11月7日(水) 晴れのちくもり
天気がすぐに回復したのはありがたい。ただし一日中晴れの予報ではなくて、昼以降は雲が広がるらしい。
早朝、大雪山、十勝連峰とも見えていて、上空焼けそうな気配(上の写真の状況)。ところがすぐに雲が
多くなり、いずれも山頂部が隠れてしまった。のち、それなりの朝焼けだったのに残念。
もうあかんと諦めかけたら、その後大雪山はきれいに姿を現し、どうにか撮影が叶った。今回は滞在期間
全体通して大雪山のほうが機嫌が良くて、十勝には嫌われてしまったようだ。結局この日も昼以降はほとんど
写真が撮れずに終わる。
11月8日(木) 晴れのちくもり
真夜中目覚めたら星がたくさん出ていたので、またも星撮を試みた。ところが、肉眼では暗くて
よくわからなかったのだが十勝連峰の山頂部には雲がかかっていたようで、おそらく、せっかく
撮影した写真は、ほぼすべてボツになるだろう。(のち現像時に確認したら、雲ではなく、噴煙で
十勝岳の上部が覆い隠されていたようだ)
ただ、成果はともかく、元来熱心な天文ファンではない私がこれほど長時間星空を見上げることって
日常まずないことだから、たまにこうした非日常なひと時を過ごせた喜びは感じたいと思う。この日も
大きく尾を引いた流れ星を見ることができて、ひとりで「おおっ!」と大歓声を上げていた。
滞在中この朝が一番気温が下がり、マイナス4℃、車のフロントガラスが凍りついていた。
日の出も不発。いったんは雲が広がって全然ダメな雰囲気も、のち山が見えてきた時間帯もあって、
大雪山方面を中心にそれなりに撮影する。
11月9日(金) くもりのち時々雨(のち暴風雨)
一日早くこの日の船便で帰宅することに決めた。土曜まで粘っても、天気予報的にもカラマツの
状況的にも、もはや撮影チャンスがなさそうなのと、荒天が長引き土曜便が延着すると、翌日の
仕事に差し障りがでそうなのでまずいからだ。バイトやし、別に深く考えなくてもよさそうなものの、
やはり次休みを取りやすくするためには、できるだけ決められた出勤日時は守っておきたいのだ。
前日の夕方から雲が多く雨がパラついていたし(すぐに上がったが)、もはやこれまでと、宿泊地は
東川にした。朝写真を写せる可能性は、限りなくゼロに近いと思ったからだ。それでも腕時計の
タイマーをセットしたままにしたのは、万が一に備えてのプロ根性だ(プロ?聞いて呆れるぜ)。
目が覚めたとき、思わせぶりに上空にチラホラ星が瞬いていた。でもまあ、まず間違いなく山は
ガスっていることだろう。トイレに行って小用を足し、駅構内のロビーで(暖房が効いていて暖かいので)
パンフレットなど手にとり時間をつぶし、15分程度して外に出たら、東の空には雲があまりなく
ずいぶん明るくなってることに気がついた。
道の駅からはほとんど山の状況はわからないが、これは後悔しないためには出かけるしかないと思い、
急きょ用意して出発した。見晴らしのいい場所まで走り、大雪山が見えていることがわかると、
そこからはスピードを加速した。
こうした天候の変わり目(荒れる前など)には、得てしてこうした特異な気象状況が起こりうる。
天気予報を信じて決め付けて、完全にあきらめていたら、この日の光景を見逃すところであった
(過去、深酒して寝過ごして、出遅れた失敗多々ある私が言うのだから説得力があるのかないのか)。
真っ赤ではなかったが、東の空一面が怪しい茜色に染まった。惜しむなくは、この朝も十勝連峰の
山頂部には雲がかかっていたことだ。
大雪と十勝の中間地点、トムラウシ上空あたりが一番焼けたので、構図としてはやや無理やりのものが
多くなっていそうだが、それにしても最終日にまで予期せぬ撮影セッションが用意されていたのは
感謝するしかないのだ。十勝の上空も雰囲気のある色合いになったが、最後まで山頂は隠れたまま
だったので、残念ながらほぼすべてボツテイクになるだろう。
カラマツの黄葉は日に日に色にくすみが目立ち、葉を散らせ徐々に見頃は過ぎていった。今年のピークは
天候なども考慮すると、11月3日(土)(自分の目では確認できなかったが)~4日(日)だったとしておく。