子供の頃の写真を絵にしてみた。
確か小学校5年生の頃だったと思う。
戦後間もない昭和23年頃の子供たちは、着る服もないのでそれぞれ兄たち
の「お下がり」を着ていた。
担任の安間先生が運動場で遊んでいた者を集めて撮ってくれた、この一枚が
貴重な記念写真となっている。
どういうわけかたまたま写真屋さんがいて撮ってくれたようだ。
今でも皆の名前や性格などは鮮明に覚えている。
着ている服などの色も、記憶の中にしっかりと入っているのが不思議だ。
小学校は昭和20年(終戦の年)に静岡市の北部にある「井宮小学校」に
入学し、その年に静岡市は空襲にあったので記憶は鮮明だ。
戦後5年を経過した子供たちの姿をみると、当時は着るものも食べるも
のもない中で学生服やズック靴を身に着けている。親はずいぶん苦労
して手に入れたのではないかと思う。
そんなことを思いながら、絵を描いていた。