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呼吸リハビリテーション・・・口すぼめ呼吸法

2008-08-09 23:32:06 | 太極拳
  呼吸器リハビリの対象となる疾患は、肺気腫、慢性気管支炎のような慢性閉塞性肺疾患(以下COPDと呼ぶ)、気管支喘息、気管支拡張症、肺結核後遺症、間質性肺炎、神経筋疾患、術前・術後の患者、気管切開下の患者などである。
  近年、重大な健康問題になっているCOPDは、慢性気管支炎、肺気腫または両者の併発により引き起こされる閉鎖性換気障害を特徴とする疾患で動作時の息切れ、呼吸困難をきたす。
  COPDの原因の90%以上は喫煙とされ、喫煙が最も重要な危険因子と考えられている。患者数は約21万人(1996年厚生労働省統計)と報告されているが、中高年以上の長期喫煙者を中心に潜在的には約530万人の患者がいると推定されている。死亡率も増加傾向であり、CODPによる問題は今後さらに大きくなると推測されている。
  呼吸リハビリとは、呼吸器の病気によって生じた障害を持つ患者に対して、可能な限り機能を回復あるいは維持させ、これにより、患者自身が自立できるように継続的に支援していくための医療である。
  呼吸困難のため、あまり動かずに座ってばかりの生活を続けていると、筋骨格系をはじめとする多くの臓器の機能は低下し、身体機能の低下を生じる。症状が悪化し、さらに不活動になると、臓器の機能低下は増強されるという悪循環に陥る。
  呼吸障害のある人は、浅い呼吸を繰り返すため、身体の内部燃焼が衰え、肥満の原因ともなる。

  呼吸訓練として、口すぼめ呼吸、腹式(横隔膜)呼吸を併用する横隔膜呼吸によって換気効率がかえって悪化する場合には、口すぼめ呼吸のみ指導する。
  臥位や座位での呼吸法が習得できたら、歩行、階段昇降や入浴などの日常生活動作時に呼吸と動作を同調させるようにし、生活場面において呼吸法を活用するように指導する。息切れしやすい動作は息を吐くときに動作を行うこと、連続して動作せず、休憩しながら行うこと、動作中は息を止めないことに注意する。

   「口すぼめ呼吸」
  息を吸い込む、「吸気」は鼻から行い、息を吐き出す、「呼気」は口をすぼめて、「フー」あるいは「スー」という音をさせながらゆっくりと息を吐く。「呼気」は「吸気」の3~5倍の時間をかけてゆっくりと吐く。
歩行時の呼吸法の例。「吸って、吸って、吐いて、吐いて、吐いて、吐いて」と、呼吸と動作を同調させ、リズムとペースをつかむようにする。吸気を短く、呼気を長くする。2回吸気・4回吐き出しを繰り返す。
 
 ふつう息を吐くと、末梢気道がふさがってしまうために、空気が出にくくなる。
口をすぼめて息を吐くと、気道内が陽圧になり、末梢気道がふさがらず、呼気時間も延長するため、空気が十分に出ていく。 
「口すぼめ呼吸」は、効率のよい、呼吸法である。


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