活字の海で、アップップ

目の前を通り過ぎる膨大な量の活字の中から、心に引っかかった言葉をチョイス。
その他、音楽編、自然編も有り。

先頭までは何マイル? 帰ってきた「はやぶさ」 大阪市立科学館 特別プラネタリウム その1

2010-07-03 23:02:35 | 映像の海
        (TOP画像は、(C)JAXA,大阪市立科学館。飯山学芸員撮影)

上映場所:大阪市立科学館
上映日時:平成22年6月27日(日) 午後4時~(45分間)
解説者 :飯山青海学芸員(JAXAによるはやぶさ回収部隊光学撮影班員)



■序

彼が7年ぶりに地球へと還って来てから、ちょうど2週間が経ったその日。
6月27日。

時刻は、休日としては早朝といってもよい朝8時半過ぎ。

僕は、大阪市立科学館の前で行列に並んでいた。


この、26日、27日と。

「帰ってきた『はやぶさ』」というテーマにて。
実際に現地・ウーメラ砂漠にて彼の帰還を見届けた、飯山学芸員による
特別プラネタリウム
を観るためである。


そこで。
1年前に、「HAYABUSA  Back to the EARTH」の
試写を観た、この全天周ドームにて


燃え散らばっていく彼の最後の輝きを観て、初めて。


7年振りの、彼の故郷への帰還を。
有志の面々と、彼が旅立っていった内之浦で迎えてもなお、胸の中できちんと
総括できていなかった、彼の帰還を。

今、ようやくと。
振り返ってみることが、出来た。


僕に、そのきっかけをくれたこのプログラムを。
以下にて、ゆっくりと追いかけてみようと、思う。



■行列(その1)
その日。
前の晩(というか、当日早朝)の午前2時半に、ようやく終わった送別会の後。
長堀にあるカプセルホテルに何とか仮の巣を設営し、爆睡する。

朝、7時に。
寝る前に気力でセットしていたタイマーが、律儀に起動。

前日(土曜日)の特別上映のチケットは、午前10時前に完売したとの
情報が、Mixiの関連コミュで上がっていたので。

9時前には現地に到着すればよいかという算段で、寝ぼけ眼のまま大浴場で
ゆっくりとまだ体に纏わり付いているアルコールを抜いていく。

朝食サービスを受けた後、8時過ぎにチェックアウト。

長堀から、ぶらぶらと大阪市内を抜けて科学館への道を歩いていく。

大阪市内ど真ん中とはいえ、さすがに日曜日。
交通量もほとんどなく、朝の日差しを浴びながら気持ちのよい散歩タイム
である。

道々。
携帯でMixiにアクセスしてみると。

おお!
なんと、午前2時頃から並んでいる人もいるではないか?

しかも、その後も陸続と人が増えている様子。

気になって、今どれくらい並んでいるのかを、コメントで質問してみると…。

お二人の方から、「今、100人位ですよ」との返信を戴く。

300人収容のホールなので。
まあ安心かと思いつつ、複数枚購入する人が多発する恐怖が胸をよぎり、
自然と足は早足になっていく。

西区にある靭公園(かつて占領軍の設営した飛行場の跡地が公園になっている。
そのため、東西に細長~い形状をしている。緑営濃き、大阪市内のオアシスと
言える市民憩いの場所)を抜ける。

途中。
一昨年にJAXAタウンミーティングが開かれた、大阪科学技術センターをチラ見。
川口PMが、はやぶさに対する思いを熱く語ってくれた思い出の場所である。

だが。
今は、そんな感傷に浸っている暇は無い。
飲んだくれた後に関わらず。
これほどに早起きして、急いでいるこの努力を無駄にしないためにも。

チケットGETが、今の至上課題なのだから。


8時40分。
大川を渡り、大阪市立科学館へ到着!

既に行列は長蛇を成しており、先頭があるであろうホール玄関は見るべくもない。

ルノワール展が最終日を迎える、隣接の国立国際美術館にも行列は出来ているものの。

こちらの方が、圧倒的に長いではないか。

しかも、その行列には。
如何にもなテイストを漂わせている宇宙クラスタな面々に混じって。
親子連れやご年配の紳士等、バラエティに富んだ方々が。

日曜の早朝という時間にも関わらず、列に並ばれている。



あの。
イトカワへの、歴史的な着陸成功劇の時でさえ。

ネット界ではともかく、現実にはそれほど騒がれていなかったことを思うと、
隔世の感を思う。

まったく。
上述したが、一昨年の大阪JAXAタウンミーティングでは。

川口PMが来るとなっていても、会場は埋まり切らなかったのだから。

それを思えば、今ここに並んでいるすべての人々が。
はやぶさに思いを馳せ、彼の生涯を振り返る便にしようとして、
こうしてじっとチケットを手に入れるべく待っていてくれている。

そのことに、思わず胸が熱くなって。
思わず行列に向かって、『彼に関心を持ってくれて、ありがとう』と
頭を垂れたくなる。


勿論、現実はもっと散文的なものなので…。
そうした芝居がかった行為をすることも無く、僕は淡々と列に並ぶ。


列の最後尾は、ちょうど科学館の外周の中間辺りまで来ている。

既に日は高く昇っており、じっと立っているのも結構辛い。

途中、飲み物等を仕入れてこなかったことを後悔するが、時既に遅しである。

Mixiコミュによれば、先頭の方の方は椅子を持ち込んでいるとか。
さすが!である。


ちょうどこの頃。
ほぼ同じ頃に並ばれた三番鶏さんが、ちょうどご自身のブログに行列の写真をUPされている。
ここで、ご紹介しておこう。


この写真を見れば、当日の雰囲気の一端も分かろうというものである。

#三番鶏さん、リンクの紹介の快諾、ありがとうございました。


(この稿、続く)


小惑星探査機 はやぶさの大冒険
山根 一眞
マガジンハウス

このアイテムの詳細を見る

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「いったい何をしに来た」説... | トップ | 僕のサンプラーホーンはチケ... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (シャドー81)
2010-07-04 00:02:58
おぉ、ついにブログ復活ですか。
また、名調子が始まるわけですね。

熱きイトカワヘの思いが伝わってきます。

でたぁ・・・(この、稿続く)
今回は、何回までいくかな。
返信する
Unknown (MOLTA)
2010-07-04 22:43:57
コメント、ありがとうございます。

さて、久しぶりに書き起こし始めて見ましたが・・・。

無事、(この稿、了)まで辿り着けますかどうか。

早くも、上下編構成は夢と化し、通し番号にサブタイトルも変更しましたw。

気長にお付き合いの程を。
返信する
先頭から2番目でしたw (rinntarou)
2010-07-07 00:57:43
先頭は前日23時から並んでたそうです。

私はアルミマット敷いて寝ていましたよ。
返信する
コメント、ありがとうございます (MOLTA)
2010-07-17 17:20:24
ようやく、全編を書き終わりました。

それにしても、先頭の方の気合の入り方は尋常ではないですね。

そこまで入れ込ませるものをまた、はやぶさは持っているとも言えますが。

また、どこかの宇宙関連でお会いしたときは、宜しくお願いいたします。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

映像の海」カテゴリの最新記事