谷山浩子さんの(本格)デビューアルバム「ねこの森には帰れない」の後半
(レコードでいうところのB面)は、あまんきみこさんの「車のいろは空のいろ」という
童話集をモチーフにして作られています。あまんさんの作品は教科書にも載っている
らしいのですが、私はこれまで読んだことがなかった、あるいは、読んだけど
すっかり忘れているのどちらかでした。
以前から気になっていたんですが、先日書店で手軽に読めそうな文庫本サイズの
童話集(税別 680円)が出ているのに気がついたので初めて買ってみました。
最終話の『北風をみた子』以外は短編ですし、読みやすいのであっという間に
ひととおり読んでしまい、今、二度目、じっくり読み直しています。
基本的に弱者の立場にたったやさしい、温かいお話が多く、一作品読み終わるたび
に「ホッと」させられます。その中でも『ひやっぴきめ』、『カーテン売りがやってきた』
は、不気味かつハッピーエンドではないのでちょっと異色な作品でしたが。
残念ながら「車のいろ~」からは一作も収録されていないので、機会があれば
本屋さんで検索するなどして、また読んでみたいですね。
あまんさんを紹介した4月19日付けの朝日新聞の夕刊記事。現在、京都の
長岡京市にお住まいのようです。
元々私には絵本とか童話を読む趣味はなくて、いい年こいて「いまさら童話は
ないやろ~」としり込みしていたのですが、いつぞや落合恵子さんがTV番組の中で
「おとなこそ絵本&童話を読むべきです」みたいな発言をされていて、今回は
それにちょっと後押しされた感じですね。
残念ながら本当に殺伐とした世の中です。この不景気が追い打ちをかけるのか
人の心はすさむ一方みたいですし。きれいごとばかりでは生きていけず、
蹴落とされまいとすると、どうしてもこちらの心までささくれ立ち、困ったものです。
余裕のない今だからこそ、おとなも時には心洗われるような文章に浸りたいですね。
メルヘンの世界に逃避行することで、すべて解決されるわけではないでしょうが、
私も含め、もう少し皆がやさしくなれたらいいのにねえ。
*近畿では一番最初に始まった和歌山県の「レジ袋有料化」なんですが、9月から
一部のスーパーで無料配布が再開になったようです。私の場合ほとんどレジ袋は
捨てずにストック、旅や山登りにはかかせない装備ですし、さらにその後は
ゴミ箱受けに使い、再利用していたので歓迎なのですが、せっかく「マイバック」
持参の習慣が身についてきたのになあ。どこまでがエコで、どこからがエゴなのか
微妙な線引きが難しい時もありますが、せっかく頂けるレジ袋ですから、皆さん
そのままゴミにせず、できるだけ再利用を心がけましょう。