ビーフライス 1050円。三股山荘のおねえさんに「頬がこけてますよ」と指摘されて
うれしかった。ここ数日体調が思わしくなく、食べる量を減らしていたからだ。私は
まず顔からやつれる。
しかし翌日、久しぶりに体重計に乗ったら、案の定、体重はほとんど変わっておらず、
自己基準を大幅にオーバーしたままだった、悲しい。
ところでこの日、高根が原付近の雪渓で滑落し骨折、道警のヘリコプターによる救出騒動があった。
下からも、普段人が歩かないような場所で、不自然な動きをしている人影が見えていて、「何だろう?」と
皆で話していたら、ヘリコプターがやってきて、ただならぬ事態が発生しているのがわかった。
ホバリングしたへりから、まず隊員が一名降ろされた。その隊員がけが人を吊り上げるための準備が
できるまでに、ヘリは周辺を3,4回周回して待機していた。
準備が整い、けが人を吊り上げているところ。
続いて隊員を引き上げた。この間、ピタッとホバリング、すごい! オスプレイならもっとすごいのか?
その代わり「二次災害」の恐れがあるか…
白雲非難小屋の管理人さんも救助などで赴いていたのだろう、たくさんの人影が見えた。
これはけっして他人事ではない。雪慣れない私は、より慎重に行動しなければならないと思った。
昨日そこそこ写真も撮ったし、おまけに長靴もダメになったしでちょっと迷ったが、朝からドピーカンの晴天に
誘われて、もう一度沼めぐりすることになった。
士別のOさんは、今日は仲間4人と沼めぐり。抜きつ抜かれつしながら、そのうち写真を撮影してペースの遅い
私とOさん、それとNさん(女性)の3人が結局最後まで一緒に行動することになった。
快晴の緑沼。
雪洞の中の水芭蕉。日が差さず、カラーのように細長い花になっていた。
昨日午後から気温が上がり、雪解けが一気に進んだ空沼。
写真が小さくてわかりづらいだろうが、画面中央、黒い小さな点が熊…じゃなくて、高根が原の雪渓を
直登する山スキーヤー。スキーをしない私からみたら、正直そこまでして滑らなくても…と思う、ここまで
スキーを担いでくるのも大変そうだし。だが、よく考えるとすでに6月中旬、この時点でスキーできる
地点って日本にはそうないだろうから、ここは貴重なゲレンデなのかもしれない。直後、やはりスキーを
背負って、別の4人組がここまで登ってきた。
彩雲。雲全体が妖しい色に染まっていた。コンデジにお任せで写しただけなので、どこまで
色合いが出ていますやら。
土俵沼付近から白雲岳と緑岳を望む。
途中雲が多くなった時間帯もあったが、最後まで晴天が続いていい山歩きになった。
大雪高原山荘で入浴後、Oさん、Nさんと別れた。
丈夫で長持ちの長靴だった。買ってからもう15年くらい経っているかもしれない。
ホームセンターへ探しに行って、なるべく頑丈そうなのを選んだつもりだった。
その分、ほかより高かった記憶があるが、それでも2,3千円までだったと思う。
主な用途は庭いじり(家庭菜園)用としてではあったが、長めのサイズといい、口が縛れて
泥がはいりにくいのを選んでいるとことから、山歩き(湿原歩き)での使用を意識していたことは
明らかだ。
この長靴は日本製で、メーカーはたしかオカモト理研だったと思う。高原温泉沼めぐりや
愛山渓から沼の平へのコースには必ずこの長靴を着用して、相当ハードな扱いをしたはずだが、
びくともせずに長年の酷使に耐えてくれた。
一見ブーツのように見えるスリムなシルエットもお気に入りで、冬にこの長靴を履いたまま
何度か飛行機に乗ったこともあった。いくら丈夫といっても、そのうち限界がくるであろうから、
同じものを買おうと思って探したが、すでに生産が終了していて手に入れることはできなかった。
そうして長年使い続けてきた長靴が、昨日の山行で力尽き、かかとにヒビがはいり水漏れした。
水漏れする長靴はもはや無用の長物、永遠の別れの時が来たのだ。
次にどの長靴を買えばいいのか? 冬用の防寒長靴を最近手に入れたばかりだが、それを夏場に
流用するのはきつい。こうした「オンリーワン」をなくすのはつらい、代わりがすぐに見つからないのだ。
スパッツは雨のときくらいしか使わない私だが、さすがに雪渓歩きには必用だ。しかし、
宿においてきてしまった。破れたといっても水がしみてくる程度だし、泥まで入ってこない、
昨日が最後の奉公かと思ったが、結局この日もこの長靴の出番となった。