人との会話、あいさつが無いと、人間は多くのストレスを抱え込むことになります。
会話・あいさつによって、自然にストレスを回避しているのでしょう。
日頃から親しくしている近所の人が何人いるかの問に、中高年の3割超が「ゼロ」と回答。
東京都八王子市のシンクタンク「都市政策研究所」の調査(市内の50~85歳未満の男女3000人)。
最も多かったのが「0人」で37.6%に上がった。親しい近所の人がゼロの人は、女性(32.2%)よりも男性(44.6%)で多いのが特徴。
親しい近所の人の平均人数は2.46人。
一方、高齢期「地域や社会のために尽くしたい」と考える人は6割を超え、男性の方が高かった。
「所在不明」の高齢者問題や、流行語になった「無縁社会」がうかがえる結果から、地域とのつながり、地域とのつながり作りの必要性が浮き彫りになっている。
東北の地震被災地では、今まで、地域の人と会話をすることが無かったけど、避難所で、共同生活をすることによって、あいさつと会話が増えたと聞く。
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ストレス、精神的不安に効く「短時間&屋内ウォーキング」
「ストレスや精神的不安をリフレッシュする方法の一つに、ウォーキングがあります」というのは糖尿病専門医で大阪府内科医会会長の福田正博先生。『専門医が教える 糖尿病ウォーキング!』(扶桑社新書)の著書があり、ウォーキングと疾病についての研究を続けておられる先生に、ウォーキングが心身に与える影響について話をお聞きしました。
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■緊張した心身には、有酸素運動を
精神的な不安があるとき、少し走ったり階段を上ったりしただけで息がハアハアと上がることはありませんか。福田先生は、
「心臓の鼓動が大きい、速い、のどが詰まった感じがする。そんなときは自覚がなくても、ストレスがかかっている兆候です」と話します。
また、福田先生は、
「不安や緊張が続く状態では、もともとの病気が悪化し、また病気を発症する可能性が高くなります。
このような状況のときこそ、心身をケアするために、ウォーキング、ヨガ、ピラティス、ラジオ体操など、手軽にいつでも実行できる有酸素運動を行いましょう。なかでも、年齢、世代を問わずに日常的な動作で継続できるという点で、ウォーキングをおすすめします」と言います。
有酸素運動とは、十分な呼吸をしながら酸素を体に取り入れて行う運動のこと。福田先生は、
「『ウォーキングをすると、自律神経の働きも整い、気分的な落ち込みを防ぐ』ということが分かっています。私の臨床例から、継続することでストレスに強くなるという結果もあります」と伝えます。
■「1回5分のこまぎれウォーキング」でOK
ウォーキングというと、「1日1万歩」、「1回20分以上」を歩かないと効果がないなどとよく言われますが、精神的不安などで部屋にひきこもりがちな人はどうすればいいのでしょうか。
福田先生は、
「まず、『1日1万歩を歩かないと効果がない』というのは間違いです。5分歩いただけでも脂肪が燃えることが分かっているんです。不安な心でじっとしていると血流が悪くなるばかりなので、短時間のこまぎれウォーキングでも屋内ウォーキングでも、可能な範囲で歩いて、『血行がよくなったな』と感じることが大切です」とアドバイスをします。
■いつでもどこででもできる屋内ウォーキング
屋外でウォーキングができる状況ではない場合や、雪、雨、寒すぎる、暑すぎるときに実践したい「屋内ウォーキング」の方法を、福田先生に伝授していただきました。
1.その場ゆっくりウォーキング
精神的疲労が強い人、体調が悪い人は猫背になっています。まず、背筋を伸ばしてまっすぐに立ち、その場で深呼吸をしながらウォーキングを行います。
そして、手を振って足を上げ、太ももと床が平行になった状態で2秒キープし、静かにゆっくりと足を下ろします。これを左右20回ずつ、その日の体力に応じて2~3セットを行います。
2.ステップウォーキング
背筋を伸ばしてまっすぐに立ち、前、後、右、左、後、左、前、とできる範囲で軽いステップを踏みます。スペースがある場合は、3歩前へ、3歩後ろへ、2歩左へ、2歩右へなど、いろいろとアレンジしてください。1分を1セットとして、2~5セットを行います。
3.階段ウォーキング
階段があれば、ゆっくりと体力に応じて昇り降りをします。一番下の段だけを利用する方法もあります。踏み台昇降の要領で、片足ずつ段に上がり、両足が上がったらまた片方ずつ降ります。これはけっこう体力を使います。2分もすると息が上がってくることも。体力に応じて、1分を1セットとして2~5セット。
4.寝て自転車こぎウォーキング
床にあおむけになり、自転車をこぐ要領で足を左右交互に上に押し出します。腕は体の脇に置いて力を抜き、足首とひざは90度にします。左右20~50回を1セットとして2~5セット。これはひざや腰に負担が少なく、リハビリに用いられる運動の一つです。
5.ヒップウォーキング
床に座り、足を前に出して腕を振りながらお尻で前へ5歩、後ろへ5歩、移動します。場所がなければ、1~2歩ずつの前進と後進を繰り返します。これは腹筋や骨盤まわりの筋肉をも使い、運動不足でとどこおりがちなそけい部(足のつけ根)のリンパの流れを促します。
「これらは、全部をする必要はありません。気分に応じて体力次第で、できる方法からはじめてください。けっこう、筋肉に効いているのが分かるはずです」と福田先生。
また、屋内ウォーキングを行うときの注意点として、福田先生は次のことを述べます。
●1セットをしたら、手足を揺らすなどして1分~3分の休憩をはさむ
●壁や周囲の物に手足をぶつけないように
●フローリングの部屋では、厚めの靴下をはくなどして足をガードする
●すべらないように足の裏にストッパーがついているソックスがおすすめ
●階下や近所の迷惑にならないよう、足の上げ下げは静かに行う。それでこそ、筋肉に働きかける効果がある
●運動前後はできるだけストレッチを行う
不安で頭を抱えているよりも、少しでも歩くほうが心も体も健全な方向へ動いていく。体に酸素を取り込んで全身の血流を促すウォーキングは心身の疲労回復に適していて、屋内でもすぐに始められる方法がある――。周囲のストレスフルな人たちにもすすめながら、文字通り、1歩ずつ前進したいと思います。
監修:福田正博氏。大阪府内科医会会長。「ふくだクリニック」(大阪氏西淀川区。http://www.mog.gr.jp/)院長。名医として数々のメディアで紹介され、著書の『糖尿病は「腹やせ」で治せ!』(アスキー新書 780円)、『専門医が教える糖尿病ウォーキング!』(扶桑社新書 756円)が話題です。
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(阪河朝美/ユンブル)
会話・あいさつによって、自然にストレスを回避しているのでしょう。
日頃から親しくしている近所の人が何人いるかの問に、中高年の3割超が「ゼロ」と回答。
東京都八王子市のシンクタンク「都市政策研究所」の調査(市内の50~85歳未満の男女3000人)。
最も多かったのが「0人」で37.6%に上がった。親しい近所の人がゼロの人は、女性(32.2%)よりも男性(44.6%)で多いのが特徴。
親しい近所の人の平均人数は2.46人。
一方、高齢期「地域や社会のために尽くしたい」と考える人は6割を超え、男性の方が高かった。
「所在不明」の高齢者問題や、流行語になった「無縁社会」がうかがえる結果から、地域とのつながり、地域とのつながり作りの必要性が浮き彫りになっている。
東北の地震被災地では、今まで、地域の人と会話をすることが無かったけど、避難所で、共同生活をすることによって、あいさつと会話が増えたと聞く。
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ストレス、精神的不安に効く「短時間&屋内ウォーキング」
「ストレスや精神的不安をリフレッシュする方法の一つに、ウォーキングがあります」というのは糖尿病専門医で大阪府内科医会会長の福田正博先生。『専門医が教える 糖尿病ウォーキング!』(扶桑社新書)の著書があり、ウォーキングと疾病についての研究を続けておられる先生に、ウォーキングが心身に与える影響について話をお聞きしました。
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■緊張した心身には、有酸素運動を
精神的な不安があるとき、少し走ったり階段を上ったりしただけで息がハアハアと上がることはありませんか。福田先生は、
「心臓の鼓動が大きい、速い、のどが詰まった感じがする。そんなときは自覚がなくても、ストレスがかかっている兆候です」と話します。
また、福田先生は、
「不安や緊張が続く状態では、もともとの病気が悪化し、また病気を発症する可能性が高くなります。
このような状況のときこそ、心身をケアするために、ウォーキング、ヨガ、ピラティス、ラジオ体操など、手軽にいつでも実行できる有酸素運動を行いましょう。なかでも、年齢、世代を問わずに日常的な動作で継続できるという点で、ウォーキングをおすすめします」と言います。
有酸素運動とは、十分な呼吸をしながら酸素を体に取り入れて行う運動のこと。福田先生は、
「『ウォーキングをすると、自律神経の働きも整い、気分的な落ち込みを防ぐ』ということが分かっています。私の臨床例から、継続することでストレスに強くなるという結果もあります」と伝えます。
■「1回5分のこまぎれウォーキング」でOK
ウォーキングというと、「1日1万歩」、「1回20分以上」を歩かないと効果がないなどとよく言われますが、精神的不安などで部屋にひきこもりがちな人はどうすればいいのでしょうか。
福田先生は、
「まず、『1日1万歩を歩かないと効果がない』というのは間違いです。5分歩いただけでも脂肪が燃えることが分かっているんです。不安な心でじっとしていると血流が悪くなるばかりなので、短時間のこまぎれウォーキングでも屋内ウォーキングでも、可能な範囲で歩いて、『血行がよくなったな』と感じることが大切です」とアドバイスをします。
■いつでもどこででもできる屋内ウォーキング
屋外でウォーキングができる状況ではない場合や、雪、雨、寒すぎる、暑すぎるときに実践したい「屋内ウォーキング」の方法を、福田先生に伝授していただきました。
1.その場ゆっくりウォーキング
精神的疲労が強い人、体調が悪い人は猫背になっています。まず、背筋を伸ばしてまっすぐに立ち、その場で深呼吸をしながらウォーキングを行います。
そして、手を振って足を上げ、太ももと床が平行になった状態で2秒キープし、静かにゆっくりと足を下ろします。これを左右20回ずつ、その日の体力に応じて2~3セットを行います。
2.ステップウォーキング
背筋を伸ばしてまっすぐに立ち、前、後、右、左、後、左、前、とできる範囲で軽いステップを踏みます。スペースがある場合は、3歩前へ、3歩後ろへ、2歩左へ、2歩右へなど、いろいろとアレンジしてください。1分を1セットとして、2~5セットを行います。
3.階段ウォーキング
階段があれば、ゆっくりと体力に応じて昇り降りをします。一番下の段だけを利用する方法もあります。踏み台昇降の要領で、片足ずつ段に上がり、両足が上がったらまた片方ずつ降ります。これはけっこう体力を使います。2分もすると息が上がってくることも。体力に応じて、1分を1セットとして2~5セット。
4.寝て自転車こぎウォーキング
床にあおむけになり、自転車をこぐ要領で足を左右交互に上に押し出します。腕は体の脇に置いて力を抜き、足首とひざは90度にします。左右20~50回を1セットとして2~5セット。これはひざや腰に負担が少なく、リハビリに用いられる運動の一つです。
5.ヒップウォーキング
床に座り、足を前に出して腕を振りながらお尻で前へ5歩、後ろへ5歩、移動します。場所がなければ、1~2歩ずつの前進と後進を繰り返します。これは腹筋や骨盤まわりの筋肉をも使い、運動不足でとどこおりがちなそけい部(足のつけ根)のリンパの流れを促します。
「これらは、全部をする必要はありません。気分に応じて体力次第で、できる方法からはじめてください。けっこう、筋肉に効いているのが分かるはずです」と福田先生。
また、屋内ウォーキングを行うときの注意点として、福田先生は次のことを述べます。
●1セットをしたら、手足を揺らすなどして1分~3分の休憩をはさむ
●壁や周囲の物に手足をぶつけないように
●フローリングの部屋では、厚めの靴下をはくなどして足をガードする
●すべらないように足の裏にストッパーがついているソックスがおすすめ
●階下や近所の迷惑にならないよう、足の上げ下げは静かに行う。それでこそ、筋肉に働きかける効果がある
●運動前後はできるだけストレッチを行う
不安で頭を抱えているよりも、少しでも歩くほうが心も体も健全な方向へ動いていく。体に酸素を取り込んで全身の血流を促すウォーキングは心身の疲労回復に適していて、屋内でもすぐに始められる方法がある――。周囲のストレスフルな人たちにもすすめながら、文字通り、1歩ずつ前進したいと思います。
監修:福田正博氏。大阪府内科医会会長。「ふくだクリニック」(大阪氏西淀川区。http://www.mog.gr.jp/)院長。名医として数々のメディアで紹介され、著書の『糖尿病は「腹やせ」で治せ!』(アスキー新書 780円)、『専門医が教える糖尿病ウォーキング!』(扶桑社新書 756円)が話題です。
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(阪河朝美/ユンブル)