The wild flowers of Portugal. ポルトガルの野の花 

学名など判ったものだけ明記しています。和名などをご存知の方はどうか教えてください。

ティムス・セルピルム Thymus serpyllum

2022-05-31 10:23:39 | ポルトガルの野の花

シソ科、Lamiaceae、イブキジャコウソウ(タイム)属、ヨーロッパ原産の常緑低木、

学名:Thymus serpyllum、

和名:ヨウシュイブキジャコウソウ(洋種伊吹麝香草)、

英名:Breckland Thyme、Wild Thyme、Creeping Thyme、葡名:Selpil、Erva-ursa、

2010年4月15日、ポルトガル、エストレマドゥーラ地方で、2010年6月、2015年5月5日、2016年2月16日、2018年5月1日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ひとつの花の直径は3mmほど。タイム属 に は100以上の種と変種があり、ヨーロッパ全土には50種以上が自生。ティムス・セルピルム Thymus serpyllum はその代表的な種。

 

タイムという名の語源は、ギリシャ語で「力」を意味する this に由来するとも言われ、古代エジプトで遺体をミイラにする際に使われた tham という芳香植物に由来するとも言われている。また、tham のギリシャ名 thumo には「私は香る」という意味がある。

 

古くから南仏の人々は、同じ種類のタイムでも自生場所の違いによって香りが異なるものが収穫できることを経験的に知っていた。フランスでは1960年代初頭からこうした場所の変化に伴う香りのヴァリエーションを化学的に裏付ける研究がなされ、タイムは同じ種類のものであっても自生している環境の違いによってエッセンシャルオイルの特性成分が大きく異なる、いわゆる「ケモタイプ」と呼ばれる芳香植物であることがわかった。(日本エステル社サイトより)

 

強風吹きつける大西洋を望む断崖に自生。直径1mにも育った大株のティムス・セルピルム、そしてあたりに良い香りを放つ。

 

ティムス・セルピルム Thymus serpyllum でした。   

©2022  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、木姿が我が国のイブキジャコウソウに良く似ていることから。属名は、theyein(=香を香らせる)に由来するラテン古名に因んでいる。種小名は、「ゆっくり匍匐する」の意。

セイヨウイブキジャコウソウは、シソ科の草本性常緑小低木である。自生地では完全に枝が匍匐すると言われるが、暖地では花芽が付く頃に枝が立ち上がりを見せる。樹高は20~40㎝程度となる。葉は卵形~披針形で枝に対生する。5~7月頃、枝先に総状花序を出し、径3㎜程度で橙色の小花をつける。花はシソ科特有の唇形で、花冠は5裂する。ハーブの世界では、料理には消化促進用に並びに肉や魚料理では匂い消しに利用される。また鎮静効果作用からハーブ・ティーとしても用いられる。暖地では、地面にマット状に広がりを見せるので、通年利用が可能なハーブとして珍重される。花はピンクの小花である。 (GKZ植物事典より) 

 

 

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ケンタウリウム・プルケリマ Centaurium pulcherrima

2022-05-30 09:53:20 | ポルトガルの野の花

リンドウ科、Gentianaceae、シマセンブリ(ケンタウリウム)属、ヨーロッパ原産、多年草、

学名:Centaurium pulcherrima、

和名:コマチリンドウ(小町竜胆)、

英名:Lesser Centaury、

2014年6月12日、2016年6月5日、9日、2020年5月21日、28日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

花の直径は3mmほどで、写真のピントが取りづらいほど小さい。日当たりの良い草むらや道端に咲く。

 

草丈は5~7cmほど。花冠は5つに裂ける。

 

葉は楕円形で、向かい合って生える(対生)。開花時期は5月から9月。

 

リンドウ科シマセンブリ属(ケンタウリウム属)の越年草。ケンタウリウム属は世界に30種くらい分布する。属名の Centaurium はギリシャ神話に登場する「ケンタウルス(Centaurus)」に由来する。

 

ケンタウリウム・プルケリマ Centaurium pulcherrima でした。

©2022   MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 属名は、古代ギリシャ語の植物名 kentaurion に由来していると言う。種小名は、「美しい」の意。

ケンタウリア・プルケリマはリンドウ科の多年草である。草丈は5~7㎝程度。葉は楕円形で、全縁、鋭頭、無柄で茎に対生する。5~9月頃、茎頂に円錐花序を出し、径3㎜程度でピンクの筒状花をつける。花冠は5裂する。(GKZ植物事典より) 

 

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サルビア・プラテンシス Salvia pratensis

2022-05-29 10:57:39 | ポルトガルの野の花

シソ科、Lamiaceae、アキギリ(サルヴィア)属、地中海沿岸地域原産 の多年草、

ヨーロッパから西アジア、北アフリカに分布、

学名:Salvia pratensis、

和名:サルビア・プラテンシス、メドーセージ、

英名:Meadow Clary、Meadow Sage、

2010年5月、2011年3月10日、2013年4月29日、2015年2月11日、5月5日、6日、2016年1月29日、2月7日、8日、22日、10月27日、2018年5月1日、4日、2020年2月21日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

サルビア・プラテンシス Salvia pratensis の花。花の直径は1cmほど。草丈は1mほどにもなる。

 

海岸線の崖の上の台地。ところどころに株立ちで自生している。近づくと良い香りが漂ってくる。葉は長卵形で対生し、表面はざらざらし、手のひらサイズほどもある。

 

風当たりの強い日当たりの良い場所に自生している。3月ごろから穂状花序をだし、濃い青紫色やまれにピンク色や白色の花を咲かせる。

 

属名の Salvia は ラテン語の「salvare(治療)」からきている。薬用になるものが多いことから名づけられた。

 

サルヴィア・プラテンシス Salvia pratensis でした。   

©2022  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は英名の音読みから。属名は、ラテン語の salvare(=治癒する)に由来し、この属には薬草として用いられる植物が多いため。種小名は「草原に育つ」の意。

メドーセージは、シソ科の多年草。草丈は20~60㎝程度となる。茎は方形で、周囲に白色の細毛が覆う。葉は広楕円形で、縁部には鋸歯があり、先端部は鈍頭、、茎に対生する。葉の表面には皺が目立つ。5~7月頃、茎上部並びに枝先に総状花序を出し、径1㎝程度で青紫色の唇花を多数つける。花筒は、白色の細毛が密生する。全草に芳香がある。(GKZ植物事典より) 

 

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リコペルシクム・エスクレントゥム Lycopersicum esculentum

2022-05-28 09:47:39 | ポルトガルの野の花

ナス科、Solanaceae、ナス属、南アメリカ、アンデス高原地帯(ペルー、エクアドル)原産、

学名:Lycopersicum esculentum、

和名:ミニトマト、プチトマト、英名:Cherry Tomato、葡名:Tomate uva、

2016年11月17日、ポルトガル、アレンテージョ地方で撮影、

 

リコペルシクム・エスクレントゥム Lycopersicum esculentum の花。

 

キノコが生える森の縁でナス科らしい今まで見たことがない花を初見。ミニトマトの様な果実も出来ていた。写真を撮り持ち帰って調べてみるとどうやらミニトマトと確認。残飯から生え野生化したものかも知れない。

 

花の直径は2cmほど、鮮やかな黄色の5弁で、ナス科特有の先端が尖る星型。草丈は50cmほど。

 

日本には18世紀の初頭にオランダから伝えられたと言われており、貝原益軒が執筆した「大和本草」(1708)には「唐柿」の名前で登場。生薬名をバンカ(番茄)といい、 果実に健胃作用や食欲増進作がある。ルチンとビタミンCに動脈硬化の予防が期待できるほか、リコピンはβカロテンに比べて二倍の抗酸化作用があると言われている。

 

ミニトマトは野生種の性質が残っているので、強健で栽培しやすい。リコペルシクム・エスクレントゥム Lycopersicum esculentum でした。

©2022  MUZVIT

 

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エロファカ・ボエチカ Erophaca boetica

2022-05-27 10:19:27 | ポルトガルの野の花

マメ科、Fabaceae、ゲンゲ属、ヨーロッパ地中海沿岸地域、南西アジア~イベリア半島~北アフリカ原産、

学名:Erophaca baetica、又は:Astragalus lusitanicus、

英名:Iberian Milk-vetch、Oriental Vetch、葡名:Alfavaca-silvestre、Alfavaca-dos-montes、

2011年1月、2015年1月24日、2月5日、12日、2016年1月15日、19日、2月8日、16日、29日、2018年1月25日、2月12日、2020年2月20日、2021年3月9日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2015年12月23日、アルガルベ地方で撮影、

 

早いところでは12月下旬からの開花を見る。この時期にはオキザリス、カモミール、スイート・アリッサム、カレンドラ、そしてアレクリンなども咲いている。

 

エロファカ・ボエチカ Erophaca boetica、またはアストラガルス・ルジタニクス Astragalus lusitanicus の花。花の長さは3cmほど。

 

草丈は60~70cmほど。標高の低い山道沿いの陽だまりのところどころに自生している。

 

果実。種小名のルジタニクスは「ポルトガルの」という意。葉は長楕円形で対生。

 

エロファカ・ボエチカ Erophaca boetica(アストラガルス・ルジタニクス Astragalus lusitanicus )でした。   

©2022  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 属名は距骨を意味するギリシャ古名から。種小名は「ポルトガルの」の意で、古代ローマ時代には、ポルトガルが Lusitania と呼ばれていたことから。

エロファカ・ボエチカ Erophaca boetica(アストラガルス・ルジタニクス)はマメ科の多年草である。草丈は30~70㎝程度となる。葉は羽状複葉で、小葉は、長さ1~1,5㎝程度の楕円形である。1~4月頃、茎上部の葉腋から総状花序を出し、長さ3㎝程度でクリーム色の花をつける。花は、花筒部は長いが、花冠はマメ科特有の蝶形花である。萼筒は茶色の細毛で覆われている。花後には、長さ6~7㎝程度で、外側を柔毛で覆われた莢果をつけ、黒熟する。本種は、原産地の項に記した地の標高300~1500m程度の地で、概して日当たりが良く、斜面となっているような場所に自生する。(GKZ植物事典より) 

 

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アンクサ・ウンドゥラタ Anchusa undulata

2022-05-26 11:01:52 | ポルトガルの野の花

ムラサキ科、Boraginaceae、ウシノシタグサ(アンクーサ)属、ヨーロッパ地中海沿岸地域原産の多年草、

学名:Anchusa undulata、

英名:Undulate Alkanet、

葡名:Buglossa-ondeada、Buglossa-ondulada、Lingua-de-vaca-ondeada、

2010年5月、2011年3月、2016年2月18日、ポルトガル、アレンテージョ地方で撮影、

 

アンクサ・ウンドゥラタ  Anchusa undulata の花。花の直径は5mmほど。草丈は20~30cmほど。

 

葉や茎は剛毛に覆われ、葉は披針形でざらざらしている。

 

ワスレナグサの花によく似た花をつけるので、アフリカワスレナグサと呼ばれることもある。ウシノシタグサ属は全般に茎や葉は毛深く、触るとざらざらすることからか、ウシノシタグサ属と呼ばれる。

 

花は枝分かれしたらせん花序につき徐々に開花させる。ムラサキ科には約100属、約2000種の植物がある。ウシノシタグサ属は南ヨーロッパ、アフリカ、コーカサス原産で約35種。

 

アンクサ・ウンドゥラタ  Anchusa undulata でした。   

©2022   MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 属名の Anchusa とはギリシャ語の「化粧品」や「紅」の意で、古代エジプト時代から頬紅や口紅に用いられてきたことによる。種小名は「波打つ、波形の、うねりを見せる」の意。

アンクサ・ウンデゥラーターは、ムラサキ科の多年草である。草丈は30~60㎝となる。全草が白い粗毛で覆われている。根出葉は大形の披針形で、縁部には鋸歯があり、縁部は緩やかに上下に波を打ち、地に広がりロゼットを構成する。茎葉は長さ3~5,5㎝、幅0,5~1,5㎝程度の披針形で、茎に互生する。3~5月頃、茎上部で分枝をし、各枝先に総状花序を出し、径5㎜程度の漏斗形花をつける。花色は、紫色~青色~赤色となる。花冠は5裂する。 (GKZ植物事典より)

 

 

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ユーホルビア・カラキアス  Euphorbia caracias

2022-05-25 10:08:56 | ポルトガルの野の花

トウダイグサ科、Euphorbiaceae、トウダイグサ(ユーホルビア)属、ヨーロッパ地中海沿岸地域原産の常緑多年草

学名:Euphorbia caracias、

和名:ユーホルビア・カラキアス、

英名・Large Mediterranean Spurge、Bush Spurge、Albanian Squrge、

2011年1月、2月27日、3月10日、2016年1月16日、2月1日、22日、2018年5月3日、2020年3月7日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ユーホルビア・カラキアス Euphorbia caracias の花。花の直径は7mmほど、固まりは直径5cmほど。

 

草丈は60~70cmほど。花序の長さは10cmほど。花弁のように見えるのは苞で苞の色は黄緑色。中心部は紫褐色。葉は青緑色で線形~楕円形、長さは10cmほど。

 

標高の低い山道沿いに自生している。同じ場所に2月末に訪れると果実が出来ていた。

 

ユーホルビア(Euphorbia)属植物の一部は、その乳液、樹液に毒性があり、 接触すると皮膚、目に炎症を起こす。失明に至った例も報告されている。眼障害を報告されているものには、E.caracias も含まれている。(稲葉眼科ホームページより)

 

ユーホルビア・カラキアス Euphorbia caracias でした。   

©2022  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、学名の音読みから。属名は、ローマ時代のモーリタニアの医師 Euphorbus の名に因んでいる。種小名はギリシャの医師ディオスコリデスが用いたこの属の植物名Xapakiaçから派生したラテン名 characias から。

ユーフォルビア・カラシアスはトウダイグサ科の多年草である。所謂地中海沿岸産のトウダイグサの仲間の一種である。茎は太く、斜上または直立し樹高は1~1,5m程度となる。葉は淡青緑色の狭楕円形で、長さ10~15㎝程度で、茎に螺旋状に互生する。葉は、葉柄を持たず下垂してしまう。3~5月頃、盃状花序を出し、長い花柄の先に黄緑色の筒状花を多数つける。花弁の様に見える部位は、実際は苞である。花後には毛深い蒴果をつける。(GKZ植物事典より)

 

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マルバ・シルヴェストリス Malva sylvestris

2022-05-24 10:15:17 | ポルトガルの野の花

アオイ科、Malvaceae、ゼニアオイ(マルバ)属、多年草、ヨーロッパ南部原産、

学名:Malva sylvestris、

和名:ウスベニアオイ(薄紅葵)、ブルーマロウ、

英名:Common Mallow、Tall Mallow、High Mallow、Blue Mallow、

仏名:Mauve des bois、葡名:malva、

2015年6月13日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2016年6月16日、2017年5月23日、ベイラ地方で撮影、

 

大変丈夫で寒さに強い植物であり、草丈は60cmから、大きいものでは2mに達することもある。

 

初夏から夏にかけて赤紫色の花を咲かせる。花はハーブティとして利用されており、お湯を注ぐと透きとおった青いお茶になる。レモンを浮かべるとピンク色に変色するので、大変人気がある。近縁種のハーブに、芳香をもつムスクマロウや、平たく広がるクリーピングマロウがある。コモンマロウの花の水溶液は、酸性や塩基性の溶液を加えると色が変化するので、理科の教材や夏休みの自由研究などで利用されることがある。

 

若葉と花はサラダやハーブティに、葉と根は茹でて、野菜としても利用できる。民間薬として、咳や胃炎に効果があるとされている。ただし、妊娠している人や何らかの食べ物にアレルギーがある人、医師の治療を受けている人は飲用・飲食を控えるか、掛かり付けの医者に相談してからの服用が望ましい。

 

良く日のあたる場所に自生、土は水はけの良い弱アルカリ性のものが適している。夏場は乾きやすいので水やりを怠らなくすると良く育つ。比較的多湿を好む。(Wikipediaより)

 

マルバ・シルヴェストリス Malva sylvestris でした。

©2022  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 属名の malva とはギリシャ語の「軟らかくする」に由来している。この植物のもつ粘液に苦しみや痛みを和らげる緩和剤の効果があるからという。種小名は「野生の」の意。

ウスベニアオイは、アオイ科の多年草である。茎は円柱形で、直立する。草丈は2mほどにも。葉は掌状に5~7裂する。夏場に花色ピンク~赤紫色の花を見せる。花弁は5枚で、濃紫色の筋が見られる。(GKZ植物事典より)

 

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ロブラリア・マリティマ Lobularia maritima

2022-05-23 10:21:31 | ポルトガルの野の花

アブラナ科、Brassicaceae、ロブラリア属、ヨーロッパ地中海沿岸原産・半耐寒性一年草、

学名:Lobularia maritima、

和名:ニワナズナ(庭薺)、スイート・アリッサム、

英名:Sweet Alyssum、Sweet Alison、Seaside Loburaria、

葡名:Lobularia、Alisso、Alisso-doce、Flor-de-mel、Tomelos、Açafata-de-prata、Escudinha、Alyssum、

2011年1月、2015年1月9日、24日、12月4日、12日、2016年2月16日、29日、11月22日、12月18日、2018年1月25日、5月4日、2021年1月5日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2009年2月、2010年12月27日、2015年11月11日、12月23日、アルガルベ地方で撮影、

 

ロブラリア・マリティマ Lobularia maritima の花。花の直径は3mmほど、固まりは直径2cmほど。

 

草丈は10~40cm。葉は長楕円形で非常に細く、地際からよく分枝して、マット状に広がる。花色に白・薄いピンク・藤色などがあり、強い香りがある。

 

地中海沿岸に4、5種が分布する。種小名にマリティマ「海の近く」とあるように、東ヨーロッパから西アジアの海岸沿いの温暖な地方に分布する。

 

海辺の石垣の間にも生えている。

 

「ニワナズナ」という和名があるがほとんど使われず、英名のままスイート・アリッサムと呼ばれることが多い。ポルトガルでは12月から春を感じ咲き始める。ロブラリア・マリティマLobularia maritima でした。   

©2022  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) ニワナズナはアブラナ科の多年草である。(日本での栽培では1年草扱いとなる。)草丈は10~40cm程度である。しかし株元から次々と枝分かれ草丈以上の拡がりを見せ半球状のクッションをつくる。葉は狭楕円状の小葉で茎に互生する。真夏・真冬を除いてほぼ通年開花する。花は花茎の頂部に径2㎝程度の花序を出し、径3㎜程度で白色の4弁花を多数つける。花色は、白色以外にも紫やオレンジ色などと多彩である。 (GKZ植物事典より)

 

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ゲラニウム・プルプレウム Geranium purpureum

2022-05-22 11:18:37 | ポルトガルの野の花

フウロソウ科、Geraniaceae、フウロソウ属、

学名:Geranium purpureum、

和名:リトルロビン、英名:Little Robin、Lesser Herb Robert、

葡名:Bico-de-grou、 Bico-de-grou-robertino、Erva-de-são-roberto、Erva-de-são-roque、Erva-roberta、 Pássara、

2011年3月、2014年4月17日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2016年7月17日、2017年5月23日、ベイラ地方で、2018年5月4日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ゲラニウム・プルプレウム Geranium purpureum の花。フウロソウ属には420種類以上が確認されている。

 

花の直径は7mmほど。花弁は先が丸くほとんど切れ込みがない。花弁の赤みは G. robertianumに比べて少ない。

 

ポルトガルの牧場、草原、森、沿道などに自生。

 

葉は羽状複葉ではなく3出複葉。茎は有毛。草丈は20cmほど。

 

種小名の purpureumは「紫色の」の意。ゲラニウム・プルプレウム Geranium purpureum でした。  

©2022  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 属名は、geranos(=ツル)から出たギリシャ古名。長いくちばし状の果実をツルのくちばしにたとえたものとか。種小名は「帯紫色の」の意。

ゲラニウム・プルプレウムは、フウロソウ科の多年草である。草丈は10~35㎝程度(場所によってはもっと大きくなる)となる。株元から根生葉を出し、ロ ゼット状に広がりを見せる。茎葉は、鳥足状葉で、3~5裂する。裂片は長さ1,5~8,5㎝程度の卵形で、更に羽状に深裂する。3~7月頃に花茎を出し、 紅紫色の5弁花を見せる。花径は5~9,5㎜程度である。(GKZ植物事典より)

 

 

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ペトロラギア・ナンテウイリイ Petrorhagia nanteuilii

2022-05-21 09:54:11 | ポルトガルの野の花

ナデシコ科、Caryophyllaceae、コモチナデシコ属、ヨーロッパ原産、2年草、

学名:Petrorhagia nanteuilii、

和名:ミチバタナデシコ(道端撫子)、

英名:Childing Pink、Productive Carnation、Proliferous Pink、Wild Carnation、葡名:Petroragia-do-nateil、

2010年4月29日、2015年7月5日、2016年5月31日、2018年5月6日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ペトロラギア・ナンテウイリイ Petrorhagia nanteuilii の花。茎は下部で分岐し、草丈は30cmほどになる。茎は無毛型と有毛型がある。

 

葉は線形で対生し、基部が合着して鞘状になる。

 

茎の頂に球状の花序をつけ、直径1cmほどの淡紅色の5弁花を苞片の間から出す。花は普通1個か2個程度しか見ることができない。花期は晩春。

 

 

 

種子は盾形で細かいこぶ状隆起がある。道端や草地に自生。日本各地にも帰化状態にある。ペトロラギア・ナンテウイリイ Petrorhagia nanteuilii でした。

©2022  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は学名の音読みから。属名は、ギリシャ語の petrosus(=岩の)とrahagia(=割れ目)の合成語からで、岩の割れ目等のような場所に発生するの意。種小名はフランスの植物学者ロジャー・ナントー(Roger de Nanteuil)への献名。

ミチバタナデシコはナデシコ科の2年草である。茎下部で分枝をし、茎上部では分枝をしない。草丈は30㎝程度となる。葉は、長さ5㎝程度の線形で、全縁、鋭頭で、基部は合着して鞘状となり茎に対生する。4~6月頃、茎頂に径1㎝程度で淡紅色の5弁花を付ける。花弁の先端部は2浅裂する。花後の果実は円筒形で、熟すと種子を放出する。種子は盾形表面に細かい瘤状突起がある。本種は、原産地の項に記した地が原産地であるが、今日、アメリカやオーストラ等で帰化状態にある。我が国でも、帰化状態にある。 (GKZ植物事典より)

 

 

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シレネ・コロラタ Silene colorata

2022-05-20 10:21:55 | ポルトガルの野の花

ナデシコ科、Caryophyllaceae、マンテマ(シレネ)属、南西アジア~地中海沿岸地域~カナリア諸島原産の多年草、

学名:Silene colorata、

英名:Pink Pirouette、Dwarf Pink Star、Mediterranean Catchfly、

葡名:Silene-rosada、

2010年5月、2014年4月17日、2015年5月7日、2018年1月30日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2016年2月18日、2018年5月15日、アレンテージョ地方で撮影、

 

シレネ・コロラタ Silene colorata の花。花は直径1cmほど。花房は頑丈な刺々しい毛に覆われているのに対し花弁は弱々しくどれもよじれている。

 

午前中の花の状態。

 

午後にはよじれてしまう。

 

日当たりの良い場所に咲いている。茎は細長くいつも風に揺れていたのでシャッターチャンスがなかなかない。草丈は50cmほど。

 

シレネ・コロラタ Silene coloratas でした。   

©2022  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、学名の音読みから。属名は、ギリシャ神話の酒神バッカスの養父であるシレネスの名に因んでいる。種小名は「着色した」の意。

シレネ・コロラータはナデシコ科の2年草である。本種は、概して原産地の項に記した地の砂浜や日当たりの良い草原・耕作地等に自生の見られる野草である。茎は直立し、草丈は10~60㎝程度となる。葉は線形~倒披針形で茎に対生する。葉や茎には白色の細毛が見られる。4~6月頃茎上部に総状花序を出し、3~6個の花をつける。花は径1㎝程度の筒状花で、花冠は5裂する。裂片は咲き始めは平開するが、午後になると掲載した写真(上)に見られるように、先端部が内側に巻き込むようになる。花後には長さ5~9㎜程度で6角形状の蒴果をつける。 (GKZ植物事典より) 

 

 

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エロディウム・モスシャツム Erodium moschatum

2022-05-19 10:03:25 | ポルトガルの野の花

フウロソウ科、Geraniaceae、オランダフウロソウ(エロディウム)属、地中海沿岸地域原産の耐寒性多年草、

学名:Erodium moschatum、

英名:Musk Stork’s-bill、Whitestem Filaree、

葡名:Agulha-de-pastor-moscada、Agulha-moscada、Agulheira-moscada、Almiscareira、Bico-de-cegonha-moscado、 Bico-de-grou-moscado、Erva-alfinete、Erva-relógio、Foguetes、Piquêtas、

2011年1月26日、2015年1月24日、2016年1月19日、2月15日、17日、2020年2月27日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2016年2月18日、アレンテージョ地方で撮影、

 

草丈10~40cm、

 

 

 

 

 

花後にはコウノトリの口ばしのような種子ができる。

 

エロディウム・モスシャツム Erodium moschatumでした。

 

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コリジオラ・テレフィイフォリア Corrigiola telephiifolia

2022-05-18 08:35:46 | ポルトガルの野の花

ナデシコ科、Caryophyllaceae、コリジオラ属、西地中海沿岸地域原産、有毒植物(根)、

学名:Corrigiola telephiifolia、

英名:Strapwort、葡名:Corrigiola telephifolia、

2014年11月12日、16日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2015年1月24日、10月29日、2020年7月19日、コスタ・アズール地方で、2009年6月21日、2015年12月23日、アルガルベ地方で撮影、

 

コリジオラ・テレフィイフォリア Corrigiola telephiifoliaの花。一緒に生えている額辺の赤花とは種小名が違うので、区別した。

 

花の直径は2mmほどと極小。肉眼ではなかなか確認できない。学名の Corrigiola は(紐)、の意。デジカメで撮って初めて5弁花だと確認できたほど。

 

顎弁も5枚、雄蕊は5本。花色は淡い緑をおびた白。草丈は10cmほど。匍匐して横に30~40cmほど広がる。

 

 

 

ポルトガルでは花の少ない11月、キノコ観察で森に入り、その開けた草地で確認。砒素など重金属を除去できるかもしれない植物だと研究が進んでいるとか。コリジオラ・テレフィイフォリア Corrigiola telephiifolia でした。

©2022  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は学名の音読みから。属名は、ギリシャ語で「紐状の」の意。種小名は「多肉質葉の」の意。

コリジオラ・テレフィフォリアはナデシコ科の多年草である。草丈は15~30㎝程度となる。茎は赤味を帯びており、30~40㎝程度地を横走しマット状に広まりを見せる。葉は、長さ1㎝程度の楕円状で、縁部は全縁、先端部は円頭、基部では幾分葉柄状に狭まり茎に対生する。4~10月頃、茎頂並びに枝先に集散花序を出し、径2㎜程度で5弁の淡緑白花を多数付ける。萼片も5個で花被片と同色。雄蕊も5個、雌蕊は1個。花後には長さ1~2㎜程度の蒴果をつけ、完熟すると割れて種子を放出する。本種は国際自然保護連盟(IUCN)では近い将来絶滅が危惧される種(LC)としてレッド・リストにリスト・アップされている。 (GKZ植物事典より)

 

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ディプロタキス・カトリカ Diplotaxis catholica

2022-05-17 10:50:49 | ポルトガルの野の花

アブラナ科、Brassicaceae、エダウチナズナ属、ヨーロッパ地中海沿岸地域原産の多年草、

学名:Diplotaxis catholica、

英名:Wall-rocket、葡名:Grisandra、Saramango amarelo、

2010年12月、ポルトガル、アルガルベ地方で、2020年3月7日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ディプロタキス・カトリカ Diplotaxis catholica の花。花の直径は1cmほど。草丈は30~50cmほど。

 

根生葉は深く切れ込む。葉は羽状に深裂、形の変化が大きい。

 

 

 

風の冷たい12月、他の花に先がけて春を告げる。

 

日当たりの良い牧場などにカモミールに混ざって咲いている。切れた根からでも再生が可能で繁殖力が強く、駆除が困難な雑草である。ディプロタキス・カトリカ Diplotaxis catholica でした。

©2022  MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より) 属名は、ギリシャ語の diplos(=二重の)と taxis(=列)の合成語から。種小名は「普遍的な、全般的な」の意。

ディプロタクシス・カトリカは、アブラナ科の1年草~越年草である。本種は、原産地の、概して日当たりの良い荒れ地に自生の見られる野草である。草丈は30~75㎝程度となる。根生葉は楕円状で、縁部は深列する。茎葉は羽状に深列し、形状は個体差があり、茎に互生する。2~4月頃、茎頂に円錐花序を出し、径1㎝程度で黄花の4弁花をつける。花後の果実は、長さ1~1,5㎝程度の円筒状となる。(GKZ植物事典より) 

 

 

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