The wild flowers of Portugal. ポルトガルの野の花 

学名など判ったものだけ明記しています。和名などをご存知の方はどうか教えてください。

サルビア・オフィキナリス  Salvia officinalis

2022-01-30 10:12:56 | ポルトガルの野の花

シソ科、Lamiaceae、アキギリ(サルビア)属、地中海沿岸地域原産の常緑低木多年草、

学名:Salvia officinalis、

和名:ヤクヨウサルビア(薬用サルビア)、セージ、

英名:Common Sage、葡名:salva-das-boticas, salva-rubra、

2010年5月、2016年2月25日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

サルビア・オフィキナリス Salvia officinalis の花。花の直径は1センチほど。高さ50 - 70cmほど。5 - 7月ごろに紫または白色の唇状花を咲かせる。長楕円形で柄のある葉は対生し、表面に細かい縮れがあるのが特徴。茎は成長するに従って根本から木質化する。株全体に独特の香りがある。

 

属名でも分かるとおりサルビア(Salvia splendens)に近縁であり、sage の一般名自体、ラテン語の salvia が(フランス語 sauge を経て)転訛したものである。広義には、セージもサルビアもアキギリ属全般を指す。また、アキギリ属を、サルビア属とも呼ぶ。単にセージという場合は、こちらのセージ(英:Common Sage、学名 Salvia officinalis)のことをさすが、本来、英名のセージ(Sage)は、サルビア属全体のことをさすため、大変多くの種類がある。それらと区別するため、コモン・セージ、あるいは別名ガーデン・セージとも呼ぶ。

 

1551年に、ドイツの薬草家が、「セージは医者、料理人にも、台所、地下室の場所も、貧富も問わず役に立つハーブである」という言葉を残している。また、古いアラビアのことわざには、「庭にセージを植えているものが、どうして死ぬことができようか」とあるように、古くから薬効に富む薬草として有名である。また、料理、装飾にも適している。薬効としては、特に殺菌力、消化促進、解熱、浄血作用に優れている。また、抗酸化作用が強く、ヨーロッパなどでは古代ローマ時代より免疫を助ける薬草として使われていた。また、紅茶が持ち込まれる以前は、鎮静作用を持つお茶として使われていた。

 

セージは、ローズマリーとともに他のスパイスに比べて際立って強い抗酸化作用を有している。料理としては、葉を乾燥してハーブティーとして飲用したり、肉の臭み消しに利用する。あるいはソーセージや加工食品の香辛料としても使用されている。特に、ドイツ料理、イタリア料理には欠かせないハーブとなっている。また、豚肉と良く合わせられており、ソーセージの語源となったという民間語源説もある。(Wikipediaより)

 

日当たりの良い道端などに咲いている、サルビア・オフィキナリス Salvia officinalis でした。   

©2022  MUZVIT

 

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ナルキッソス・パピラケウス Narcissus papyraceus

2022-01-29 10:09:06 | ポルトガルの野の花

ヒガンバナ科、Amaryllidaceae、ナルキッソス属、ヨーロッパ地中海沿岸地域原産 の多年生球根植物、

学名:Narcissus papyraceus、

和名:フサザキスイセン(房咲水仙)、

英名:Paper White Narcissus、Cream Narcissus、葡名:Mijaburro、Narciso-de-inverno、

2010年12月27日、2016年12月24日、ポルトガル、アルガルベ地方で、2011年1月26日、2015年2月5日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ナルキッソス・パピラケウス Narcissus papyraceus の花。学名と同様、英名は真っ白い紙の様な水仙。和名の(フサザキスイセン)は茎上に房状に咲くことから。

 

花の直径は2cmほど。草丈は50cmほど。ポルトガルではオキザリスに次ぎ、春一番に咲く。

 

日当たりの良い道路沿いなどに咲いている。あまりないがあれば群生していることが多い。

 

強い香りを放つ。

 

ナルキッソス・パピラケウス Narcissus papyraceus でした。   

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、英名の意訳から。英名は、学名の意訳から。属名は、ギリシャ神話の美青年Narkisosの名に因むと言われているが、本来的な語源は、narke(=麻痺させる、昏睡、無気力)にある。種小名は「紙質の」の意。

スイセン・ペーパーホワイトは、ヒガンバナ科の多年草である。草丈は20~40㎝程度。根生葉は線形であるが、時計回りに捩れを見せる。本種は、スイセンの中では早咲きで、12月頃から開花を始める。花茎の先に房状に径3㎝程度で白色の花を数個つける。本種の花は、副花冠も白色である。本種は、開花時に芳香を放つ。有毒植物:根茎にリコリンを含む。(GKZ植物事典より

 

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オロバンケ・ラモセ Orobanche ramose

2022-01-28 09:52:24 | ポルトガルの野の花

ハマウツボ科、Orobanchaceae、ヤセ属、ヨーロッパ地中海沿岸原産、1年生寄生植物、

学名:Orobanche ramose、

英名:Hemp Broomrape、Branched Broomrape、葡名:Erva-toira-ramosa、

2010年5月、2011年3月10日、2016年3月8日、2018年5月3日、2020年2月22日、2021年3月9日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2010年4月22日、アレンテージョ地方で撮影、

 

花の直径は6ミリほど。草丈は15cm~20cm。半日陰の森などで、他の植物の根に寄生して咲いている。ハマウツボ属は葉緑素を持たないので、必要な栄養素は、完全に他の植物に依存している。

 

ハマウツボの種子は、長年にわたって土壌中で休眠状態となり、宿主の植物の根から生じる特定の化合物の刺激によって発芽する。ハマウツボは発芽すると根のように成長し、近くの宿主の根に付着する。一度宿主に付着すると、宿主から水と栄養素を奪い始める。

 

いくつかの種は、特定の植物のみに寄生する。例えば、Orobanche hederae(英名:ivy broomrape)は、ツタのみに寄生する。これらの種は、しばしば、寄生する植物にちなんで命名される。それ以外の種は、複数の植物に寄生する。例えば、ヤセウツボ(Orobanche minor)は、アカツメクサの他、関連するマメ科の植物に寄生する。

 

Orobanche ramosa は、ヨーロッパ中央と南西部に自生するが、他の場所でも広く帰化し、一部の地域では作物に大きな脅威とみなされている。寄生される植物としてトマト、ナス、じゃがいも、キャベツ、コリウス、ピーマン、ヒマワリ、セロリ、マメが挙げられる。深刻な地域では、農産物の不作を引き起こす可能性がある。

 

ソラマメに寄生する種の茎は、イタリアのプッリャ州では、spocchiaと呼ばれ、食用とされている。学名のOrobancheの名は「ベッチ(オオカラスノエンドウなど飼料・緑肥として利用するソラマメ属の植物)」を意味する"orobus"と「絞め殺す」を意味する"ancho"が由来である。(Wikipediaより)オロバンケ・ラモセ Orobanche ramoseでした。   

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、学名の音読みから。属名はギリシャ語のorobos(=カラスノエンドウ)とanco(=絞め殺す、締め付ける)の合成語から。種小名は「分枝のある」の意。

オロバンケ・ラモサはハマウツボ科の寄生植物である。草丈は、15~20㎝程度となる。本種は、原産地の項に記した地の日当たりの良い草原に生える草本植物の根に寄生する野草である、葉は持たず、寄主から栄養分を吸収して育つ。茎は多肉質で、周囲には白色の軟細毛が密生する。概して茎下部で分枝をすることが多い。4~6月頃、茎上部に長さ15㎝程度の穂状花序を出し、径0.6㎝程度で青色の筒状花を多数つけ、下方から上方へと咲き上がる。花冠は5裂し、全体的には唇形となる。本種の場合、トマト・茄子・ジャガイモ・キャベツ・コリウス・ピーマン・ヒマワリ・セロリ・豆類などの根に寄生するため、農作物への被害が多く、注意視されている。本種の原産地は主としてヨーロッパであるが、西アジア地域やアメリカ大陸では帰化状態にある。 (GKZ植物事典より

 

 

 

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オロバンケ・テウクリイ Orobanche teucrii

2022-01-27 09:59:29 | ポルトガルの野の花

ハマウツボ科、Orobanchaceae、ハマウツボ(ヤセ)属、ヨーロッパ地中海沿岸原産 の1年生寄生植物、

学名:Orobanche teucria

2010年5月、2018年5月3日、5日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2018年5月15日、アレンテージョ地方で撮影、

 

花の直径は6ミリほど。草丈は10~20cmほど。半日陰の森などに咲いている。

 

 

 

ハマウツボ属には200種以上の種があり、 主に北半球の温帯地域にて自生している。ハマウツボ属は、小さく、種にもよるが背丈は10〜60cmである。完全に葉緑素を欠いた黄色から麦わら色の茎に、黄色、白や青色のキンギョソウのような花(唇形花)を咲かせるのが特徴である。花の形状は、O. uniflora種を除くほとんどの種でうろこ状の包を持つ10〜20の花が密集した穂状花序である。葉は三角形の鱗に退化する。種子は微小で、成熟するにつれて黄褐から褐色、黒色に変色する。これらの花は一般に冬の終わりから春の終わりに開花する。開花していない時は、その植物体全部が土の中に隠れている。(Wikipediaより)

 

 

 

オロバンケ・テウクリイ Orobanche teucrii でした。   

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名はギリシャ語の orobos(=カラスノエンドウ)と anco (=絞め殺す、締め付ける)の合成語から。種小名は宿主植物を示しており、「シソ科ニガクサ属(Teucrium)に寄生する」の意。

オロバンケ・テウクリイーはハマウツボ科の寄生植物である。本種は、種子から出た根が、宿主を見出すと、その宿主の根に寄生し、発芽し、草丈は10~20㎝程度となる。茎は多肉質な円筒状である。葉は、長さ8~15㎜程度の披針形~卵形で、茎に螺旋状に疎らに着く。4~5月頃、茎上部に総状花序を出し、径6㎜程度の筒状花をつける。花冠は5裂し、唇形となる。花筒の外側には青色の条線模様が入る。花後には黒色の種子をつけ、この種子は、地下に落下した後、長い年月を経ても発根する。茎・花筒には白色の細毛が密生する。 (GKZ植物事典より

 

 

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カレンドゥラ・アルヴェンシス Calendula arvensis

2022-01-26 10:24:38 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、カレンドゥラ(キンセンカ)属、ヨーロッパ地中海沿岸地域原産の1年草、

学名:Calendula arvensis、

和名:ヒメキンセンカ(姫金盞花)、フユシラズ(冬知らず)、フユザキキンセンカ(冬咲き金盞花)、

英名:Field Marigold、葡名:Calêndula、Calêndula-hortense、

2010年12月27日、2014年12月24日、2015年12月23日、ポルトガル、アルガルベ地方で、2011年1月26日、2015年1月12日、2016年1月2日、29日、2月7日、2017年1月17日、2021年1月5日、コスタ・アズール地方で、2013年5月23日、エストレマドーラ地方で撮影、

 

カレンドゥラ・アルヴェンシス Calendula arvensis の花。花は春から秋まで咲き、黄色。花の直径は1センチほど日当たりの良い牧場、草原、沿道などに咲いている。

 

大西洋を拝む断崖の上に咲く。

 

茎は下部やや横にはい、枝分かれし、稜があり、くも毛と腺毛状の毛がある。葉は互生し、披針形で基部細まり、無柄。

 

総苞片は長さ0,5~1mm腺毛状の毛があり、縁毛がある。(デジタル植物園)より

 

属名の Calendula とは、古代ローマでは「朔日(ついたち)」を意味したが、これから転じ て、「一ヶ月」を意味するようにもなった。つまりこの花の花期があまりにも長いことから。 種小名の arvensis は「原野性の」の意。カレンドゥラ・アルヴェンシス Calendula arvensis でした。   

©2022 M UZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、キンセンカに対して本種が原種タイプであることから。属名の Calendula とは、古代ローマでは「朔日(ついたち)」を意味したが、これから転じて、「一ヶ月」を意味するようにもなった。つまりこの花の花期があまりにも長いことから。種小名は「原野性の」の意。

ホンキンセンカはキク科の1年草である。今日園芸界で「キンセンカ」の名で流通しているトウキンセンカ(唐金盞花)よりもかなり古い時代に渡来しているために路傍に帰化状態とした姿を見かけることもある。草丈は10㎝前後程度。茎には稜があり腺毛に覆われている。葉は披針形で縁には鈍鋸歯があり、互生する。ほぼ通年に開花し、茎頂に径2~3㎝程度の頭花をつける。花色は黄色~橙色。我が国へは10世紀頃に渡来していると推測されている。  (GKZ植物事典より

 

 

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キノグロッスム・クレティクム Cynoglossum creticum

2022-01-25 10:02:55 | ポルトガルの野の花

ムラサキ科、Boraginaceae、オオルリソウ(キノグロッスム)属、地中海沿岸地域原産 の多年草、

学名:Cynoglossum creticum、

和名:オオルリソウ(大瑠璃草)、

英名:Blue Hound’s Tongue、葡名:Orelha-de-lebre、Cinoglossa-de-flor-listrada、

2010年4月22日、2014年4月25日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2010年5月、2011年3月10日、 2015年4月29日、5月5日、2018年5月3日、4日、10日、2020年5月21日、2021年3月17日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

キノグロッスム・クレティクム Cynoglossum creticum の花。直径1センチほどの小さな花。花には濃紫色の条線がくっきりと入る。条線は咲き始めには薄く次第に濃くなる。

 

 

 

日当たりの良い沿道や草原などに自生している。草丈は1メートルほど。

 

属名の Cynoglossum はギリシャ語の kynoglossum(犬の舌)に由来し、葉の形から出た名前で、英語でも hound's tongue という。

 

咲き始めの新鮮な花。キノグロッスム・クレティクム Cynoglossum creticum でした。   

©2022 MUZVIT

 

 (GKZ植物事典より) 和名は学名の音読みから。属名は、ギリシャ語の cyno(=犬)と glossa(=舌)の合成語で、葉の形状とざらついた感触とから。種小名は「クレタ島の」の意。

キノグロッサム・クレティクムはムラサキ科の多年草である。草丈は1m程度となる。全草(茎・葉・萼)が白色の細毛で覆われている。葉は楕円形で、縁部は全縁であるが緩やかに波を打つこともあり、先端部は鋭頭、基部は短い葉柄に連なり茎に互生する。4~7月頃、茎上部に円錐花序を出し、径1㎝度で白色の5弁花をつける。花弁には濃紫色の網条紋が入る。 (GKZ植物事典より

 

 

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インパチェンス・バルフォウリ  impatiens balfouri

2022-01-24 09:50:56 | ポルトガルの野の花

ツリフネソウ科、 Balsaminaceae 、ツリフネソウ属、西ヒマラヤ原産の1年草、

学名:impatiens balfouri、

和名:ハナツリフネソウ(花釣船草)、別名:ゲンペイツリフネソウ(源平釣船草)、カシミール・バルサム、インパチェンス・バルフォウリ、

英名:Kashmir balsamum、Balfour's touch me not、The pooman’s orchid、

2008年11月10日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2010年5月、コスタ・アズール地方で撮影、

 

和名のツリフネソウは花の姿が帆掛け舟を吊り下げた様にみえることから。

 

 

 

属名の Impatiens はラテン語で「短気な」「忍耐できない」という意味で、この属の植物の蒴果に触れるとすぐ種子をはじき飛ばすところから。

 

種小名の Balfouri はイギリス、エジンバラ植物園長だった John Hutton Balfour への献名。

 

庭に植えられていることもあるから種が飛んで野生化したのかも知れない、日当たりの良い場所に咲いている、インパチェンス・バルフォウリ impatiens balfouri でした。  

©2022 MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より)和名は、花の姿が、帆掛け船をつり下げたかのようにも見えることから。属名は、ギリシャ語の im(=不)と patiens(=忍耐)の合成語からで「忍耐しない」の意。熟した果実にふれるとはじけて種子が飛び散ることから。種小名はイギリス・エジンバラ植物園長だった John Hutton Balfour への献名。

ハナツリフネソウは、ツリフネソウ科の一年草である。草丈は50㎝前後程度に。葉は卵形~卵状楕円形で、表面には軟細毛が見られ、縁には細鋸歯を持ち、茎に互生する。8~9月頃、茎上部の葉腋から長い花柄を出し、掲載した写真に見られるような紅白の組み合わせの花をつける。我が国の山地の水辺や湿気の多い地に自生の見られる一年草である。草丈は30~60㎝程度。茎は多汁質で紅紫色を帯びる。7~9月に紅紫色の花を見せる。 

本来的には観賞用の園芸植物として導入されたが、我が国でも各地で帰化状態にある。我が国では、平成10年(1998)に帰化状態で採取されたのが最初である。 (GKZ植物事典より

 

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トラデスカンティア・フルミネンシス Tradescantia fluminensis

2022-01-23 10:40:37 | ポルトガルの野の花

ツユクサ科、Commelinaceae、ムラサキツユクサ(トラデスカンティア)属、南アメリカ原産の多年草、

学名:Tradescantia fluminensis、

和名:トキワツユクサ(常盤露草)、別名:ノハカタカラクサ(野博多唐草)、

英名:Wandering jew、葡名:Trapoeraba,erva-de-santa-luzia、Marianinha,alho-de-santa-luzia、Trapoeraba-rósea、

2010年5月、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2014年9月25日、2016年9月25日、バイラーダ地方で撮影、

 

三角形の小さな白い花を咲かせる。 雄蕊は6本あり、毛が生えている。葉は卵形で、対生(向かい合って生える)。草丈は50cmほど。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。

 

やや湿っている日陰や水辺に生え、群落を形成する。和名のトキワツユクサは葉が常緑のため、常盤の名がある。

 

属名のトラデスカンティア(Tradescantia)は、17世紀、イギリス、チャールズ1世の庭師(Tradescant さん)の名前にちなむ。種小名のFluminensisはリオ・デ・ジャネイロという意味である。

 

日本には昭和初期に観賞用として持ち込まれ、帰化植物として野生化しており、外来生物法により要注意外来生物に指定されている。北アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアにも定着している。

 

トラデスカンティア・フルミネンシス Tradescantia fluminensis でした。   

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、野生化したハカタカラクサの意から。属名は、イギリスの植物採集家J.トラデスカントの名に因んでいる。種小名は「(ブラジル)リオ・デ・ジャネイロの」の意。

ノハカタカラクサは、ツユクサ科の常緑多年草である。概して暖地の林下等の日陰に見られる事が多い。全草無毛で草丈は1m以上にも及ぶ。茎は斜上することが多い。茎は地に接すると節から不定根を出す。葉は長楕円状卵形で、縁は波状、先端は鋭頭。茎の基部には葉鞘があり茎を抱く。葉鞘には白色毛がある。6~8月頃、葉腋に1~3個の白色で3弁花をつける。本種は、園芸品種のシロフハカタカラクサが野生化すると緑化することが多いことから栽培品が逸出したものと推測されている。我が国へは昭和初期に観賞用として導入されている。/現在は外来生物法により「要注意外来生物」として指定されている。本来南米原産であるが、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア等に帰化状態にある。 トラデスカンティア・フルミネンシス ( GKZ植物事典より)

 

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シレネ・ガルリカ  Silene gallica

2022-01-22 10:13:31 | ポルトガルの野の花

ナデシコ科、Caryophyllaceae、マンテマ属、ヨーロッパ原産の越年草、

学名:Silene gallica、和名:シロバナマンテマ、

英名:Common Catchfly、Small-flowered Catchfly、Windmill Pink、

2010年4月、5月、2014年4月17日、25日、2018 年 5 月 15 日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2015年1月24日、2016年2月8日、20日、25日、6月9日、コスタ・アズール地方で、2018年6月20日、ベイラ地方で撮影

 

シレネ・ガルリカ  Silene gallica の花。花色には少しの濃淡がある。地味な花だがところどころに群生している。山道の日当たりの良い場所にも咲いている。

 

全体に開出毛と腺毛が密に生え、茎は下部から分枝しやや横にはって、上部は直立し高さは 50 cm くらいになる。

 

葉は楕円形で、下部のものは先端の幅が広いへら形となり全縁で柄がなく対生し、長さは 2-4 cm 幅は 0.5-1 cm となる。花期は春から夏で、茎の先端に直径 1cm の白色から淡紅色の 5 弁花を一方向に向けて着いた短い穂を出す。

 

 

 

日本では江戸時代に観賞用に持ちこまれ後に逸出し野生化、本州中部以南の河川敷、市街地、海岸などに見られる外来種となっている。マンテマの語源については、牧野富太郎博士説と深津正氏説とがある。その1、牧野説は『多分Agrostemma(アグロステンマ;ムギセンノウ)という属名の転訛したものではないかと想像する』と記述している。その2、深津説は、イギリス、ノルウエー、スペインから北アフリカの大西洋側に分布する“ハマベマンテマ(ナデシコ科マンテマ属、学名シレネ マリティマ Silene maritima、英名sea Campion)と間違えて、日本に持ち込んだオランダ人が自分達になじみのある“シレネ マリティマ”と伝え、省略と転訛したと記述している。その後、マンテマに定着した。シレネ・ガルリカ Silene gallica でした。   

©2022 MUZVIT

 

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シレネ・ブルガリス  Silene vulgaris

2022-01-21 10:48:30 | ポルトガルの野の花

ナデシコ科、Caryophyllaceae、マンテマ(シレネ)属、ヨーロッパ原産の多年草、世界中の温帯地域に広く帰化、

学名:Silene vulgaris、

和名:シラタマソウ(白玉草)、フクロナデシコ(袋撫子)、フウリンカ(風鈴花)、

英名:Bladder Campion、Maidenstears、葡名:Orelha-de-boi、Erva-traqueira、

2010年5月、2011年2月7日、2014年4月23日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2016年6月9日、2018年5月3日、23日、コスタ・アズール地方で、2016年6月16日、2018年6月20日、ベイラ地方で撮影、

 

シレネ・ブルガリス Silene vulgaris の花。山道沿いの半日陰にひっそりと咲いていた。

 

日本に帰化したのは、第二次大戦後。耕作地や道ばた、斜面の草地などに生え、高さは50~60センチになる。

 

葉は楕円形で対生し、全縁。6月から8月ごろ、茎頂に直径1.5センチほどの白色の5弁花を咲かせる。萼片は球形で、緑白色から紫色の脈がある。

 

ポルトガルでは丘陵地から高山にかけて広く分布し、道端や草原・牧草地などに見られる。スペイン、マンチェゴ地方の煮豆料理 Potaje de garbanzos y collejas はヒヨコマメと共にシレネ・ブルガリスの葉や茎を使う。

 

シレネ・ブルガリス Silene vulgaris でした。  

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、萼筒が白色を帯びていることから。属名は、ギリシャ神話の酒神バッカスの養父であるシレネスの名に因んでいる。種小名は「普通の」の意。

シラタマソウはナデシコ科の多年草である。茎は無毛・平滑で草丈は20~50㎝程度となる。葉は殆ど無柄の長楕円状で、打歩は全縁、先端部はほぼ鈍頭で茎に対生する。6~8月頃、茎頂に径1,5㎝程度で白色の花をつける。和名に示されるように萼筒は膨らみを見せ、花被片は5個で、各列片は2深列する。我が国へは戦後帰化状態にある。 ( GKZ植物事典より)

 

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ラシラス・クリメヌム Lathyrus clymenum

2022-01-19 10:04:29 | ポルトガルの野の花

マメ科、Fabaceae、レンリソウ(連理草)属、地中海沿岸地域原産の蔓性多年草、

学名:Lathyrus clymenum、

和名:オトメレンリソウ(乙女連理草)、

2010年5月、2014年4月25日、2015年5月5日、2016年2月8日、20日、2016年5月31日、2018 年 5月 5 日、10 日、ポルトガル、アレンテージョ地方、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ラシラス・クリメヌム Lathyrus clymenum の花。日当たりの良い道路わきに他の植物にもたれかかるように咲いている。花の直径は1cmほど。

 

 レンリソウ属はスイートピーなどを含め、およそ160種が世界中の温帯地域を中心に分布。ヨーロッパに52種、北アメリカに30種、アジアに78種、東アフリカに24種、南アメリカ温帯地域に24種が分布。

 

葉は1対の線形の小葉と巻きひげをもつ。草丈は他の植物に絡み合って50~60cmほどまで延びる。

 

花柄は長く、赤紫色に竜骨弁がクリーム色の花がつく。

 

ラシラス・クリメヌム  Lathyrus clymenum でした。   

©2022 MUZVIT

 

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アリウム・ロセウム  Allium roseum

2022-01-18 10:02:35 | ポルトガルの野の花

ユリ科、Liliaceae、アリウム属、地中海沿岸地域原産 の多年草、

学名:Allium roseum、

和名:アリウム・ロセウム、ローズ・ガーリック、

英名:Rosy Garlic、Rose Garlic、Rosy-flowered Garlic、葡名:Alho-rosado、

2010年4月、5月、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2014年4月23日、28日、2018年5月1日、3日、4日、7日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

アリウム・ロセウム Allium roseum の花。花の直径は5~8mmほど。草丈は50cmほど。

 

星型の小さな花が寄り固まって直径4センチほどの繖形(傘状)の花になる。

 

 

 

 山道の日当たりの良い場所に自生している。花は濃桃色から白でまばらにつく。

 

草原に群生していることもある。鱗茎はニンニクと同じように用いる。アリウム・ロセウム Allium roseum でした。   

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、学名の音読みから。属名の Allium は、ラテン語の alere(=匂い)を語源とするニンニクのラテン古名。種小名は「バラ色の」の意。

アリウム・ロゼウムはネギ科(←ユリ科)の多年草である。本種は、原産地の項に記した地の日当たりの良い草原に群落していることの多い野草である。草丈は、30~40㎝程度となる。葉はネギと同様の細い円筒形である。5~6月頃、花茎の先に散形花序をつけ、径6~8㎜程度で淡桃色~白色の小花を多数つける。花被片は5個。 ( GKZ植物事典より)

 

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アルクトテカ・カレンドュラ  Arctotheca calendula

2022-01-17 10:23:42 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、ワタゲハナグルマ(アルクトテカ)属、南アフリカ原産の多年草、

学名:Arctotheca calendula、

和名:ワタゲハナグルマ(綿毛花車)、

英名:Cape Weed、Cape Dandelion、Cape Marigold、葡名:Erva-gorda,

2010年5月、2015年4月27日、5月7日、2016年5月31日、2017年6月9日、13日、2018年5月13日、2020年2月27日、3月15日、ポルトガル、コスタ・アズール地方、アレンテージョ地方で撮影、

 

アルクトテカ・カレンドュラ Arctotheca calendula の花。直径4~5センチほどの花。夜には閉じる。

 

葉はロゼット状で広がり、4-5対ほどに深裂する。葉の長さは20センチくらいで、深く波状に切れ込んでいる。

 

塩田の近くの葡萄畑にもいっせいに咲き誇っている。

 

舌状花の裏面は紫色となる。

 

茎には褐色の毛が生える。 匍匐茎を出して繁殖をする。アルクトテカ・カレンドュラ Arctotheca calendula でした。   

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は葉(裏)が綿毛に包まれており花がハナグルマ(=ガーベラ)に似ていることからと推測される。属名はギリシャ語の arktos(=持ち運ぶ、生み出す)と theka(=葯)の合成語から。種小名はラテン語の kalendae(=月の始め)を語源としており、開花期間が長いことを示している。

ワタゲハナグルマは、キク科の一年草または多年草である。葉のほとんどは根出葉もしくは茎の下部から出て、地表を覆うように広がりを見せる。花茎は 10~15㎝程度で、花径は5㎝前後。花は陽光を浴びると開花し、夜間は閉じる。翌日又開花する。葉の表面には毛が見られる。裏面は白毛が密生し全体的に 白っぽく見える。葉は羽状に深く切れ込みを見せる。我が国では、ケープ・ウィードやアークトセカの名でグランドカヴァー・プランツとして園芸界で販売され ていたこともある。( GKZ植物事典より)

 

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リソドラ・フルティコサ Lithodora fruticosa

2022-01-16 10:47:36 | ポルトガルの野の花

ムラサキ科、Boraginaceae、ミヤマホタルカズラ(リソドラ)属、ヨーロッパ南部原産の常緑低木、

学名:Lithodora fruticosa、

和名:ミヤマホタルカズラ(深山蛍蔓)、

英名:Shrubby Gromwell、葡名:Erva-das-sete-sangrias、

2010年5月、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2009年3月8日、11日、2014年3月19日、11月16日、12月16日、29日、2015年1月13日、27日、28日、2016年2月20日、2021年2月14日、コスタ・アズール地方で、2009年2月、2015年12月23日、アルガルベ地方で、2016年6月16日、2018年6月20日、ベイラ地方で撮影、

 

リソドラ・フルティコサ Lithodora fruticosa の花。花は頂部に数個固まって付く。

 

濃い紫色で毛がある。半匍匐性の低木。樹高は50cmほど。

 

沿道や明るい森の中に自生。

 

花は弱いが次から次に花をつける。

 

他の草に絡まって枝を広げる。リソドラ・フルティコサ Lithodora fruticosa でした。  

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、学名の音読みから。属名はギリシャ語の lithos(=石)と odora(=匂い)の合成語からかと推測される。種小名は「低木状の」の意。

リソドラ・フルティコサはムラサキ科の常緑低木である。本種は、原産地の項に記した地の海抜0~1700m級高地までの概して石灰質土壌地帯で、日当たりの良い草地に自生の見られる灌木である。茎は、概して斜上し、樹高は50㎝程度までとなる。茎は、良く分枝をし、マット状に横方向に広がりを見せる。樹皮は白色の細毛で覆われている。葉は中央部が凹みを見せるほぼ披針形で、縁部は全縁、先端部はほぼ鈍頭、基部には短い葉柄が伴い、枝に密に互生する。葉の表面には白色の細毛が散生する。3~5月頃、茎頂並びに枝先の葉腋から径2㎝程度で青色の筒状花を次々と開花させる。花冠は5裂し、花冠喉部には白色の長細毛が密生する。  ( GKZ植物事典より)

 

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ゲラニウム・モーレ Geranium molle

2022-01-14 10:24:23 | ポルトガルの野の花

フウロソウ科、Geraniaceae、フウロソウ属、ヨーロッパ原産の多年草、

学名:Geranium molle、

和名:ヤワゲフウロ(柔毛風露)、

英名:Smallflowered Crane's-bill、Dove’s-foot、Crane’s-bill、

葡名:Bico-de-pomba-menor、

2009年6月21日、ポルトガル、ベイラ地方で、2010年5月、2014年4月25日、2016年2月20日、アレンテージョ地方で、2015年4月27日、2016年1月29日、2月7日、29日、2018年1月25日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ゲラニウム・モーレ Geranium molle の花。花弁は深く切れ込む。根生葉は丸く4-5裂して、裂片は更に数裂して全体は丸い。

 

茎や萼に軟毛がある。属名は、geranos(=ツル)から出たギリシャ古名。 長いくちばし状の果実をツルのくちばしにたとえたものとか。種小名は「柔軟毛のある」の意、和名は学名(molle)の直訳から。

 

地面を匍匐し枝分かれしながら広がる。

 

 

 

ゲラニウム・モーレ Geranium molle でした。  

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、学名の直訳から。属名は、geranos(=ツル)から出たギリシャ古名。長いくちばし状の果実をツルのくちばしにたとえたものとか。種小名は「柔軟毛のある」の意。

ヤワゲフウロは、フウロソウ科の多年草である。草丈は10~50㎝程度。学名・和名に示されるように全草に柔軟毛が密生する。茎はよく分枝をし幾分斜上する。根生葉は長い葉柄を持った円形であるが掌状に5~9深裂する。4~5月頃、枝先に径1㎝程度で紅紫色の花をつける。花は5弁花であるが、花弁の先端部で2深裂するため、遠目には10遍花のようにも見えてしまう。本種は等しく帰化植物であるアメリカフウロと似ているが、アメリカフウロ程は葉の切れ込みは深くは無い。また、花弁の先端部に関しては、アメリカフウロは切れ込むと言うよりも、内方に凹むと言った感じであるが、本種は深く切れ込みが入る。更に、アメリカフウロの場合、萼片が花弁よりも長いので、花を真上から見ると萼片の先端部が見えるが、本種はそうならない。花色も、本種は、アメリカフウロよりも色濃いと言える。本種は、本来地中海沿岸地方原産であるが、今日、世界的に広まり見せ、各国で帰化状態にある。我が国では昭和51年(1976)に室蘭市で野生化状態の本種が初めて確認され、その後、各地で帰化状態にある。 ( GKZ植物事典より)

 

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