晴れたり雨が降ったりと目まぐるしく天気が変わった今日の和歌山市、この時期としてはかなり
蒸し暑く感じました。
フダンソウ(うまい菜)の二回目の間引きと追肥を行いました。思ったよりかは発芽してくれましたが、
育ち具合はマチマチです。
カゴ×2個にチンゲンサイ、残る1個にコマツナ(小松菜)の種を蒔きました。チンゲンサイの種は、
コマツナと同じくらいの小ささです。
写真はいずれも作業後のものです。
サトイモ(里芋)を収穫するタイミングを計っています。
マユハケオモト、株が大きくなったためか、今年は八つも花芽があります。
今日車のワックスがけを行い、これで旅行の後片づけは、一連の作業をほぼ終えることになります。
あと残っている大きな仕事が写真の現像で、なんとか11月中をめどに完了を目指したいところです。
この前の北海道秋編で読んだ本たちです。「歪んだ空白/森村誠一」「潮騒/三島由紀夫」「不死蝶/横溝正史」
の順で読みました。
歪んだ~は森村さんお得意の推理短編集で、表題作ほか全6編収録。高校生のときに読んで以来の再読で、
まったく内容を忘れてはいましたけれど、読み始めるとすぐにあの独特の森村ワールドに引きこまれる作品ばかりです。
その中でやや異色なのが、最後に収められている『祖母 為女の犯罪』でしょうかね。
潮騒は社会人になってから購入して読んだものです。有名で、作品名は知ってはいても、実際には読んだことない
本が多いなと気がついて、有名作家の代表作品のいくつかを集中して買い求め読んでいた頃に手にした小説だと
思われます。
三島作品はこれしか読んだことないってのもすごいのかも… ほかの作品はもっとどろどろしていそうなのに、
この潮騒は異色の青春小説的で、基本「悪者」は登場せず、読後感もとてもさわやかです。文章もとても上質、
お上手で(私に言われたってうれしくもないでしょうけど)、こういうのがノーベル文学賞候補たる筆力なんだな。
しかし、一度読んでいるはずなのに内容をまったく覚えていなかった… 唯一あの有名な裸の男女が炎をはさんで
向かい合うシーンも、映画化された際の予告編、あるいはスチール写真などで見ての記憶で、活字で読んだことは
すっかり忘却の彼方であったのです。映画も予告編程度しか知らず、全編通して見たことないものなあ。
こうした純文学作品はちょっと敷居が高く、正直今回の三冊でも一番手にとりにくく気が進まなかったのですが、
読み始めると話に引き込まれました。永遠の名作たる所以、何度も映画化され、読み継がれているのも納得です。
最後に読んだのが不死蝶で、やはりこうしたミステリーもの、推理ものは読みやすくホッとしますわねえ。
表題作は金田一耕介が登場する作品としてはメジャーではないし、もしかすると現代では廃版となっていて
手に入れるのは難しいものなのかも。逆に同時収録されている短編『人面瘡』のほうが有名で、表題作よりも
むしろおもしろいし、こちらは短編集などに収録され今も読める機会があるのかなあ。
割とドライタッチで現代的な不死蝶と比べ、おどろおどろしく、耽美的な人面瘡のほうがより横溝作品らしくて、
世界観に引き込まれます。昔々なかよしに掲載されていた高階良子さんの漫画「血まみれ観音」は、たしか
人面瘡をモチーフにした作品で、原作が横溝正史だった記憶があるんだけど、あれってこれがその元ネタだったのか、
ストーリー忘れちゃったな。ハッピーエンドだったのはなんとなく覚えていて、でもたしかあのマンガには
金田一耕介登場してなかったような…(ネットで調べたところ、原作は横溝氏の「夜光虫」みたいです)。
高階さんの作品って、ミステリーや怪奇ものが多く、ビビリながらも、怖いもの見たさでつい読んじゃってたよねえ。
*NHKBSプレミアムの「深読み読書会」で今回取り上げられたのは、横溝氏の「悪魔が来りて笛を吹く」でした。
ついこの前ドラマ化されたばかりだし、犯人やストーリーもわかっているからあまり食指がわかないはずなのに、
この番組見ると、本を読みたくなるよなあ。次に旅のお供にする本が、これで一冊は確定しましたね。