活字の海で、アップップ

目の前を通り過ぎる膨大な量の活字の中から、心に引っかかった言葉をチョイス。
その他、音楽編、自然編も有り。

(インターミッション)ケインの苦しみにシンクロ!

2010-03-09 21:02:40 | 映像の海
映画:「エイリアン」
監督:リドリー・スコット
主演:シガニー・ウィーバー


今日は、人間ドックで入院中。

胃カメラと大腸カメラの波状攻撃を受け、ややグロッキー気味である。

特に、胃カメラ。

こちらは、かなり。かなり辛い。

過去に一度だけ、物凄く上手な先生に出会ったことが有ったが、そんな僥幸はそうそう無いのである。

パイプが、喉いっぱいに押し広がり、のたくって入ってくる。

更に。
胃の中で、鎌首をもたげて動き回る。

圧迫される腹腔。
送り込まれた空気で拡張され、限界まで広がった胃壁。
止め切れず流れる涎。

苦痛と不快感が体内でフーガを奏で、目には思わず涙も滲む。


そんな時。
この、体内を異物が這いずり回る感触を。
どこかで擬似体験したことに思い至る。

現実逃避も兼ねて、記憶の襞をマサぐることしばし。

やがて。
天恵が下り、閃いたキーワード。

それが、表題のケインである。

ピンと来ない方も、映画「エイリアン」の記念すべき第一作で、真っ先にエイリアン(フェイスハガー)に取りつかれ、胎内に卵を産み着けられ、食事中に悶絶しながら腹を幼虫に食い破られて絶命した彼、といえば。

おお!と思い出されるだろう。
(さすがに古い映画だし、ネタばれも構わないだろう)

彼の名が、ケインである。

その彼の痛みを連想し、蘇った記憶に(心の中で)快哉を叫んだ瞬間。

今感じている痛みが、急激にそのボルテージを上げてきた!

今までは、実際に体で感じる痛みだけだったのに、映画を観た記憶がそれに組み合わさることで、思わぬ相乗効果をもたらしたらしい。

何せ。
ゲームとかの、バーチャルリアリティとは訳が違う。

実際に、腹腔内を管が這い回る感触を実感しながら、脳内スクリーンでは、映画のシーンが繰り広げられるのだ!

これは、究極のシミュレーションだ!

と。
喜べるはずもなく、ひたすらに耐える時間が続く。

ああ。
思い出すんじゃ、なかった(笑)(涙)。


(この腔、じゃない稿、了)
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4 コメント

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Unknown (宇宙ハンター55)
2010-03-09 22:58:25
次回は胃の採取をされることをお勧めします。
胃の内側から、ツンツンとつままれる感覚は何とも言えません。
返信する
ついに (シャドー81)
2010-03-09 23:56:37
ついに、禁断の手を使ってしまったか。

どこかで読んだ文章だと思ったら、某SNSと同じじゃないか・・・

だれかと違って(笑)、いままでそんなことはしなかったのに。

でも、携帯からこれだけ打った、努力は、認める。さすが。

PS
今回の内容の分類は、「映像の海」じゃぁーなく、「胃袋の海」にしてほしかったなぁ(笑)
返信する
Unknown (MOLTA)
2010-03-14 20:02:43
>宇宙ハンター55さん

採取の経験。ありますよ~。
10年程前から、胃にポリープが見つかっていて、一時期悪性?という話も有って定期的に組織片採集をして様子見してました。

もう今では完璧良性と診断が下され、採取も不要となりましたが…。

確かに、あの感触はなんとも言えないですよね~。
返信する
いやいや (MOLTA)
2010-03-14 20:04:49
>シャドー81さん

実は、この手は初めてでは無いです(笑)。

当初はする積もりは無かったのですが、まあこれなら内容的に両方にUP可かなあと。

とはいえ。
日々雑感的な日記はSNSへ。
書評旅行記その他はこちらへ。
と使い分けてはいるので、ご指摘のとおり今回は結構緊急避難だったりもします。

お見逃しを~。
返信する

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