ラテン語で「小低木」の意。種小名はギリシャ語の akantha(=刺)と clados(=分岐)の合成語から。

ゲニスタ・アーカンソークラダーは、マメ科の落葉樹である。本種は、原産地の項に記した地の石灰岩質の乾燥した土壌に自生し、概して群落を構成する灌木である。樹高は100㎝程度となる。良く分枝をし横方向への広がりは、樹高と同程度となる。刺が多く、枝数も多数持って生長をするので、人畜を寄せ付けないため、大きな群落を見せることの多い灌木である。葉は、長さ1,5㎝程度の線状で、枝に互生し、その先端部は刺状となる。3~5月頃、枝先に総状花序を出し、径1㎝程度で黄色い蝶形の小花を多数つける。花後には、莢果をつける。 (GKZ植物事典より)

 

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ツベラリア・シャランサ・グロブラリイフォリア  Tuberaria xalantha globulariifolia

2021-12-29 10:15:28 | ポルトガルの野の花

ハンニチバナ科、Cistaceae、ツベラリア属、地中海沿岸地域原産の多年草、

学名:Tuberaria xalantha globulariifolia、

英名:Spotted Rock-rose、

2009年6月19日、ポルトガル、ベイラ地方で、2014年4月17日、アレンテージョ地方で撮影、

 

ツベラリア・シャランサ・グロブラリイフォリア Tuberaria xalantha globulariifolia の花。花の直径は1,5cmほど。草丈は10~20cm。

 

近似種にツベラリア・シャランサ・グッタタ Tuberaria xalantha guttata、ツベラリア・シャランサ・モスクェアダ Tuberaria xalantha mosqueada がある。殆ど個体差の違いかな?と思っているが、サイトによって別名で分けられているので当ブログでも別扱いとした。同じ場所、同じ時期に自生。混生していることもあるが、違いは判る。

 

 

 

花の中心にチョコレート色~赤の斑点、そのつき具合が際立っている。

 

ツベラリア属には112種程がヨーロッパの西部、南部に分布。英名が示す様に乾燥した石の多い場所に自生。平地から山岳地帯まで自生を見ている。ツベラリア・シャランサ・グロブラリイフォリア  Tuberaria xalantha globulariifolia でした。 

©2021 MUZVIT

 

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メディカゴ・サティバ Medicago sativa

2021-12-28 09:49:54 | ポルトガルの野の花

マメ科、Fabaceae、ウマゴヤシ属、地中海沿岸地域原産の多年草、

ヨーロッパ、北アフリカ、西アジアに分布、アメリカでも牧草として栽培、

学名:Medicago sativa、

和名:ムラサキウマゴヤシ(紫馬肥やし)(紫苜蓿)、アルファルファ、ルーサン(Lucerne)、

英名:Alfalfa、Lucerne、葡名:Alfafa、Luzerna、

2009年6月、ポルトガル、ベイラ地方で、2018年6月3日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

メディカゴ・サティバ Medicago sativa の花。頑丈な根株から多数の茎を叢生し、伸びると1m程になる。

 

夏に濃紫色から白色の蝶形花を付ける。種子は硬実種子で、螺旋状に巻いた果実の中にある。

 

牛などに与える牧草として使われるほか、スプラウトの状態でサラダなどに使う。根粒菌の共生により、乾燥重量あたりの栄養価は非常に高いが、牛はさほどこの草を好まない。

 

 

 

湿り気のある非酸性土壌を好む。研究については、酪農学園大学などで行われている。日本では明治時代に導入されたが、酸性土壌の多い日本での生産は定着しなかった。今はごく一部が野生化しているのみである。(Wikipediaより)メディカゴ・サティバ Medicago sativa でした。   

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、牧場用に導入されたからか。属名は medicus(=薬)とagere(=用いる)の合成語で、この属の植物を薬用として用いたことによるとも言われる。種小名は「栽培された」の意。

ムラサキウマゴヤシは、マメ科の多年草である。草丈1m程度。小葉は倒披針形。花色は名前の通りに紫色。果実は渦巻き状に巻く。日本では、今日、帰化植物と化している。近年、我が国の食生活上、萌やしの利用が急激に普及を見ているが、アルファルファの萌やしは、もっとも細いために「糸萌やし」と呼ばれ人気を得ている。人類が飼料として栽培を始めた最初の植物がこのムラサキウマゴヤシだと言われている。日本へは牧草として明治期に導入されている。(GKZ植物事典より) 

 

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セダム・アルブム Sedum album

2021-12-27 09:39:40 | ポルトガルの野の花

ベンケイソウ科、Crassulaceae、セダム(マンネングサ)属、ヨーロッパ~シベリア原産の常緑多年草、

学名:Sedum album、

和名:シロベンケイソウ(白弁慶草)、シロバナマンネングサ(白花万年草)、

英名:White Stonecrop、仏名:Orpin blanc、独名:Weiße Fetthenne、

葡名:Arroz-dos-telhados,Pinhões-de-rato、

2009年6月19日、2015年6月13日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

雄蕊のピンクが可愛いセダム・アルブム Sedum album の花。小型で匍匐性。1cm程度の円筒状の葉。白花。

 

土のない、岩の上などに自生、熱しやすく冷めやすい厳しい環境に適応するために独自の生理的メカニズムを持っていることから、屋上緑化で注目を集めている植物。ドイツでは既にかなり多く屋上緑化に使われているとか。

 

 

 

花の直径は1cm未満。

 

多肉質の葉は夏には深い緑から紫に、そして冬は赤く紅葉し美しい。セダム・アルブム Sedum album でした。  

©2021  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、文字通り白花のマンネングサの意。属名は、ギリシャ語の sedere(=座る)に由来し、多くの種が岩や壁に張り付いている様子を示しているという。種小名は「白色の」の意。

シロバナマンネングサはベンケイソウ科の多年草である。本種は、概して、原産地の国記した地の沿岸地での岩場や岩の割れ目に自生する全体的に多肉質な野草である。概して茎は地を這い、分枝をしながら、マット樹に広がりを見せる。草丈は5㎝前後程度となる。葉はほぼ円筒形で茎に互生する。7~8月頃、茎頂に集散花序を出し、白色の5弁花をつける。(GKZ植物事典より)

 

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ロニケラ・ペリクリメヌム Lonicera periclymenum

2021-12-26 10:14:07 | ポルトガルの野の花

スイカズラ科、Caprifoliaceae、スイカズラ属、地中海沿岸地域原産の半落葉蔓性多年草、

学名: Lonicera periclymenum、

和名:ハニーサックル、ニオイニンドウ(匂忍冬)、

英名: Honeysuckle、Woodbine、European Honeysuckle、

葡名:Madressilva、Madressilva-das-boticas、

2009年9月25日、2014年9月11日、2016年6月4日、ポルトガル、アレンテージョ地方で撮影、

 

蔓性で長さは4,5~6メートルになる。葉は楕円形から披針形で、縁にはときに波状の鋸歯がある。

 

6月から8月ごろ、「すいかずら」に特有のかたちをした黄白色から黄色の花を咲かせる。蕾の外側は紅色を帯び、花は長さ2~3cmのトランペット形。甘い香りを漂わせ、ミツバチの大好物。ハーブティーやハーブ酒、ポプリなどに利用される。(weblio辞書、植物図鑑より)

 

日本には仏教の伝来と共に伝わったと言われている、法隆寺の玉虫厨子に見られる「忍冬文」と呼ばれる紋様は本種をモデルとしていると言われている。(GKZ植物事典より)

 

 

属名の Lonicera は16世紀、ドイツの数学者で採集家でもあった、ロニツァー氏(Adam Lonitzer)に因む。(GKZ植物事典より)ロニケラ・ペリクリメヌム Lonicera periclymenum でした。 

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、ニンドウの仲間で芳香が優れることから。属名は、ドイツ人16世紀の数学者でもあり採集家でもあった Adam Lonitzer の名に因んでいる。種小名は、ギリシャ神話に登場する自分の姿・形を変えることが出来るという Periklymenon の名に因んでいる。

ニオイニンドウは、スイカズラ科の蔓性半落葉性樹である。蔓の長さは6m前後程度に。葉は楕円形~披針形で、縁部には波状の鋸歯があり、茎に対生する。北米産のツキヌキニンドウに似ているが花は大きく、開花時の芳香も強い。開花期は6~9月頃で、花の内側はクリーム色で、外側は紫紅色となる。日本には仏教の伝来と共に伝わったと言われている。法隆寺の玉虫厨子に見られる「忍冬文」と呼ばれる紋様は本種をモデルとしていると言われている。 (GKZ植物事典より)

 

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ボラゴ・オフィキナリス Borago officinalis

2021-12-25 10:48:44 | ポルトガルの野の花

ムラサキ科、Boraginaceae、ルリジサ属、地中海沿岸地方原産の1年草、

学名:Borago officinalis、

和名:ルリジサ(瑠璃萵苣)、別名:ボリジ、

英名:Borage、葡名:Borragem、

2009年3月8日、2011年2月、2015年1月9日、4月29日、5月7日、2016年1月29日、2月7日、16日、29日、ポルトガル コスタ・アズール地方、アレンテージョ地方で撮影、

 

ボラゴ・オフィキナリス Borago officinalis の花。花の直径は3cmほど。草丈は50~1メートルほど。ポルトガルの沿道や草地に自生している。

 

瑠璃色の花で、葉がチシャ(レタスなど)に似ていることからルリジサとも言う。星型をした美しい青い花は、砂糖漬けなどにして、ケーキなどの飾りに使用される。また、生でサラダの彩りに使われる。

 

その種子油はアロマテラピーのキャリアオイルとしても使用されている。乾燥させた葉と花は,胃液分泌促進作用を期待し、茶剤とするが、ピロリチジンアルカロイドを含むため、常用は避けるべきである。(大阪薬科大学・薬用植物園花だより)

 

 

 

草地に咲くボラゴ・オフィキナリス Borago officinalis でした。  

©2021 MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より) 和名は、漢名からか、それとも、漢名が和名からなのか、不詳。いずれにしても、花の色並びに葉姿からきているものと推測される。属名は、ラテン語の burra(=毛で出来た着物)が語源。地上部が毛で覆われていることから。種小名は、「薬用の、薬効のある」の意。

ルリジサは、ムラサキ科の一年草である。全体的には一見してコンフリーにも似ている。全草が銀白色の粗毛で覆われている。草丈60~80㎝程度。6~8月にかけて、花茎の先に一見ジャガイモの花にも似た青又は紫色の花を次々と下向きに開花させる。(GKZ植物事典より) 

 

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ナスツルチウム・オフィキナレ Nasturtium officinale

2021-12-24 10:36:58 | ポルトガルの野の花

アブラナ科、Brassicaceae、オランダガラシ属、ヨーロッパから中央アジアの原産の多年草、

北アメリカ、南アメリカ、アジア(日本を含む)、オセアニアに移入分布、

学名:Nasturtium officinale、

和名:オランダガラシ(和蘭芥子)、

英名:Watercress、仏名:Cresson de fontaine、

葡名:Rorippa nasturtium-aquaticum、Agrião、Agrião-aquático、Agrião-da-água、Agrião-da-fonte、Agrião-da-ponte、Agrião-da-ribeira、Agrião-das-rio、Agrião-d'agua-corrente、Agrião-oficinal、Berro、Cardamia-jontana、Cardamo-dos-rios、Mastruço-dos-rios、Rabaça-dos-rios、

2013年5月23日、ポルトガル、エストレマドーラ地方で、2015年ベイラ地方で撮影、

 

オランダガラシ(和蘭芥子)は水中または湿地に生育する。クレソン(フランス語:Cresson)ともいう。または、クレス(cress)ともいう。抽水植物もしくは沈水植物。繁殖力はきわめて旺盛。切った茎は水に入れておけば容易に発根するうえ、生長が速い。オランダガラシは清流にしか育たないという俗説は誤りで、汚水の中でも生育する。

 

日本でもよく似たコバノオランダガラシ(N. microphyllum またはN. officinale var. microphyllum)とともに川や溝に野生化・雑草化しているのがよく見られる。葉は奇数羽状複葉、5月頃、茎の先に白い小花を咲かせ、その後細いさや状の種子をつける。日本には明治の初めに在留外国人用の野菜として導入されたのが最初とされている。外国人宣教師が伝道の際に日本各地に持って歩いた事で広く分布するに至ったと言われている。

 

日本で最初に野生化したのは、東京上野のレストラン精養軒で料理に使われたもので、茎の断片が汚水と共に不忍池に流入し根付いたと伝えられている。現在では各地に自生し、比較的山間の河川の中流域にまで分布を伸ばしており、ごく普通に見ることができる。爆発的に繁殖することで水域に生育する希少な在来種植物を駆逐する恐れや水路を塞ぐ危険性が指摘されている。日本では外来生物法によって要注意外来生物に指定されており、駆除が行われている地域もある。

 

 

 

ほかのアブラナ科植物と同じく、辛味(カラシ油配糖体)のシニグリンというワサビやダイコンなどと同じ抗菌性の物質が含まれる。食欲増進効果もある。ホウレンソウやルッコラなどと共に香味野菜としてサラダまたは茹でて若い茎と葉が肉料理の付け合せになど用いられる。お浸し(芥子醤油など)、ごま和え、天婦羅、漬物、味噌汁の具、鍋物などにも利用できる。最近はスプラウト(種子から出たばかりの芽)としても利用されている。霜にあたったクレソンは、葉が赤黒くなるが味は甘みが増す。(wikipediaより)

 ©2021 MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より) 和名のオランダは外来種であることを示す。属名は、nasus(=鼻)とtotus(=ねじる)の合成語で、刺激性の辛味があることから。種小名は「薬効のある」の意。

オランダガラシはアブラナ科の多年草である。草丈は50㎝前後に。葉は奇数羽状複葉。4~7月頃に白色4弁花を見せる。西洋では、このピリっと辛く爽やかな味が好まれ、サラダ、スープ、肉料理の付け合わせ等のために古くから栽培されてきた。我が国には明治初期に渡来したが、現在ではすっかり野生化し、多の畦や小川の畔などに普通に見られる。我が国には明治初期に渡来。(GKZ植物事典より)

 

 

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トリフォリウム・トメントスム Trifolium tomentosum

2021-12-23 10:26:05 | ポルトガルの野の花

マメ科、Fabaceae、トリフォリウム(シャジクソウ)属、地中海沿岸地域から西アジア原産、多年草、

学名:Trifolium tomentosum、

和名:フウセンツメクサ(風船詰草)、英名:Woolly Clover、葡名:Trevo-tomentoso 

2007年3月、2008年7月、2015年5月5日、7日、2018年5月15日、ポルトガル・アレンテージョ地方で、2016年5月31日、2018年5月3日、4日、5日、23日、6月3日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

トリフォリウム・トメントスム Trifolium tomentosum の花。毛玉のような種子は1センチほどの小ささ。

 

芝生などの中に花を咲かせる。目を凝らさないと見えないほど小さな植物。

 

 

 

刈り取られた芝生の中から芽を出し花を咲かせ、綿帽子のような奇妙な種子を付ける。

 

まるで小さな虫こぶに見えるがこれが種子。アレンテージョの芝生の中に自生するトリフォリウム・トメントスム  Trifolium tomentosum でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、果実の様子から。属名は、「三葉の」の意。種小名は「密に綿細毛のある」意。

フウセンツメクサはマメ科の多年草である。本種は、全草が白色の細毛に覆われている。茎は直立~斜上し、草丈は、8~20㎝程度となる。葉は3出複葉で、 小葉は、ほぼ円形~広楕円形で、葉脈が穂王斜上に走り、その先、つまり、葉の縁部は鋸歯状となる。5~7月頃、葉腋から花柄を伸ばし、その先に掲載した写 真に見られるような淡紅色で蝶形の花を集散花序風に多数つける。花は、淡紅色地に紅色の条紋が走る。本種の場合、掲載した写真に見られるように、花後には 汚白色の綿毛が膨らみを見せほぼ球状の果実となり、やがて、淡褐色に熟す。本種は、今日、北米や、オーストラリアに帰化状態にあり、我が国でも昭和63年(1988)に香川県で、初めて本種が野生化状態にあるのを発見されている。(GKZ植物事典より)

 

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オエノテラ・ロゼア Oenothera rosea

2021-12-22 10:20:03 | ポルトガルの野の花

アカバナ科、Onagraceae、マツヨイグサ(待宵草)属、南米から北米南部原産の多年草、

学名:Oenothera rosea、

和名:アカバナユウゲショウ(赤花夕化粧)、

英名:Rose Evening Primrose、西名:Cruz de malta Oenothera、葡名:Onagra rosa、

2007年3月、2010年4月22日、ポルトガル・アレンテージョ地方で、2015年4月27日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

アカバナユウゲショウ Oenothera rosera の花。和名の由来は、午後遅くに開花して、艶っぽい花色をもつことからとされるが、実際には昼間でも開花を見られる。

 

草丈は15~20センチほど。花の直径はほんの1センチほど。

 

岩陰にひっそりと咲く。

 

 

 

 ポルトガルではあまり多くは見かけない。アレンテージョの沿道脇に自生するアカバナユウゲショウ  Oenothera rosea でした。  

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、夕刻に色づいた花が開くことから。別名のアカバナユウゲショウとは、オシロイバナの別名が既にユウゲショウとして定着していたので、本種にアカバナの接頭語をつけて区別したもの。シロバナユウゲショウも同様の理由から。属名は、oinos(=酒)とther(=野獣)の合成語で根にワインのような香りがあり、野獣が好むと言われたことからという。種小名は「バラ色の」の意。

ユウゲショウは、アカバナ科の多年草である。履歴の項にも述べたが、本来は観賞用として導入されたが、今日では、あちこちの道路沿い等に野生化状態で普通に見られる南米原産の帰化植物である。草丈は20~40㎝程度で、6~9月頃、茎頂に径1㎝前後の淡紅紫色~紅紫色~白色の花を見せる。夕方に開花し、翌日には萎んでしまう一日花である。 我が国へは、明治期に観賞用として輸入されたというが、今日では、特に関東以西ではほぼ野生化し典型的な帰化植物と化している。 (GKZ植物事典より)

 

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キスツス・クリスプス  Cistus crispus

2021-12-21 09:45:46 | ポルトガルの野の花

ハンニチバナ科、Cistaceae、ゴジアオイ(キスツス)属、地中海西部沿岸地域原産、

学名:Cistus crispus、

和名:ムラサキゴジアオイ(紫午時葵)、

英名:Rockrose、Crled-leaved Rock-rose、Small Pink Cistus、

葡名:Roselha、Rosêlha-pequena、

2013年4月29日、2014年3月、4月29日、2015年4月27日、5月5日、12月12日、2016年6月5日、9日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2015年5月7日、アレンテージョ地方で、2015年12月23日アルガルベ地方で撮影、

 

鮮やかなピンクのキスツス・クリスプス Cistus crispus の花。草丈は20cm~1メートルほど。

 

 

 

石灰岩と赤土の混ざった潮風のあたる台地で。

 

天然のロックガーデン。

 

一緒に咲いている花はアナガリス・モネリと白花はキスツス・サルビフォリウス。ピンクのキスツス・クリスプス Cistus crispus でした。 

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は紫色の花を見せるゴジアオイの意から。属名はギリシャ語のkistos(=この属の植物のギリシャ古名)を語源としている。種小名は「葉の縁部が波状となる、或いは曲がった」の意。

ムラサキゴジアオイはハンニチバナ科の常緑樹である。樹高は、20~50㎝程度となる。葉は長さ1~4㎝、幅4~15㎜程度の楕円状で、枝に対生する。葉色は灰緑色で、葉の表面は網目状に凹凸があり、縁部は全縁であるが、不規則に波を打ち、先端部は鈍頭となる。葉には白色の短細毛が密生する。3~4月頃、茎頂に径3~4㎝程度で紫色を帯びた赤色の5弁花をつける。花弁の下につく萼片は毛で被われる。 (GKZ植物事典より)

 

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キスツス・サルヴィフォリウス Cistus salvifolius

2021-12-20 10:32:04 | ポルトガルの野の花

ハンニチバナ科、Cistaceae、ゴジアオイ(キスツス)属、地中海西部沿岸地域原産、常緑小低木、

学名:Cistus salvifolius、

和名:ケイワバラ、

英名:Sage-leaved Rockrose、Salvia Cistus、Gallipoli Rose、

葡名:Saganho-mouro、

2010年4月、2013年4月29日、2014年4月20日、2015年4月29日、5月5日、2018年5月1日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

白が眩しいキスツス・サルヴィフォリウス  Cistus salvifolius の花。潮風に吹かれて草丈は低く。

 

コルク樫の森などにも自生している。

 

 

 

後ろのピンク花はキスツス・クリスプス Cistus crispus。

 

葉は対生で葉脈が深く、英名が示す様にセージの葉に似ている。キスツス・サルヴィフォリウス  Cistus salvifolius でした。  

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は学名の音読みから。属名はギリシャ語の kistos(=この属の植物のギリシャ古名)を語源としている。種小名は「アキギリ属(salvia)のよう葉の」の意。葉に皺があることを示している。

キスツス・サルビフォリウはハンニチバナ科の常緑樹である。本種は、地中海沿岸地方の標高0~1200m程度の地で比較的乾燥した土壌に自生の見られる灌木である。樹高は30~60㎝程度となる。(最大では1mにも及ぶと言う。)葉は長さ1~4㎝程度の楕円状で、枝に対生する。葉の縁部は全縁で、先端部は円頭で、基部には2~4㎜程度の葉柄に連なり枝に対生する。葉の表面には網目状に凹凸があり細毛が密生し、触れると粘り気がある。4~5月頃、枝先の葉腋から花柄を伸ばし、その先に径4~6程度で白色の5弁花をつける。花は一日花である。花後には、長さ5~7㎜程度で5角形の蒴果をつける。(GKZ植物事典より) 

 

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キスツス・アルビドゥス Cistus albidus

2021-12-19 10:11:35 | ポルトガルの野の花

ハンニチバナ科、Cistaceae、ゴジアオイ属、地中海西部沿岸地域原産、常緑小低木、

学名:Cistus albidus、

英名:White-leaved Rock Rose、葡名:Roselha-grande、

2010年4月29日、2014年3月13日、2015年4月29日、2018年5月7日、2020年2月27日、2021年3月9日、ポルトガル コスタ・アズール地方で撮影、

 

ピンク色が優しいキスツス・アルビドゥス Cistus albidus の花。花の直径は6~7cm。草丈は50cm~1,5メートルほど。和属名の午時葵は正午ごろに開花することから。

 

灰緑色で長楕円形の葉が対生する。

 

葉、茎、ガクは柔らかく白い軟毛で被われている。

 

 

 

岩場、牧場脇、荒地などに自生。潮風に当たるところでは樹高は低い。キスツス・アルビドゥス Cistus albidus でした。   

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(GKZ植物事典より) 和名は、「五時葵」と表記されることが多いが、本来は「午時葵」であり、この花が正午頃に開花することから、そしてアオイに似た花であることから「ゴジアオイ」となった。属名はギリシャ語の kistos(=この属の植物のギリシャ古名)を語源としている。種小名は「淡泊色の」の意。

ゴジアオイはハンニチバナ科の常緑樹である。葉は楕円形もしくは卵状楕円形で、長さ5㎝程度。葉の表面はビロード状で灰白色。葉の表面に3本の葉脈が見られる。花は淡紫紅色もしくは淡紅色、花期は5~7月。花径は5㎝程度。花弁は5枚。葉や枝には細毛を有する。全体的に芳香を有する。花は、正午頃に開花し、夕刻には萎んでしまう。(GKZ植物事典より)

 

 

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キスツス・ラダニフェル Cistus ladanifer

2021-12-18 10:17:31 | ポルトガルの野の花

ハンニチバナ(ラブダヌム)科、Cistaceae、ゴジアオイ(キスツス)属、地中海西部沿岸地域原産の常緑低潅木、

学名:Cistus ladanifer、

和名:キスツス・ラダニフェル、英名:Gum Rock-rose、葡名:Esteva、

2007年3月、2018年5月15日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2014年4月27日、2016年2月22日、6月5日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

葡名エステバ Cistus ladanifer の花。花の直径は8cmほど。樹高は50cm~2mほど。

 

クルマで走っていても真っ白い花と斑点がよく目立つ。 斑点の色には濃淡があり、斑点の全くないものもある。

 

ラブダヌム Labdanum という樹脂状の物質を有し、下痢止めの薬として使われたり、又、香料にも利用される。

 

種小名のラダニフェル Ladanifer は「ゴム樹脂を有する」という意味。

 

牧場脇やコルク樫の森、沿道、山の麓などに自生。アレンテージョの沿道脇に自生する Cistus ladanifer でした。   

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スパルチウム・ジュンセウム  Spartium junceum

2021-12-17 10:49:25 | ポルトガルの野の花

マメ科、Fabaceae、レダマ(スパルチウム)属 地中海沿岸地域原産、常緑低木、

学名:Spartium junceum、

和名:レダマ(麗玉)、

英名:Weaver’s Broom、Spanish Broom、葡名:Giesteira、Retama、Vassoura-espanhola、

2007年3月、2010年5月、2015年5月7日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2015年6月13日、ベイラ地方で、2013年5月5日、2018年5月3日、12日、23日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

レダマ  Spartium junceum の花。直径は2センチほど。樹高は2~4メートルほどになる。アメリカ中西部、南アメリカ、オーストラリアなどに広く帰化。

 

属名のスペルチウムは縄やひもなどを作るのに使った草の意味。

 

 

 

種小名のジュンセウムは「イグサに似た」という意味で、葉が非常に細いことに由来する。エニシダ属によく似ているが萼の形が少し違っている。

 

和名のレタマはスペイン語のボリビア方言「レタマ」からであるが、近縁の属に Retama 属というものがあり、非常に紛らわしい。(Wikipediaより)お城をバックにレダマ   Spartium junceum でした。   

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(GKZ植物事典より)和名は、スペインイベリア半島に自生するマメ科の Retama monosperma(=Genista moosperma)に由来している。本種とは別の植物であるが、ポルトガル人が我が国に reta-ma(レターマ)の名で本種を持ち込んだことによる。属名は、ギリシャ語の sparton(=紐)に由来し、柔軟な小枝を紐代わりに用いたことによる。種小名は「イグサに似た」の意。

レダマは、マメ科の落葉低木である。樹高は1,2~2m程度。葉は倒披針形。6月頃枝先に径2㎝程度で黄色い蝶型の花を総状花序に見せる。日本へは、宝永年間(1704~10)に中国経由で我が国に渡来している。(GKZ植物事典より)

 

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