goo blog サービス終了のお知らせ 

旅にしあれば

人生の長い旅、お気に入りの歌でも口ずさみながら、
気ままに歩くとしましょうか…

20151014  美瑛町  ホテルローヤル

2015-10-14 13:50:33 | Weblog




美瑛町の図書館で、桜木紫乃さんの「ホテルローヤル」を読んだ。順番としては、先日の
「蛇行する月」が「ホテル~」の直木賞受賞後初の発表作ということになるのだろうか。
読む順序が逆になったかもしれない、これも面白く拝読させていただいた。

この二作からだけで判断するに、桜木さんの作品にはベースとなる共通項があるようで、
それらは、「北海道」「釧路」「湿原」「性愛」とか、あとは「地方都市の疲弊」「荒廃」「女性目線」
などがあげられようか。オムニバス形式のように話は展開ながら、読み進めるにつれ一本の線で
つながっていることがわかるという仕組みも、二作に共通している。

「蛇行~」が時系列で話が進行することで、少女らの成長物語的にも読めることになっているのに
対して、「ホテル~」は逆に「ローヤル」という名のラブホテルを舞台(狂言回し)とし、すでに
営業を終え廃墟と化している現在と、それなりに華やかだった過去を行き来しながら、
章ごとに入れ替わって登場する主人公らの姿を追うことにより、一見関連のないような人物(話)でも、
実は、ローヤルというホテルに多かれ少なかれ関係することで、それぞれの人生に知らぬ間に
影響を及ぼしあっていたことがわかるのだ。

学生の私が初めて北海道を訪れたのは、まだバブル時代の前であった。でも、バブル前夜祭的な
雰囲気はあって、高望みして選り好みしなければ普通に就職できて、バラ色とまではいかなくても
それなりの明るい未来が描ける時代であった。そんな浮かれた空気の中、人一倍のほほんとした私でさえ、
「北海道の景気は厳しい」「就職も難しいらしい」という話は伝わった。世の中がマシなときでさえ
そうだったのだから、その後バブルが弾けたり、リーマンショックの際には、北海道はどれくらい
苦しかったのだろうか。時代にかかわらず、頻繁に訪れる私であり、多少なりともほかの人よりは
北海道の懐事情を気にしているつもりでも、所詮は通りすがりの旅行者風情で、
実勢はよくわからないのが本当のところだ。

桜木さんの小説は、もちろん大部分がフィクションであろうが、けっして観光案内の底抜けに明るい
パンフレットからでは伝わらない、北海道の裏事情とか闇の部分、道民の心からの「叫び」「訴え」
みたいなものがが聞こえてくるような気がする。

だからまた、桜木さんの本を手にとり読んでしまうかもしれない。




   

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

20151014  美瑛町  JA食堂・三菜で定食

2015-10-14 12:39:12 | Weblog



気分的には「おかめ」の『肉野菜』をがっつりいただきたいところなのだが、移動するのに
時間もガソリン代もかかるなと思いとどまって、JA一階の「お食事処・三菜」を訪れた。
まだ11:00過ぎで、たぶん一番客だ。定食は日に6セット(6人分)しか用意していないことを
確認できた。(もしかしたら、あとから追加でガラスケースに収められて、もう少しあるのかも)

この日は『豚汁定食 570円』で、イカフライ、小鉢に切り干し大根、メインがどんぶりいっぱいの
豚汁だった。今日はとても寒いし、車内では基本冷たいものしか口にできないので、汁物の
あたたかさが五臓六腑に染み渡り、うれしかった。

車では、お酒を飲んで腹の底だけあったかくして、あとはすばやく寝袋に潜り込むしかないのだ。




 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

20151014  美瑛町  雪景色の青い池

2015-10-14 12:37:23 | Weblog




美瑛では市街地でも夜に雨がみぞれ(雪?)に変わったようで、朝、フロントガラスがシャーベット状に
凍りついていた。山際はかなり白くなっていたみたいなので、青い池に行ってみることにした。しかし、
道路が凍結していたら、夏タイヤでは厳しいと思い、少しゆっくりめに出発した。

私が通過した頃には、道路の雪はほぼ消失していたが、道沿いは真っ白で、木々にも大量に着雪していた。
青い池の駐車場にはすでに先客が5組ほどあった。広く知れ渡り、多くの観光客が訪れるようになってからは
ほとんど行かなくなってしまった場所だ。背景に白い木々が映えてきれいではあったが、水の色が少し
薄い(あまり青くない)のは残念だった。

雪は止んでいて、鈍い日差しがあるときもあった。しかし、木の上の雪がしばしばドサッと落ちてきて、
カメラ機材をかなり濡らしてしまった。こんなときに限ってタオルを持っていないなと後悔したら、実はちゃんと
ザックに仕込んであった。それをすっかり忘れていたのだ…なんてこった。町へ戻って、観光案内所の
テーブルで店開きして、機材やバックなどを乾かせていただいた。こんなとき、「宿なし」はつらい。


   


湿った重い雪で、木が大きくしなっていた。


*この数日あとの新聞に、より青い色にするために、溜まった泥を排除するみたいな記事が載っていた。
  泥が多く堆積して、以前より青く見えないそうなのだ。いいような悪いような…正直、そこまでやるか!
  って気もするな。この冬は白髭の滝もライトアップするとも書かれていた。







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする