猫 周公のコラム

スケッチとエッセイ

今日の日経夕刊のコラム「ブタも木にのぼる」に同感

2010年04月13日 | Weblog

今日4月13日の日経夕刊の一面のコラムで、お茶の水大学の外山滋比
古さんが書いた「ブタも木にのぼる」は全く同感です。

若い仲間と小さな同人雑誌を始めた。編集のKさんのお父さんが脳梗塞のリハビリに好きな絵をかいているというから、表紙の絵やカットを描いてもらったら、と私が提案した。雑誌にのった絵はすばらしい。絶賛の手紙をKさんに書いたら「父は涙を流して喜びました」という返事だった。その後お父さんは人が変わったようにリハビリに精を出し、夢中になって絵をかいているそうで、「おかげさまで思わぬ親孝行ができました。ほめられるのはクスリよりよく利くみたいです」とKさんが感心している。・・・・ほめることばには驚くべきちからがある…・山本五十六元帥は「ほめてやらねば人は動かじ」という名言をのこした。俗にはほめればブタも木にのぼる、という。 あいにくのことに、人間は、ほめるより叱り、くさし、ケチをつける方が好きだ。

自分の経験なので、誠にお恥ずかしいのだが、小学校のころ先生から「君の作文はおもしろい」と言われてから、下手な文章ながら作文を書くのが好きになった。いまだに、その先生のことはよく覚えている。

この歳になって解るのだが、「叱り、くさし、ケチをつける」のは人を委縮させるだけで、何も生まれることはない。

先生といわれる人たちは、欠点を見つけて指導しようとするのだが、人の長所を伸ばすのを忘れている。

その原因は、人のいいところを認めようとしない、人間の「性(さが)」にあると思う。