先ほど、BS-TBSで「市川団十郎の魂・350年の名跡を継ぐ」という番組
を見ていた。白血病になり3度再発して、妹さんの市川紅梅さんからの血
液移植で現在は元気で活躍しているが、その間抗がん剤治療で地獄の苦
しみを味わい無間地獄の世界を味わった団十郎さんのすざましいドキュメ
ントであった。
そして、400日以上の闘病生活を経て「今までの人生とは違う世界があ
る」ということがわかったことや、「多くの人たちに支えられて生きてきた
ので、歌舞伎で返したい」という気持ちであるということであった。
特に話の中で印象に残ったことは「宇宙の星は二千億個があるが、人間
は六十兆個の細胞がいつも生まれ変わって生きていられるのだから、
生命の世界とはいかに凄い世界であるか」とも話していた。
自分も昨年末に心臓手術をした時に、思ったことと同じであった。
先ずは「人々に支えられて生きている」のだから、「いまここに在るというこ
とがいかに素晴らしいことであるか」ということは、日がたつにつれて思い
は深くなっている。