明るいときに見えないものが暗闇では見える。

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【実験室KR-13】 

2010年06月02日 | 映画
■実験室KR-13 予告編(Youtube)


陰謀説やオカルト好きなら「MKウルトラ」について一度は耳にしたことがあるかも。50年代から60年代にかけてCIAにより行われたマインドコントロール実験で、その全貌は謎につつまれているという。本作はこのMKウルトラが現在まで行われているという設定。

雰囲気は『SAW(特に一作目)』をパクりすぎな柳の下のソリッド・シチュエーション・スリラーのひとつか。これ系の作品は被害者の目線だけで描かれることで謎と恐怖を煽るというのが定石であるが、本作では加害者側の目線も交え並列に進展していくという点が目新しい。しかも新米のCIA研究者という設定で主役を据えることで、実験の趣旨は隠されているという巧みな構成がすばらしい。さらに最後に明かされるこの心理実験の目的もなかなかにウーンと唸らせるオチ。「フェーズ2へ続く」的な終わり方も想像力を刺激され短尺な作品として小気味良い。

ところが残念ながらオチへ向かう説得力が弱い。冒頭一人の被験者がいきなり撃ち殺されるという衝撃なスタートの割に、なんだかインパクトの弱いダラダラした状況設定が続く。すべては"とある特性"を持った被験者を見つけ出すためのシチュエーションなのだが、2人目が殺される理由が明確に見えないなど不満が残る。また最後の一人が選ばれた理由は分かるが、あのシチュエーションからその状況(「外部に知らせに行く」)を必ず作り出せるかというとはなはだ疑問だ。できれば6人ぐらいから始めて、一人殺されるごとにヒントを提示し、最後にアハ体験させてくれると納得感、満足感が得られるものとなったと思う。

とは言え拾い物ではあったかも。不足な感じは否めないながらも脳内補完すればかなり楽しめる作品。TSUTAYA 100円分は十分楽しめたw。MKウルトラについてしばしネットで調べてみたりしてオカルト好きとしては満足w。


評価:★★☆☆☆

ティモシー・ハットンがムキムキ不良おやじになっていたのが実は一番笑えた。
『コードネームはファルコン』はボクを映画好きにさせた作品のひとつさ。

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