山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

明治のレンガ積みトンネルの謎

2016-11-01 20:36:29 | 歴史・文化財
 一昨日歩いた天竜・二俣の景観・史跡は魅力がある。
 名主の田代家から歩いてまもなく、国道だった旧道の明治32(1899)年開通した「鳥羽山洞門」を通る。
 入り口上に名前のプレートがあったがはっきり読み取れない。
 トンネルの入口と出口はしっかり補強されていた。

                            
 トンネルの真ん中を見上げるとレンガ造りだったことがわかる。
 日本最古のレンガ造りの道路トンネルは、明治16(1833)年兵庫県鐘ガ坂トンネルという。
 しかし、そこはイベントのときだけしか開放しないらしいから、現役のトンネルとしては鳥羽山洞門は貴重な遺産ではないかと思われる。

                 
 鳥羽山の並びにある近くの国道にはよく利用している「鳥羽山隧道」がある。
 そこは東海道本線のバイパス線の旧「二俣線」(現天浜線)とぶつからないよう配慮されて、昭和17(1942)年に開通したもので踏切を横断しない。
 こちらのトンネルは静岡県の歴史的土木遺産として認定されている。

 素人感覚では「鳥羽山洞門」のほうこそ、「レガシー」として認定されてもいいのではないかと思うのだが。
 ちなみに、トンネルができていない明治2年に、北海道の名付け親・探検家の松浦武四郎がこの鳥羽山の峠を歩いている。
 まだまだ発掘されていない史跡が埋もれている天竜の要衝・二俣地域の魅力は尽きない。
コメント
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