FREAKY 13 DEAKY

酔いどれの誇りと踊る熊たちへ愛を込めて

ロング・アンド・ワインディングロード

2020-02-12 16:21:45 | 雑感等々
回り道をして生きてきた
寄り道の毎日だった

小学生低学年下校の時刻、他のみんなは習い事やらで真っ直ぐ帰宅だ。
帰宅でぞろぞろの列からはみ出ておれ一人空地へ。
開発途中の国や市の土地が沢山の空き地だった。
誰も居ないがらんとした家に帰るのが怖くて嫌で空き地へ直行。
ランドセルをそこらに放り出して日が落ちるまでひとり探検ごっこだ。
高台へ上って街並みを見下ろしていた。
あの頃は冬には冬の春には春の空気が流れていた。
カレンダーも見ない腕時計もないケータイもスマホもない。
健康な少年の体が流れている空気を感じ取り対話をしていた。
小学生でもシステムと競争社会から乗り遅れたのかもしれない。
損得計算して寄り道をしたんじゃない。
回り道をして何を得たのだろうか。わからない。
誰彼にも教えられずどうしたいのかも考えず体が動くときが少年時代なのか。
精神的支柱はこのころ形成されたのかもしれない。
勉強は出来なかったが誰も行かない知らないとっておきの秘密の場所は
沢山持っていた。
そんな場所も今は開発工事で綺麗な新興住宅街になっていた。
でもまだ在るのだ。
草むらを一歩一歩踏みしめ進むたびに飛び交うバッタや羽虫たちの乱舞が見られる空き地が手つかずで俺の中に残っている。
あの光景を焼き付けるためにこの世に生を授けられたと思うくらいいつまでも色あせない。

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